番外 キース(鑑定士?)
鑑定の魔法を使って、手の中のある飾りを見る。
(うん。付与効果が出ている。)
幸運や魔除けのよくある効果。
商人が良く持っているやつだ。
(それは、神殿で買ったものだろうけど。)
旅の安全に、
実際は神殿での収入源の一部だけどね。
お布施も入るし、力を入れている金策。
効果はまあ、あっても良いかなくらいが関の山。
気休めと言い切っても良い代物もある。
それと比較しても…
(こんな素材でここまでの物は、お目にかかれないかな?)
そもそも、こんな土産モノ程度に付与しようって考える魔術師はいない。
魔力が込められる事を神聖視しているからね。
これをやれる技術を持った術者って何人居るかな?
魔力を完成品にかけるだけじゃなくって、作りながら組み立てられている。
古い魔術の形成の仕方ってのは、その点が色濃く出る。
魔力を持つ人が創り上げた、御守り。
おまじないなんていう、気休めと言い切るモノじゃないと思うけど?
態とそう言い切ってるとか、ね。
まあそこら辺は、伝統の保護とかで自衛があるんだろうなあ。
権力者に目をつけられないとか?
まー、何が出るか楽しみ。ワクワクするね!
シュルトに素材の手配はしたし、鑑定結果はグスタフと共有して…
そういえば、薬を完成させとけって言われてた。
あの薬を使ってる狼獣人って、後ろに居た護衛だよね?
うん。
暇つぶしのお茶会で、面白いモノが多いねー。
今回、
面倒な輩もまあいるけど、ああいうのは居なくなるわけないし。
よっぽどな奴は、潰すことにして。
今は、新しい《《おもちゃ》》で楽しもうっと。
竜人の番なんてそうそう会えないし、
あの種族って独占欲とか引き篭もりって聞いたけど?
まだ幼いから、あの程度の囲い込みで済んでるのかな。
それなら、誘いにのってくる?
番の取り扱いは注意だけど、わかりやすい弱点でもある。
馬鹿な貴族なんかがちょっかい出せば、目も当てられないよねー。
(もう先に囲い込んじゃおうかな?)
面白いモノ持ってるし、素質もある。
加護も運命神って珍しい!
神殿で囲い込むって話には、ならない教派だから好都合。
今のうちに根回ししておこうか。
竜を怒らせないように、番に利点になるってアピールして…。
もっと《《ヒトとなり》》を観察しないと!
12歳で、貴族とやり合えるくらいにはイロイロ知ってそうじゃない?
もっと突っ込んだ事、聴いてみる?
竜人が気になって今回の極北の城へ赴いた叔父上からの命令。
議長と僕とで、竜人を抑え込む対抗勢力なんだよねー。
まあ今回、出番が無さそう。
番を害さないっていう条件で平和だよ。
さてと、準備するか。
次も楽しいお茶会になりそうだね?




