ぴぴるぴるぴるぴぴるぴ~……天使、だよね?
天使が……どうしてこうなった。
いや~最近いいことなくってさ~
もうやってらんないって感じ?
なんて言うかさ~もうね、ホント、やってらんない。
「考え事ですか?」
アンタ誰よ?
俺の部屋にどうやって入った?
てか、ベットから出ろ。
俺のキングベットだ。
「この布団は暖かいですね」
俺の陣地だ、帰れ。
そして俺から離れろ。
顔近い。
拳分ぐらいしか距離が開いてない。
俺のファーストキスは、俺と好き合った人のだ。
「ところで貴方様は、誰ですか?」
こっちの台詞だ。
「何か言ってくださいません?」
しょうがない。
おいで、マイスケッチブック。
『俺は喋れない』
「そうなのですか?」
『俺はディアズ……アンタは?』
「これは丁寧に、私はアーディマ・セラフィムと申します……アーちゃんとでも御呼びください」
セラフィム?
熾天使だっけ?
何故ここにいるし。
てか、これゾンだ。
良く見たら見た目もこれゾンのセラだ。
目が吊り上ってない垂れてるセラだ。
羽は葉っぱじゃなくて白いけど。
三対六枚の翼だけど。
「私はディーちゃんと呼びますので」
『少し黙ってろ、アーちゃん』
「酷いです……偉い天使なんですよ?……あれ?」
『二度は言わん』
「……ごめんなさい」
どうしようか。
あ、こんなところ誰かに―――
「マスター!早く、起き……て?」
「メイ!ディアズ君にもプライベートとゆう、もの……が?」
―――見せられないはずなんだけどなぁ。
ノックしようぜ。
「ディー君、御客さんですよ?」
さて、どうしようか。
どうしようもないな。
「マスター」
「ディアズ君」
逃げるか。
いや、無理か。
「誰ですか?」
「そして、何をしていたんですか?」
最終手段で、行くしかない。
でなければ、俺は、生き残れない!
アーちゃんの手を掴んで、窓から飛び降りる。
アーちゃんが飛べると信じ―――
「一つだけいいですか」
『なんだ?』
「実は、私……高所恐怖症でして」
……………は?
「正直、今すぐ気絶したいです」
現在落下中。
全ニ名中、役立たず二名。
どうなるか、わかるだろ?
「私、目を瞑っているので地面に着いたら言ってください」
死ねば……このままじゃ死ぬか。
変化の杖も部屋に置きっぱなしだし。
助けて、まともな天使。
「何やってんだ、アーディマ」
まともそうな天使キター。
ご都合主義万歳。
とあ○魔術の禁書○録の神崎○織ですね。
伏字が多い気がする。
「とりあえず降りるか」
ところで何しに来たんだ?
俺の中の天使像がおかしいな。
どうなってる?