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捕虜少女の行く先は、番(つがい)の腕の中?  作者: BBやっこ
第五幕 集結
214/411

25-坑道の地図

坑道の地図


ドワーフが何百年前かに掘ったらしい。ほったらかし。

ちょっと韻を踏んで、気分が上がる。


セリは十分に気合いが入っていた。


「小さなところでも入れる!」


しかし、その利点を持つ者が同行する。

『衛生士デス』


体格、斥候役もできるとあっては、セリより役目に適している。

そもそも、セリを最初に穴に入れることは、あり得ない。


ロードがさせないし、そんな状態を作り出さん。そのため、セリと手を繋いでいた。デート気分。


セリの活躍の場は無く、それを本人以外が察している。その反比例で本人はやる気に満ちている。もともと、どうなっているのか興味があった場所だった。


探究心


道は何本かあるとしかわかっていない。装備の不安と迷子になる可能性から1人で入るのはここまでと決めていた。


それも、緊急事態で隠れる場所として。


セリの知る範囲では、この穴から逆側に出られない。坑道とも知らなかった穴の情報は、真っ直ぐに行けば開けた場所に出ると聞いたのみ。


横穴は、荷物置き場のように使われていたり、その形跡があるだけだった。今考えると、寝床に使われていたのかもしれない。


気配がないとはいえ小さな魔物、出会えば逃げてしまう種類でも危険がないとはいえない。



「準備万端!」


「夕食までには帰ってくるのワヨ?」


シュルトの声に、それって遊びに行ってくる子へのようで浮かれ過ぎを自覚するも、楽しみなのは変わらない。



調査はグスタフが指揮する。


土魔法による確保、ロードの氷魔法もあるため洞窟内が崩壊したとしても防げる。


護衛にセリと顔見知りの3人。カナンとシュルトが保護者としてつく。


キースはそろそろ動けない立場だ。兵士も増えて、森の探索計画も進んでいる。


雪が降ることも減ったが、足元は危ない。慎重に計画的に進んでいるようだった。


“この大々的な動きで教会が見つかるか?”

多分無理だとセリは察している。


隠れた場所にあるらしく、行こうとしたがいけない場所と言われているとか。初耳だった。

そもそも、孤児院から出ていないし、教会に行ける人達としか話していないのだ。


“なんらかの人避けの呪いがしてあるのだろう。”と聞き、そういえば魔物も周囲で見かけなかったと思う。


「変な教会?」らしい。キースにも心当たりのない運命神の教会。

教義上、孤児院の運営をするのが多い筈、それなら関わっている貴族階級がいるのでは?とそこから探す事もできるらしいが。


まだ魔木の問題があり、接触するのは時期尚早。先送りの判断がされたが、セリは焦っていない。


(この雪だし、無理でしょ。)

暮らしに不安はない。雪解けの時期にわかれば良いな。と落ち着いていた。


それより、興味を優先させているかもしれない。冒険者志望だけあって、好奇心は強い。


戦略も能力も上の人達と一緒に動けるのも大きい安心感か。役目がないと言う危機にはまだ気づいていない。


「僕も行きたかったんだけどね?」


坑道だった場所で、キース火魔法のが危険だ。

「他の魔法も使えるよ?」


“危険だ。”の共通認識のもと、お留守番頑張って。


『お土産があったら持ってくる』

と宥めて、拠点を出た。


北の砦内部に一度入らねば辿り着けない。兵士の手が入った、補修された道を通り…



入り口へ


力持ちの護衛2人によって開かれ、2人一列に並んで進むこととなった。



最初はグスタフとビクトール

“指揮官と斥候”


その後ろを守るようにつくアレクセイとベンゼル。ロードとセリの前の護衛でもある。最後尾にシュルトとカナンがついた。


まずは、開けたところまで確認しながら進むらしい。


異変がないか目視しながらの前方とは違い、手を繋いでデートな気分なロードを呆れてう後ろからみる保護者2人がいた。


ちょっと緩い探索がスタートしたのだった。


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