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捕虜少女の行く先は、番(つがい)の腕の中?  作者: BBやっこ
第一幕 極北の城
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第31話 効果

お茶会の後、宿題と依頼を受けた。

(セリ自身の力を把握することがキース様からの宿題。

そしてグスタフさんからおまじないの図案を描き出す事。)

少々の小遣いも出してもらえる。


材料は適当だったはずだが、目安になりそうなものをロードと相談しながらまとめた。


その後、作れそうなもの

材料はロードから提供され、シュルトが手に入れてくることもあった。

見回り隊や他の商人に交渉して得ているらしい。


記憶を図鑑を見て掘り起こし、アレンジも考えた。



紙が手軽に使える環境は良い。

記号や略称、正式名称をどんどん覚えていく。


(帰ったら紙をこうも使えないだろうなあ)


文机と言われる机とセリの背丈に合った椅子

足は浮くが。


「ほら、そろそろ休憩だ。」

ロードに強制的に休みを入れられないとずっとやってる


(やる事があるっていいなあ。)

甘いお菓子を食べながらセリは最近の日常を思った。


そうしていると時間が経つのはすぐだった。

面会の日



セリの日々は、楽しみも増え

体調を崩す事もない感じだが、定期検診を受ける。


その時、医師ナナンにお願いされた

前に来ていた大部屋にやってくる。


「ご機嫌いかが?」

女の子に少々おふざけで声をかけると、ぎゅうと抱きつかれる。


撫でなでと落ち着かせ、のんびり過ごした。


“寂しがっている子を慰めて欲しい”という頼みだったが、抱きついて離れないまで懐かれていたのか?

セリは本を読みながら昼寝の時間を共に過ごすことになった。


ロードはその様子を見て、医師に話を聞く

「癒し効果?」


「加護の影響でしょうか。セリちゃんは小さい子の相手に慣れている感じですけど。

子供たちの話で、そういう事もあるのかと?」


「魔力の相性ってのも、ない?」

カナンが言うのは『魔力の相性で、恋人が決まるという』話だが、検証はされてはいない。


そんな大人の話をしている間に昼寝は終わった。

たまに会う約束をして、セリは午後から頼まれて事の再開…


「おやつヨ〜!今日はベリーパイ♡」


…できず。


ジャムを入れた紅茶でおやつにする。

カナンも誘ったが、

「オレ仕事中だからな〜。」


「じゃお願いをひとつ。」

「へぇ。何?」


“見逃せとか?”セリが何を望むか興味を示す。



「身体強化を見せて欲しい。」


「オッ?意外なお願い。」


「魔法、闇魔法で音とか存在感を消してたでしょ?あれ、逃げるのに便利。」


守る立場の人間が、逃げの手段を持つ。

「うーん、教えても良いかも?」


カナンはロードを見る。許可を得たいのか。


「俺が教えるぞ?」

「ロードだと、魔力の違いでわかりづらい。」

ちょっとしょげた雰囲気なので、フォローする。


「氷の魔法は練習してみたい。

嫌がらせで足元に氷って使い勝手良さそう。」


え、それって教えていいのか?と言う空気になったがシュルトは賛成のようだ。


「優秀ね。ワタシは教えられるのは

風ね。逃げ足によし、守りにも良いのヨ」


魔法は個人差もあるし、使い方も色々だ。

身近な人に話を聞くのは良いかも。他に誰が使えるか聞いてみる。


「風はグスタフのが上手いわ。土魔法もネ。


キースが火魔法だけど、水魔法とか多種多様ね。」


機会があれば聞いてみたいことが増えたのだった。


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