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捕虜少女の行く先は、番(つがい)の腕の中?  作者: BBやっこ
第八幕 訪れた北の砦
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第六話 視る

今度は寝ていてもセリを起こす事にした。食事をした方が回復も早いだろうか?ほっとくと一日中寝ているのじゃないかというのも心配だ。


「セリちゃーん起きてるぅ?」

ロードに抱っこされているセリは、すでに寝衣である。目もとに手をやり、なんとか起きようとしている様子だ。


「寝てる」


本人はそう判断した。


とにかく眠い。よくわからないけど目を瞑ったらまた寝られる。結構困っていたけど、考えたくもない。


ロードが髪を撫でるのももっとやってほしい。だって気持ちよくねれるんだから。


「どうしたものカシラ?」


そのまま寝かせておくだけでは良くならなそうだ。


「一度、視ようか?どんな感じ?」

「とにかく眠い。」


帰ってきたキースがセリに近づく。

とろりとまなこが、瞼が下がる。


とりあえずソファに座らせた。正確にはロードが座った上だが。

その横、キースが側に座った。


「魔力流すよ?両手出して。」


ゆるりとセリが両手を出す。ロードが背を支え、魔力が巡る感覚を覚えた。


鑑定に近いのか、回復魔法のようなものなのか?

魔法が気になったが、セリの思考はよく回らなかった。


「巡らせてみたけど、滞りはない。」


それは、問題なしという意味。


体が疲れた感じはない。ただ眠りに誘われてしまうのを症状というのか?

セリの身を委ねられたロードがセリの様子を話す。


「寝ているの様子は穏やかだ。」

「疲れだけでこうなるカシラ?」


今までにない様子だ。何か異常の前触れだろうか?

今も寝てしまいそうだ。


「頑張って…起きてる。」

「頑張ってなきゃ寝る訳だ?」


カナンがセリの頬を突き、ロードが抱いたまま避けていた。

ここだけ見れば平和だ。それを見ながら


キースが、シュルトに声をかける。

「シュルトは大丈夫だね?」

「ソウネ、問題ないワ」


「人族のシュルトに問題ないなら、環境のせいは薄いか?」

「他の体調不良を訴えている?」


「兵士にはいないし、食事もまだ食べ慣れているものを出していたのだケド」


「異変を感じないのなら、環境の要因は省いて良いかな?」

「獣人の感じない何かって線も薄いよなあ。」


キースとロードにも、心当たりはない。

「子供だから?」


人族が弱いのもあるが、大人との体力面に差が影響しているとしても。


「まだ部屋から出ていないだろ、外の見えない環境が悪いとか?」


「北の砦に居たんデショ、篭る生活はしたことあるんじゃないカシラ。」


セリはシュルトに丸で合意を示した。ぐったりというほど酷くはないが、怠そうだ。


グスタフはまだだが、夕食を食べることにした。セリが寝落ちしそうだ。

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