異世界では、美少女と美人が強い、これ鉄則……かもしれない
どうすれば主人公を強くできるのだろうか?
……無理か。
人がいないので、広場っぽいところで殺される事になった。
リアマさんは、聖剣っぽいオーラを放つ剣を持っている。
……俺、死ぬのかな?
今すぐ泣き叫びながら逃げたい。
俺の武器は、創造の杖と変化の杖のみ。
俺の身体能力?
何も変わってないけど。
間違いなく、アレを食らったら、消滅する。
『創造の杖で剣でも創れば?』
メイさんや、それでどうなる?
相手の攻撃を避けることすら出来ないぞ?
始まって秒単位、それも一桁で終わる自信がある。
『潔く……なんでもない』
どうせなら一思いに言ってくれよ。
「ディアズ殿こちらの準備は出来ました」
【ディアズは 死の宣告を くらった】
神がいるなら、助けてくれ。
『では、私が神になりましょう』
え?
「リアマ様、マスターは魔法使いなので一対一は無理なようです」
「あ!すいません!肝心なことに気付かなくて!」
助かった?
やったぁぁぁ!!
メイさんありがとう!!
俺の女神!!
「と、ゆうわけで、私とマスター対騎士団の皆様でやりましょう」
……ナニヲイッテイルンダ?
「ですがそれでは……」
「私の強さは、ギルドのランクで表すとSSらしいですよ?」
「SS!?」
俺のランク?
俺に剣を持たせると0だ。
創造の杖を使ってギリギリ1だ。
なんだよ?
そんな哀れみの目で見るなよ!
「では、参ります」
「ッ!?」
メイさんが一瞬で、リアマさんの前に現れ、俺がこの前ネタで創った赤い弓兵さんの干将・莫耶で斬りか
かる。
アンタさっきまで俺の隣だったよね?
瞬歩?瞬動?なんなの?
俺がショボイだけ?
リアマさんも一瞬反応が遅れてたけど、すぐに反撃してる。
メッチャ互角に戦ってるんだけど。
いや、メイさんのほうが強いかな?
他の騎士にも攻撃しつつ、他の騎士の攻撃を全て避けきっている。
何なのあの子?
割り込めないし、解説でもしてるか。
メイは、騎士に斬られたと思ったら、斬られたのは残像だった。
現れたと思ったら、すでにその場にはいない。
圧倒的な速さで、騎士の人達を翻弄しつつ確実に倒していく。
リアマは、メイの速さを目で終えているようで、メイは、リアマの攻撃のみを受け流したりしている。
もはや二人の戦いになっている。
そして残りがリアマとメイのみとなった。
お互い何も喋らず、一切の隙を見せずに油断無く構えている。
メイはスピード、リアマはパワー。
その一点が圧倒的に高い。
そして、先に動いたのは、メイだった。
12の残像を残して目にも留まらぬ速さで動き回る。
リアマは、動かずにただじっとしている。
メイが後ろ右斜め下から一気に迫る。
リアマは、振り返りざまに上段から剣を振り下ろす。
メイはそれを両手に持った剣を交差させて受ける。
剣がぶつかり合った瞬間、その中心から地面が抉れ、衝撃波が生まれる。
メイがリアマから離れる。
そこで両手の剣が砕ける。
そこを好機と見たのか、リアマが斬りかかる。
その攻撃をメイは、避け続ける。
「マスター!」
え?何?
解説と倒れた騎士達の回収で忙しいんだけど。
どうやって解説してるか?
そういう道具を創ったとだけ言っておこう。
……わかってるよ?
剣を創れってんだろ?
相手が聖剣っぽい剣なら、こっちは魔剣っぽい剣でいくぜ!
俺の目の前が一瞬光ったと思ったら禍々しい剣が現れた。
メールでどんな物か送った後に剣を投げる。
あんま飛ばなかった。
とても、悲しいです。
送ったメール?
『魔剣レヴァンテイン、Fateのように真名開放可だ』
こんなん。
さて、解説に戻るか。
メイは、魔剣を取りリアマの剣を受ける。
先ほどのような衝撃波はでないが、聖剣と魔剣が反発し合い空気が振動する。
二人が距離をとる。
「やりますね、さすがは隊長ですか?」
「貴方こそ、ここまで出来るとは思いませんでした」
「次の一撃で終わりにします……悔いの無いように」
「ふふ、そっちこそ覚悟するんですね」
なんか二人の世界はいってますね。
二人が剣を掲げる。
「世界に害なす―――」
「永遠たる―――」
あれ?
リアマさんはなんで真名開放使えるんだ?
チートはヤダね。
MPが多いから魔力が多少感知できるようになっていた。
正直感知したくなかった。
二人を中心に有り得ないほどの魔力が渦まいている。
MPと魔力は別物のようだ。
俺に魔力はない。
杖が魔力の代わりにMPを使っているそんな感じだ。
今こんな説明しても意味無いが。
「―――破滅の業火!!」
「―――神聖な祈り!!」
振り下ろした剣から巨大な魔力の波動が放たれ、ぶつかり合う。
一瞬の静寂の後に留まった強大な魔力の塊が爆発する。
簡単に言うと、城下町が消し飛びました。
やりすぎた。
中二病全開ですね。
どうしようもないね。