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捕虜少女の行く先は、番(つがい)の腕の中?  作者: BBやっこ
第一幕 極北の城
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第24話 ごろごろ

鑑定が終わり、

ロードの部屋に戻ってきて、どっと疲れが出た。


セリは甲斐甲斐しく世話をされている。

『鑑定は魔力回路がしっかりした年齢で、負担に耐えられる身体が必要だ』

そう説明されていた。


(確かにだるい)

ぐるぐる巡って、酔ったような感覚を味わっていた。


魔力で探られると、疲れるのは経験がある。

回復魔法をかけられた時に似ていた。気疲れもあるのだろう。


「お疲れ、セリちゃん。ありゃぁ疲れる相手だわ。」

「教会の上層部の人間だ。」


敬虔あらたかな高貴な人らしい。セリが気になったのは

「従者がいないかったね。」そんな人に、誰もつかないってある?、だ。



「人払いしてたんだよ」

情報規制をしていたらしい。その方が守りやすいのか。


元々、鑑定結果は秘匿する事が多い。

(未成年は、親が見れるんだったか?)


関係がないと思ってたので、セリの記憶はあやふやだ。


コンコンッ

「持ってきたわヨー、鑑定結果。」


シュルトが持ってきた、紙に書き出されたものが渡される。

(吟味された後だろうな。)

詳しい結果を貰いロードの私見を聞く。そのフォローをするためシュルトが居た。


「エルフと竜人の結果と比較されちゃたまらないワ!」

人間の一般的な意見を言ってくれるそうだ。


「どんなだった?」鑑定の時の大人しさはどこへいったのか。

仕事モードとは一転、カナンも気軽に加わる。


「水魔法か」

ロードとの相性が良いのが確認された。

「氷の下位魔法と言われるが、使い勝手の違いだ。」

「魔導具には安定しやすい水の魔力持ちが多いワ」


シュルトのフォローも入る。

セリの感想は、“思った以上に魔力適正が良い”だった。


「へえ。人族でも多い方じゃねーの?」


カナンの言う通りだ。魔力量も重視されるが、得意な魔法と種類は別の意味もある。


「貴族とか?」


セリは、出生不明だ。魔力量や属性には生まれが大きく関わると聞く。

(めんどくさいっ)


面倒ごとしか思い描けない。


「探してみるか?」

「いや、いらない。」


即座に断った。知らない方が面倒じゃない。

あの議長なら、探しそうだけど。


「加護持ちとか、神殿にスカウトされるんじゃねーの?」

カナンの神殿のイメージは知らないけど、


「運命神は多分ないよ。」


セリが言う通り、率先して声をかける教義じゃないからだ。


「迷い人を受け入れるってんだっけ?l

「“願えば止まり木を、癒しの時間を。そして次なる力を与える”」


そんな教義だから、出て行く者を引き止めない。

送り出してくれる。



「そういえば、議長が魔力持ちに向けての講義に参加しないかって。」

魔力持ちの子供が集まって、魔力の基礎訓練をするらしい。


魔法のようなモノは使っているが、自己流だ。


「参加してみたい」とセリが返事して、その日の予定は終わった。


「ちょっと熱っぽいか?」

ロードのひと言で、部屋から出ちゃだめになった。


それからは、図書館の本を広げたり。


広い部屋をいろいろ。移動したり景色を見るも、ちょっとつまらない。



狙われている。

体を休めること


美味しいものを食べて、甘い物もあって眠れる。

「ちょっとつまらない」


ロードがセリを撫で、慰める。

カナンも暇そうに、本を読んでいる。


現実感のない感覚で、セリは今後の事を考える。


孤児院に帰るのは諦めていないけど、

装備だ。そのお金を稼がないと。


何も持たないまま森に入るのは、命を捨てに行くようなものだ。


算段を考え、ごろごろして過ごした。


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