表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
捕虜少女の行く先は、番(つがい)の腕の中?  作者: BBやっこ
第一幕 極北の城
38/411

第33話 食事

「ハーイ!今日はホワイトシチューね。」

シュルトが食事を運んでくれた


柔らかいロールパン

野菜がゴロっと入っている温かいスープ


いつものように、馴れたセリはロードの膝の上だ。

(今日も美味しそう)


「セリ。」

頭の上から降ってくるロードの声。


「ん?」

「食べちゃダメだ。」


食べちゃダメな物になった、シチューを見つめるセリ。


「どーしたの?嫌いなものでもあった?」

「野菜食えるだろ。」

シュルトとカナンまで、シチューを覗き込む。


「なんか入ってる」

ロードが臭いで何かに気づいたようだ。

カナンに突き出す。

「お、おお?」


「食ってみろ。」

「オレがかよ!」

ロードとカナンが何かやっているが、セリは食事のお預けが決定したのだ。


(お腹空いた。)

セリはじっと見るしかなくなった食事の匂いだけ頂いた。

何が変なのかは、分からない。「ぐぅぅ(お腹の音)」


それから

シュルトの機転で、鑑定できる人を連れ込んだ。


食事を調べてもらう

「キース、どう?」


「あ〜?腹痛起こすやつ。子供にはキツい薬だねえ?」

入っていたのはセリの食事、狙いはセリだ。


「いつ入れられたのカシラ?」

(怒ってるね。)


野菜のケーキ?をシュルトに出してもらい、

食べながら展開を見ているセリだった。特に危機感はない。


「ンー。最近ずっと持ち込みだったから、準備してるとこじゃねーの?」


カナンの考えにも、シュルトへの疑いは全くない。

シュルトならもっと上手く入れているし、タイミングや薬の種類とかの考えが甘い。

バレバレな犯行に及ぶ意味もない。


「受け取る前には混入していた?」キース様の意見に皆が考える。


((誰が?))


「セリちゃんをよく思わない奴ら」

カナンが、さも当然に言うが

それにしては、獣人なら気づく薬を使うのはただの嫌がらせなのか。


「オレへのテスト?」茶化して言っているが、食事まで気にするのが護衛だろうか?

それは従者の役目に思うけどと、セリは考えが逸れた。



食べずに済んだけど、目の前まで来た美味しそうなスープを食べそびれたのは悔しい。

嫌がらせなら成功である。


「菓子も食うか?」

ロードの勧めを断り、項垂れる。

(今後もあるだろうか。)

「食べ物が勿体無いからやめて欲しいんだけど」


セリの本音に、カナンがツッコむ。

「食い物の心配なの?」


「備蓄で賄ってる筈、無駄にして欲しくない。」


居候の状態と思っているので気になるのはそこだった。



報告を上げてもらい、

しばらく、食事はシュルトが作ってくれることに。



しかし、事件があった。


子供達の食事にも入っていたとわかる。

獣人の子供なら少し体調が悪くなる程度


でも、体調を崩している子にはどうだろうか?


幸い、悪化した子はいなかったが、セリ以外の狙いもあったのか。

目的は?


(明確にしたいところ)

「食堂に行ってみたい」


狙われている(決定)セリが、動くことにしたようだった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
cont_access.php?citi_cont_id=127584147&size=135
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ