旅の宿屋?んなもんないわ!
どうしようもないね。
最初でいろいろやりすぎたかもしれない。
冒険者一行を泊める事になった。
適当に俺の知っているギルドと宿舎を創った。
なんか魔法使い風のローブの人が驚いてた。
帰って寝るか。
「もう少し我慢してください」
心を読むな。
少し前にも読まれた気がするけど。
むしろ会話した気がする。
「私とマスターは一心同体ですから」
確かにそうだけど。
てか、感情豊かになりすぎじゃね?
ただのステータスだろ?
「そこは愛の力でどうにでもなります」
俺はお前を愛せない。
「私のことを見て興奮する時があるのにですか?」
すいませんねぇ!!
「あそこを、使っていいのか?」
「はい、私もマスターも基本的に城の方で暮らしていますから…何か不都合でも?」
「いや、もっと酷い所でもしょうがないと思っていたからな」
「そうですか」
早く帰ろうよ~
早く~
「ほら、この前作ったリンゴでも食べててください」
……甘い。
「そこの、メイドの主」
俺か?
先ほどのローブが話しかけてきた。
「マスターは話せませんので、私に言ってください」
「そうか、その杖どこで手に入れた?」
「南にある洞窟の入り口付近の宝箱です」
「あそこに行ったのか!?」
なんで驚いてんだ?
もしかして、進入禁止だった?
やっべ、国際問題になる。
「あそこは竜の王座と言われていて危険な洞窟なんだぞ!?」
「そうなのですか?」
国際問題は避けたか。
いきなりそんなところに出るとは……俺の運は、きっと、悪運だろうな。
「奥に入ったのか!」
おっさんが乱入してきた。
今更だが、名前が出ないな。
「むしろ奥から出てきました」
「?ま、まあいい、奥には何があった!」
「変化の杖と虹色の宝玉ですね」
「虹色の宝玉…ホントに、実在したのか……」
なんだなんだ?
やっぱレアアイテムだったのか?
ウチのメイドが俺の部屋のシャンデリアの中心に埋めたぞ?
ほら、ウチのメイド笑顔が引きつってる。
ヤバイことした自覚があるのはいいことだ。
「え~あ~私、用事を思い出したのでここで失礼させてもらいます」
俺の腕を掴んで俺の部屋に向かうウチのメイド。
取りに行くんですね、わかります。
お前の事をメイと呼ぶことにする。
ドジッ子メイちゃん。
「ふざけてないで急ぎますよ!」
俺悪くなくね?
むしろ俺、止めたよ?
なんかレアモノっぽいから止めた方が良いって。
そしたらなんていったと思う?
「使わない物に価値は無いのです」だってさ。
必要なとき以外使わないから仕舞っとくんだぜ?
アイテムの重要性をなめるな。
「なら、ダメなメイドにお仕置きをしてくださいね♪」
……あれ?
なんか違くね?
どうやって終わらせよう。
終わりが見えない。