表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。

純愛って、なんだ?

作者: 沖田 楽十

 手を繋ぐ度、恥ずかしい様な泣きたくなる様なこの感覚はなんなのだろう…?




 身体をくっ付けて、気持ち良い事するだけが“カレカノ”の関係だと思ってた。

 実際その方が「楽」だし、私自身、其れだけで満足……と、物分かりの好い彼女を演じていた。



「すっ…、好きですッ!! 付き合ってくださいっっ!!! 」



 そんな中、誰かの【本命】になれないと諦めていた私に、クラスメイトの“なんとか君”が告白してきた。顔を、真っ赤に染めて…。

 初心うぶなその仕草に、思わず「宜しくお願いします」と返して、現在いま目の前にいる男と、所謂いわゆる【カップル】という関係性になったが……落ち着かない。

 男と二人っきりだけで、只、手を繋いでるだけで、それ以上のコトはしていないのに…。

 こんなふわふわする様な、安定しない気持ち、知らない。


 ーーキモチワルイ…



「えーっと……手…」


「?」


「手…離してくれない? 」


「……えっ…」



 さっきまで、なにが嬉しいのか分からないが、何処かヘラヘラしていた表情が、一瞬で苦虫を噛み潰した様な顔付きへと変貌へんぼうする。



「っ……汗でベタベタしてた? ゴメンっ! 」



 言って、彼は私の要望通りに手を解放してくれた。それに、ホッと胸を撫で下ろした直後、先程とは違う意味で、泣きたくなる様な感覚に襲われる。

 胸に、ポッカリと、穴が空いたみたいな…。


 ーーなっ…なんだ、コレ…? さっきよりも、気持チが、悪イ、ぞ…



「ねっ…、ねえっ! やっぱ、手ぇ、繋がない? 」


「………へっ? 」



 顔をうつむかせていた男は、パッと顔を上げ、まじまじと私の顔を見る。その表情は、手を離した直後から、何処か暗い印象を与えていたのに、一変。また、ヘラヘラした、憎たらしい顔付きだ。



「……なんか…落ち着かないのよ。…あと、手汗とか、そんな気にしなくてイイから。気持ち悪かったら、もう一回手を繋ごう? とか、私から言わないし…」



 ………あれ? 私、なんかめちゃくちゃ恥ずかしい事言ってない?

 所謂、歯が浮く台詞ってヤツ、口にしてない!?



「…じゃ…じゃあ……お言葉に、甘えて…」


「おっ…おうよっ! 」



 いや、どんな返答してんだよ私!! と心中で自分にツッコミを入れつつ、男の前に手を差し出すと、彼は其処に手を重ね、私の親指と人差し指の間に、四本の指を差し入れて、再びお互いの手は密着し、繋がった。


 ーーヤバい……ヤバい! ヤバい!! ヤバい!!! また、ふわふわした気持ち悪い、なにかが……



「大丈夫だよ」


「!? っ……はあっ?! 」


「僕も、ふわふわした気持ちで、落ち着かない。…でも、君の手を離すと、寂しくなる」


「……………えっ……は? …えっ? …はあぁ?!! 」



 ちょっ…待って! 寂しいってなに?!

 ってか、私の心の声、読めんの?! コイツ、まさかエスーー

「声に出てたよ。ヤバい…とかで……」


「っっ…」



 ………うん。今、めちゃくちゃ逃げ出したい。もしくは、コイツをぶん殴って、今のやり取りの記憶を抹消まっしょうさせてやりたい。

 そうしよっか? ってか、そうする?


 物騒な考えが脳裏をよぎった時、「あのさ、」の声で、現実へと意識が引き戻された。



「付き合ったばかりだから……その…、えーっと……っ…あー……そう、だなぁ…」


「?」


「ずっと! 君とこうやって手を繋ぐ関係でありたいッ!! ……です…っ」


「!」


「っっ………いっ…イイ、で、しょう、カ? 」



 パッと此方に顔を背けた為、表情は窺えないが、髪で隠れ切れてない耳元は紅く色づいてて、照れてるのが明らかだ。

 いつもの私なら此処で、男を揶揄からかって、何処かにしけ込む流れに持っていくのだが……現在の私は、【いつも通り】の私じゃない。

 この初心で、童貞チェリーかもしれない男に、感化されたのか、私も初心状態で、揶揄う余裕が無かった。




【純愛って、なんだ?】


 こんな、余裕のない感情、経験なんてした事がない!!!

 誰か…助けてっ!!!!!











後書き

2016年9月頃に、途中まで書いてて、そっから…だったので、、


当時の私、どんなの描く予定だったんだ…?と思い返した時に、、

少し切ない…人によっては悲恋っぽく受け取れる中途半端に終わるオチだった気がするので、、、


中途半端でも、明るい中途半端!!を目指して……はい(`・ω・´)❤️(←中途半端なオチは、綺麗なオチにしようとは思わなかったんだ…(−_−;)




そだ!

……読んでて、甘酸っぱぁ〜い!!とか、こんな青春送りたかったぁ!!とか、ドキドキとかしましたか??( ̄∀ ̄)


私は……全っっっ然でして…。。

書き手がなにも感じないのに、読み手がなにか感じるものがあるのか分からなくて、一応聞いてみました(`・ω・´)(←……えっ…?)

うん。こーゆうの、聞いてる時が、一番ドキドキする…(・・;)(←⁉️)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ