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捕虜少女の行く先は、番(つがい)の腕の中?  作者: BBやっこ
第八幕 訪れた北の砦
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第七話 見解

「食欲はあるが、動いていないせいか量は少ないか?」


早々に食べ終わったセリは、ロードに寄りかかって眠そうだ。

そこにグスタフが帰ってきた。


「食べれる?」

「ああ。」


短いやり取りで、夕食を食べながらセリの様子を話した。


「他の要因、か。」

グスタフが思考を深める。


「洞窟が慣れねえ…とか?」

カナンが言っているのは、獣人でも穴ぐらに馴染まない者もいる。実際数人は、配置換えされた。


「今のところシュルトにも獣人にも、眠気はないみたいだけど?」

キースの把握している情報から、上がってきていない。


「ワタシも、ネ。」

人族で似た症状のでそうなシュルトも、体調の変化はない。次点でキースか?


「セリだけ、来てすぐってのがね?」

考える材料が少ない。


「オレといた時には大丈夫だったが、ロードが来て…か?」


眠気に襲われたタイミングだ。ロードとずっといる、来る時も一緒だった。

「カナンとキースには反応ナシ?」

シュルトの見ていた限り、5人と接点があって話せていた2人だ。

自身も外して良いだろう。


「ロードと俺には、反応があるのだろう。」


グスタフがこの部屋に居たのは、夕食の時くらいだ。ここに来てセリとはあまり話していなかった。寝てしまっていたのもあるが、仕事で管制室の方に居て顔を合わせていない。


「原因は洞窟だとして、セリちゃんだけ?」


カナンは側にいてもセリの異変、そのきっかけが思い当たらない。


「魔力関係、か?」


獣人の魔力は少なめだ。人族で多いとは言えないが、感知能力は高い時がある。特に魔力の属性が合う時。


「僕が違うって事は、火属性と合わない?」

「ロードが感知できないのなら、水属性に近いものでもないな。」


キースの特性、ロードの持つ属性に反応がない。グスタフは土属性だ。それでもないのなら…


「闇属性か。」

ロードか答えのひとつに行き着く。不思議な現象とされる事に妖精や精霊が関わると言われる。特に子供は影響を受けやすいというが。


眠ってしまうなんて事があるのか?


「ここは閉ざされていた空間だ。闇の精霊が眠っていたことも考えられる。」


「土属性とは相性が良いんだっけ?」

「太陽の光が届かない場所、だからな。」


精霊は場所に留まる。特に移動を好まない属性は共存することもあるが、存在を感じさせないことも多い。つまり、どこにいるかわからない。


「妖精、精霊の影響なんて出るもんなのかあ。」


町中でもそうそう、縁のない事象だ。


「内包魔力に影響を与えているのだろうな。」

「そーなると、馴染ませるか引き離す?」


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