【そのよん】をみて きいて
くしゅほろ。の500文字シアター。
今日のお題は"をみて きいて"。
プレゼンターは"伊藤 俊介"です。
イメージを巡らせて、おたのしみください。
歌詞を考えるのって難しい?
そんな悩みに追われているの?
「裏を隠したcheekyなrookie」
一文打って疑問に思う、誰に何を伝えたいのか
歌も絵も醍醐味が消えて、世に出る度本質を掴む者は減っていく
「大事だけど」「大事じゃない」ことに、次々と視線が向けられる
否定しきれずその場でフリーズ
思い出す頃には誰もいなくて、ボクはひとりからっぽの部屋でただうめいてた
気をとりなおした数日後、世に出せばまた本質は無視されて
自分の気持ちが伝わっているのかなんて、確かめる術すら見つからない
「なにが言いたいの」
俺からしたら"なぜ分からないの"で
「意味分からなくて笑える」
私に言わせりゃ"意味分かってなくて笑える"です
分かりやすいように書けばいいの?分かるようにしなきゃ売れないの?
誰にだって言えるけれど、相手に気を遣いすぎ。
予測できたから面白くないんじゃない、相手への気遣いが強すぎる。
若い頃の想像力も、結局時代には逆らえない。
意味も聞かれずつぶされて
わけも分からず流される
「キミ、才能ないよ」
僕から見たら"理解力0だろ"で
「センスが感じられない」
うちにしてみりゃ"柔軟性が感じられない"なんです
自分をもっと、見てほしい
本日のシアタープレゼンターは16歳。高校1年生の伊藤 俊介。
彼は高校生活を送る傍ら楽曲制作や小説など、オリジナルの創作にも力を入れています。
しかし彼が作る作品は時間をかけている割に評判が良くなく、どこへ出してもあまり良い評価をもらえていません。
そんなある日、彼が創作をする上で知り合ったある友人の作品が世間に出るほどの評判と人気を勝ち取ったことを知ると、どんな物語を書いたのだろうとワクワクしながら興味本位でサイトを開きます。
しかし、ノートパソコンを開いて作品を読みはじめた彼の表情は物語が進むにつれて次第に曇っていき、やがて読み終わる頃にはサイトを閉じると、虚ろな瞳を画面に向けたまま、ひとことだけ呟きました。
「…なにが言いたいの」
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今回のおはなしも、お楽しみいただきました皆様へ、ほんとうにありがとうございました。
不定期更新の500文字シアターですが、次回もよろしくお願いします。
それでは、またどこかでお逢いしましょう。くしゅほろでした。