消えた悪魔
初めまして、天川裕司です。
ここではシリーズでやってます『夢時代』と『思記』の原稿を投稿して居ります。
また、YouTubeドラマ用に仕上げたシナリオ等も別枠で投稿して行きます。
どうぞよろしくお願い致します。
少しでも楽しんで頂き、読んだ方の心の糧になれば幸いです。
サクッと読める幻想小説です(^^♪
お暇な時にでもぜひどうぞ♬
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無課金でやっておりますので、これで精一杯…と言うところもあり、
お見苦しい点はすみません。 なので音声も無しです(BGMのみ)。
基本的に【ライトノベル感覚のイメージストーリー】です。
創造力・空想力・独創力を思いっきり働かせて見て頂けると嬉しいです(^^♪
出来れば心の声で聴いて頂けると幸いです♬
でもこの条件から出来るだけ面白く工夫してみようと思ってますので、
どうぞよろしくお願いします(^^♪
タイトル:消えた悪魔
「…はい、わかりました。…でも、それで本当に、借金を帳消しにしてくれるんですね…」
俺はあの日、あの夜、犯罪の片棒を担いだ。
本当に嫌で仕方なかったが、
莫大に膨らんだ自分の借金を
帳消しにしてもらうため、
本当に仕方なく、仕方なく…
あんなことをしてしまった。
実際、あの時は
自分が何をして居るのか、
よくわかって居なかった。
これを倉庫に運べと言われて運んだだけ。
その「これ」と言うのがドラム缶2つ。
妙に派手だった、あの空色のドラム缶を
奴から借り受けたレンタカーに乗って運び、
かなり郊外にある
貸しガレージの中へと入って行った。
闇の男「終わったか?終わったんなら、次は事後処理だ」
「事後処理」と言うのは、
多分、亡くなった人の処理の事。
その辺、はっきりとは
知らされて居なかったので、
俺は本当によくわからなかった。
ドラム缶の中に入れてあったビニール袋。
その黒ずんだビニールの中に
入ったものを処理しろと言ってきて、
その処理の仕方は、海に沈めること。
ビニールの中は薄暗く、
本当に何が入ってるのかわからなかった。
でもパジャマの様な生地が見えたので、「人…?」と言う感覚だけが残った。
「嫌だ…もう嫌だ…!」
やめさせてくれ、こんな事だけはもう!
他の事なら何でもするから!
合法的な事だけにしてほしい…!
と、あの男に訴えてみたのだが…
闇の男「そんな事が許されるとでも思って居るのか?お前は俺たち組織への莫大な借金の借りがある。もし断るのなら、今夜、その借金を全て返済しろ」
「そ、そんな…」
闇の男「何がそんなだ。期限はとっくに過ぎているんだ。それを待ってやる代わりに、俺たちの手伝いをしろとこう言ってるんだよ」
闇の男「…まぁ、お前の様なブラックリストに載った顧客は、どの金融業へ行ったって貸してはくれんだろうがな」
「………」
確かに俺の身から出た錆。
自分でやらかした事の付けは
自分で取らなければならない。
もはや俺は何も言えなかった。
「やれば良い。やれば全てが救われる」
その言葉にしか
すがり付く事の出来なかった俺は、
やっぱり奴らの言いなりになるしかない。
(独り悩む)
「…クソぉ。なんでギャンブルなんかに…」
その倉庫は廃屋に近かった。
管理人が居たのだが、
連絡を取ったのはただの1度のみ。
闇の男たちが
「それで良い」と言うからそうして、
処理すべきモノと
それを入れたドラム缶、
そして男たちから譲り受けた車を
そのガレージの中に入れた。
でもやっぱり
こんな事してちゃ確実に捕まる!
そこまでしてあいつらが、
俺を救う保証なんてどこにも無い!
やっぱり俺は利用されて居るだけ…
その夜、俺は闇の男たちから逃げた。
(警察の捜査開始)
やはりビニール袋の
中にあったのは人。
それも夫婦だった。
彼らの自宅の床に
血痕があったのを身内が見つけ、
それから警察に通報した。
捜索願から始まったその捜査は、
やがて強盗殺人の捜査に切り替えられた。
そして警察の捜査の矛先は、
なぜかあの闇の男たちの所へは行かず、
俺の方へ来た。
「な、なんで…!?なんでなんだ!」
他府県にまで逃げていた
俺のところに警察が来て、
俺は任意で署までの同行を願われた。
(どんでん返し)
「僕じゃないです!僕は絶対人殺しなんかしてません!!」
今持てるだけの
ありのままの状況を
そのまま言った俺だ。
俺は無理やり協力させられたんだ。
借金の肩代わりに利用され、
わけのわからないものを
わけのわからないまま…
自動車を与えられ、それで運搬して、
あの全く知らない倉庫まで行ったんだ。
そしてそこへ車と、
収納しろと言われた物を収納しただけ。
そして事後処理する前に逃げたんだ。
突然、俺の中にも
まだ残っていたのか、
その良心が膨大に芽生え、
警察に協力する様な形で、
自分の身に起きた事を全て告白した。
警察「闇金から金を借りて居たのか?」
警察「その男たちに指示をされたと?」
警察は一応調べてくれた。
でも…
(数ヶ月が経ち)
警察「お前の言った事は全て嘘だろう?」
警察「そんな『闇の男たち』など、どこにも居ないんだよ」
「そ、そんな…!?」
実際、警察は徹底的に調べていた。
身元調査、現場証拠、状況証拠、
残された証拠品とわずかな証拠をもとに、
徹底して調べた結果が
「俺が犯人」
「俺のほかに犯人は考えられない」
となったらしい。
…どっちを信じるかはあなたの自由。
ただ、時だけは過ぎてゆく。
(捜査結果の1部)
あの男は建設業の従業員で、
被害者宅に頻繁に出入りしてました。
あの男は、被害者宅から盗んだ
高級腕時計をその日に質入れしてますね。
さらに金庫から
300万円もの現金を盗んでます。
その金は短期間で遣われた模様。
あの男が闇金業者と
取り合った連絡記録は1つもありません。
したがって、
盗んだものを山分けする経過も
確認されていません。
あの男が、
被害者から盗んだ携帯電話から
被害者の身内に「安心して」
とメールしたのは、
ちょうど他府県へ
逃げ回っていた時期に当たります。
ええ、おそらく生きてる様に
見せ掛ける為だったんでしょう。
動画はこちら(^^♪
https://www.youtube.com/watch?v=D2TN_fdCy3Y
少しでも楽しんで頂き、読んだ方の心の糧になれば幸いです。
サクッと読める幻想小説です(^^♪
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