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捕虜少女の行く先は、番(つがい)の腕の中?  作者: BBやっこ
第二幕 城外
51/411

(鑑定士?)キース

3人目

熱い紅茶を飲みながら、ひと息つく。


ここに来る上で、“面倒な事から避けられない環境”だとは理解していた。


雪に閉ざされた、『極北の城』だからね。薬学に拠点にもなるから興味はあったんだけど。

逃げ場がないと魔法をぶっ放して鬱陶しい輩を排除しそう?


冗談だよ。…ちょっとはね。

今回は研究者のグスタフが来ている年だから、ちょうど良かった。


話をする時間は作れそうだね?


まあ?面会やら会議に出てほしいとか、仕事が入ってくるからストレスだよね。

特に僕が要るような事ってないじゃない?箔付けってとこでしょ。


まあ、最悪転移っていう手段があるんだけど。王都に戻ると余計に時間がかかる羽目になるから、使えないよね。ここで引き篭もってる方がマシ。


ここで御役目をしてますって過ごすのが、休暇に丁度良いよ。


あまりにも鬱陶しいのはどうしてくれようか?

とりあえず、森で何か取ってきて?って頼めば、目の前から消えてくれるかなあ。



まあ、今回の目的は『竜人が来るから常駐しててよ』ってもの。


あの竜人、ロードなら面識があるけど。喧嘩を売り買いするタイプじゃないし、そつなく過ごすんじゃないかと思ってた。


裏切られたね。

良い意味でさ!


まさかここで番を見つけるなんて。

自分で持ち帰ってきたんだよ?大型魔獣を倒しに行って、自分の番を捕まえるってすごい確率。


そもそも、どこの子?

まあ面白そうだから、後で知れれば良いや。


議会ではお偉方が煩かったけど、別にほっといて大丈夫でしょ?どんな性格かの把握は必要だけど。


面白そうだよ?


あの子。セリだっけ、名前。

鑑定士として接触。鑑定して、魔力量は12歳にしては多い。環境?貴族の庶子とか。


探らせておいた方が良いかな。手紙を送ってある。

ただの子どもじゃない。竜人の番だ。固めておいた方が良い。


余計な労力使いたくないもの。そもそも、竜人の相手なんて不毛だよ。

魔法も使えるしあのバカみたいな力技。めんどくさい。


運命神の加護は初めてだねー。おまじないなんて文化聞いた事ないから、

確実にうちの国の子じゃないと思うけど。


そこら辺やっぱ子どもだから脇が甘いかな?

態と、とか。


政権とかの囲い込みはないけど

ロードの番という点で、今は均衡を保てる。


今のうちに囲い込もうとは思う。僕は既に会っているし、おまじないの件で関わりがある。


あの子が望みものを揃えられるかな。ロードへの対応は、セリを優先させる方が丸くおさまるでしょ?


グスタフに、シュルトも巻き込んで。

狼獣人はどうするかなあ。


結構“忠犬”な気がするけど。

誰の手駒だっけ?



気配に気付いて尋ねた。

「へえ、だれか近づいた?」


竜の宝に近づいたのかあ。

均衡が崩れる動きがあったみたいだ。

アルファポリス様で『腕の中の捕虜は、幼い(つがい)。【R18】』にて、ロードの心情は書き切った感があるので、ここでオンリーは終了です。次からは、本編をお楽しみください。カクヨム様で先行投稿中です。

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