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Episode 4

今回はちょっと戦闘シーンがあります^^


俺は、正義の見方に味方になりたかった父さんの意思を継いでいるからと言って、別に『英雄』とか『正義の味方』と周りから褒められたり、ちやほやされることを望んでいるわけではない。


先程の女性の目や周りの様子から察するに、あのまま村にいたら英雄扱いされ、しばらく滞在する必要が出てくるだろう。だが、あの村では神様からの依頼に関する資料や情報は得られないだろうし、大量の時間が存在するわけではない。そんなこともあり俺は村を出た。




村を出た俺は街道に沿って歩いていくことにしたが、10分ほど歩くと分かれ道に出た。

盗賊達から頂いた地図と看板を見比べると、どうやら…

右に行くと商業都市マジリタ。

左に行くと貿易都市ヘルセバ。


となっている。

情報が集まりそうなのは貿易都市なので、そちらへ向かって進むことにした。



街道は徐々に山の中入っていく。地図を確認する限り山を越える必要があるようだ。

縮尺はわからないが距離は、結構ありそうだ。


街道は馬車が通った跡のようなものが付いており、道は整えられている。



徐々に辺りが暗くなってきたので、俺は野宿の準備を始める。

っといっても、火を起こし脇に寝るだけなのだが…。

食事は三日くらいなら食べなくても平気だから、今日は我慢することにした。


銃を抱え込むようにして俺は横になった。



■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□


〜翌日〜


倉庫の中にHK416・M37をしまった。

山道で両手がふさがるのは何かと不便なので装備を変更する事にした。


両足の太もも部分に、Vz61スコーピオンを装備し、背中にSPAS12ショットガンを背負った。

これは、小学生のころに見たことがある映画でアリスとかいう女性がやっていた格好を真似てみたものだ。


映画では、バイクにも乗っていたはずなのだが山道でバイクはきついのでやめた。

それに、目立つからなおさらだ。




山道。

っと言っても本当に険しい山で、両手を使いながら何とか登っていった。

峠に繋がる道は途中にかけられていた橋が落ちていたため、通ることが出来ず迂回するにはこの道しかなかったのだ。

五十嵐さんの指示の元アメリカの某部隊に2年間いたときに比べればまだ、楽なほうだが一般人にこれはきついかもしれない。

山頂に近づくにつれ霧が濃くなってきた。それにもかまわずどんどん進む。




3時間ほどかけて、なんとか山頂にたどり着いた。


霧が酷く2m先すら見えない。

足元に注意しながら歩いていくとなにやら湖ないしは池が霧の中にあるようだ。



俺は、その湖に近づき指でで水に触れ、なめてみる。

特に毒性は無く普通に飲めるようだ。


確認が済んだので、手で水をすくい口に含む。

すると・・・体の疲れが取れたような気がした。


「気のせいか・・・。」そう思いながらも、もう1杯掬った。

飲み干すとやはり疲労が少なくなったの身体が軽くなった。



不思議な水だと思いながら湖の様子を伺う。

とても澄んでいる水にもかかわらず底が見えない。



そのまま、湖の底を覗いているとキラリと光る金色の二つの球体が見えた。

そして、それが徐々に近づいてきた。


ギョッとして、背中に架けておいたSPAS12を手に持つ。



そして大量の泡と共に、何かが飛び出してきた。


そして…霧の中から現れたのは魔物だった…。





■□■□■□■□■□■□■□■□


3年前


「裕也!!気を抜くな。ここが何処だかわかってんのか!!」


「すいません!!」


「そろそろ弾が切れる。そっちは??」


「後、12発です!!」




〜中東某国〜


俺と五十嵐さんは今、日本にいる、ヤクザやマフィアに大麻をはじめとする覚せい剤を売り付けている連中のアジト内部で激しい戦闘を繰り広げている。




「裕也、毎度言っているが、死ぬなよ。」



「はい!!」



「前方に敵!!約20名。グレネードを使う!!」


そういいながら、五十嵐さんはAK47の下に取り付けられているグレネードを発射した。



ポンッ。

っと気の抜けるような音の直後、前方にいた敵が吹き飛ぶ。



そして、五十嵐さんが前衛、僕が後衛で弾を撒き散らしながらアジト内部に潜入した…。





ダダダダダッダダダダダッ。

「っち!!裕也、C4の準備を。」



「…セットしました。タイマーは6分30秒です!!」



「了解。脱出するぞ。」

時計のストップウォッチを起動させ五十嵐さんの指示の元、走り出す。


陽動用の仕掛けを2.3個仕掛けながら、来た時とは逆に、敵に気づかれないようにアジトから脱出する。





アジトから抜け出して30秒後、アジト内部が爆発しみるみる建物が倒壊していく。



そこから、脇道に隠して置いたジープに乗り、僕と五十嵐さんはホテルに戻った。



■□■□■□■□■□■□■□■□


今、俺の目の前にいる魔物。


そう『魔物』だ。



先日見た猪の化け物出はない。



本物の魔物だ。



全長4m程、口からはみ出すようなでかい舌。亀の甲羅のようなものを背負い、頭の部分には山羊のような角が生えている。尻尾からは針のようなものが生えており、毒々しい紫色をしている。




グギィァァァァ!!



地球上では、まず聞くことの無い鳴き声だ。



ホルスターからVz61スコーピオンを外し、両手で構える。



そして、そいつはこちらに向かって飛び掛かってきた。



10m程あった距離を一瞬にして詰めてきた魔物は、舌を出しながらこちらに突っ込んでくる。



直ぐさま、両手に構えたスコーピオンのトリガーを引く。


「「ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ」」

2丁が同時に恐ろしい早さで弾を魔物に撃ち込む。


顔中弾が当たったのだが、相当皮膚が厚いらしくほぼ無傷だった。



だが、何発かは舌に当たり、舌からは血がタラタラと垂れている。



背後に下がりながら距離を取ると、魔物も後ろに飛んだ。



スコーピオンを投げ捨て、腕輪に魔力を流す。



HK416を構え、魔物に向かって撃ち込む。


ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ。



顔に何発か当たり、弾かれたが、腹と舌は確実に効いているようだ。



マガジンをチェンジし、再び撃ち込もうとしたが、魔物の姿が無い。




「…上か!!」


少し晴れたが霧がひどいので、気付けなかったようだ?



地面を転がり、なんとか避ける。

ドカッ。


っという着地音が響き、先程自分がいた部分には尻尾の針が突き刺さっていた。


着地で怯んでいる部分には、すかさず弾を撃ち込む。


全弾撃ち尽くしたところで、一発目に命中したようでのたうち回っている。


そして、尻尾がHK416の銃口に当たり吹き飛ばされてしまった。



俺は、一瞬慌てたが、背中からSPAS12を降ろし魔物の尻尾に向かって撃ち込んだ。



ダーンッ。ダーンッ。ダーンッ。

3発の弾が尻尾に当たり、針をすべて折った上、何かに当たったようで魔物が呻く。



そして、止めを刺そうとしたが甲羅の中に避難してしまった。



試しに、甲羅に向かって一発撃ち込んでみたが一部かけただけで、あまりダメージはなさそうだ…。


しかし、不用意に甲羅に近づくと飛び掛かってくるかもしれない。




腕輪に触れ、SPAS12を武器庫に戻して違う武器を取り出す。



『バレットM82A2』、それがこの銃の名前だ。



多少、霧も晴れてきたようだ。



様子を見ながら、魔物から100m程下がる。




バイポットを広げ、横たわる。

霧の中でも、巨体の陰は見えるので問題はない。



スコープを覗きながらその瞬間を待つ。



この銃を使うのは2度目だからか、自然と手が汗が湿っていく。



その体勢のまま15分が経過した時、ついに魔物が動いた。



まず。頭がニョッキっと出てきて続いて足、尻尾が出てきた。


そして、魔物が俺の存在に気づいたのかこちらを向いた。その瞬間、トリガーを引ききった。


ズガーンッ。

カシャッ。


一発目が舌を貫通し、口の中に命中した。


ズガーンッ。

カシャッ。


再び同じ場所に着弾させた。



ズガーンッ。

カシャッ。


頭に命中させた。硬い皮膚だが、先程とは違い血が滲んでいる。





グギィァァグギィァァ!!

血を吐きながらも魔物が吠えながら立ち上がる。



構わず、先程HK416を当たた腹の部分にありったけの、弾を撃ち込む。


ズガーンッ。

カシャッ。


ズガーンッ。

カシャッ。


ズガーンッ。

カシャッ。


ズガーンッ。

カシャッ。


的が大きいため外すことなく全弾命中し、魔物は後ろに倒れた。



腹の部分はぐじゃぐじゃになり、舌は穴だらけのまま口から大きくはみ出していた。顔は頭の部分はひび割れ程度だが、目からは血と変な液体が溢れていた。




動かなくなった魔物だが、用心しながら近づく。


心臓を撃ち抜いたのか、当たりには血だらけになっていた。


10m程湖から離れてはいるが血が流れ込んでしまいそうだ。



「さて、どうするか…。」


とりあえず周りの武器を拾いにいきながら、そんなことを考える俺だった。

いかがでしたか?

誤字脱字、感想等あればよろしくお願いします。


※武器紹介

・Vz61 スコーピオン

バイオハザード2の映画で登場した武器です。コンパクトで早い連射力を持ちますが威力が弱いのが難点です。32ACP弾を使用し、作品では30連マガジンを使用しています。


・AK47

7.62x39弾を使用した銃で、世界でもっとも知名度の高い銃です。30発の標準的なマガジンを使用し、軍ではもちろんテロリストの象徴的な存在となっています。全バリエーションを合わせると1億丁を超えるとも言われています。


・バレットM82A1

装甲車やヘリに損傷を与えられるように作られた大型のスナイパーライフルで12.7x99mm NATO弾の巨大な弾薬を使用する。マガジンも10発と大容量で、イラク戦争の時に1.5km先にいた兵士を両断したのは有名な話だ。ただし、発射音の大きさ、リコイルの強さから立ち撃ちは難しい。

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