表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

ささやかな情交

抱き締めるなら君が良い

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

どんなに肌触りが良くても、モチモチでも、君を抱き締めたい。


大型連休明け、続いてのデートスポットは水族館だった。光と音で魅せる水の中、イルカショーを堪能した後、土産物コーナーでの出来事。


連休明けと言っても、それなりに人が居て、比較的込み合っていた。はぐれない様に女の手首を掴み、寄り添う様にして前に進む。思いばかりが先行して、相手を放らない様に、出来うる限り密着する。人の目を奪うのは大量のぬいぐるみ。イルカから、チンアナゴ、鮫に至るまで何でも御座れ。やはり定番なのだろうか?

そんなファンシーな海洋生物塗れの空間の中、女は俺の袖を引っ張って、歩みを止めた。

「どうした? 何か欲しいものでもあったのか?」

「んー……。うーん……。んー……」

視線の先にはクラゲのクッション。正方形の厚みのある生地にの真上、花の様な模様が一つ。水族館内で割とよく見る種類だった。他にもクラゲのクッションはある。けれども其れには目もくれず、黙ってそのクラゲと対峙していた。

真剣な表情を見る限り、欲しいとは思ってそうな。けれども手を伸ばさない処から、レジには連れ込みたくなさそうな。どう……したいのだろう。

「欲しいとは……思う。……でもクッションの使い方ってイマイチ良く分からない。だから買っても無駄になりそう」

「抱けば良いんじゃないか?」

そもそもクッションとは言え、扱い的にはぬいぐるみと称して障りない。胸に抱えて、不安な夜を共にするのが扱い方では無かろうか……。

ふと、女がこのクラゲを抱き締めて眠る姿を想像した。形が変わる程に腕を巻き付けて、幸せそうに眠りに着く様を。きっと胎児の様に丸まって、このクラゲの様に小さくなるのだろう。想像しなくても分かっていた事だが、やはり可愛い。

買ってやろうと思った矢先、女はそっとクラゲを持ち上げた。触り心地を確かめる様に軽く一撫で。しかしまた商品棚に戻すと、じっと此方を見詰めてくる。

「抱き締めるのは君で十分だよ。そうなるとやっぱり座布団……? うーん……」

結局その後も数分間悩んだ後、またそのクラゲを手に取る事は無かった。ただ俺を選んだ様に腕に巻き付くと、満足そうな顔で背を向ける。

「また来た時まで考えておくね。考えたら、私が抱き締めた後に君に渡せば……。うーん……。まぁいいや」

「また悩むの、付き合ってやる」

次来ても、きっと同じ様に悩むのだろう。そしたらまた隣で寄り添って、静かに見守ってやろう。

クッションの扱いに困る人生でした。

ゲームやる時に膝上に乗せて使えば良いんですかね?

いっつも部屋の片隅で埃被せてしまうので、良い方法があるならば教えて戴きたい本日です。


肌触り最高です。モチモチです。抱き締めるのに最適です。

でももっと身近に抱き締めたいものがあるから悩んでます。

彼女的には一種の浮気認定なのではないかと。


抱き締めた姿は可愛いですよ。(作者公認)

正方形が長方形になって、くびれさせて眠りそうです。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ