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捕虜少女の行く先は、番(つがい)の腕の中?  作者: BBやっこ
第五幕 集結
208/411

19-テント郡

その拠点の象徴のように聳え立つ魔導具。


「あれが一気に立つって?便利なもんだな。」

カナンは警備の下準備のように確認しながら回っていた。


少し離れたところで、シュルトが雪を溶かす魔道具の点検をしているのが見えた。


「お疲れさん。なんか手伝うか?」

「アラ、いいわよ。あの馬車に座ってただけだモノ。動きたい気分だワ。」


牛が引いていたが、馬車だよな。

あの牛の魔獣、力があるからなあ。振動も良い造りのおかげで尻は無事だが、窮屈なのは仕方がない。


「もう少ししたら、仮眠を取るワ。」

「そっか。オレは警護。」


移動中目を瞑ってられたので、眠気はないな。


「セリはどうしてた?」

「ロードと部屋にいる。」


食事の後さっさと行ってしまったが、扉もない部屋だ。何もないだろう。



「マア、何もないか。寝るのカシラ?」

「寝れるもんかな?」


移動中、よく寝てたよな。大人しいし、よく竜人に抱きかかえて寝れるよな。尊敬。


「まあ、ロードがついてるし。勝手に外に出るとかはないだろ」


慎重な性格みたいだから、警護は楽。まずロードにとっ捕まってるから動けないよね〜。


少し話して、中に入った。


セリちゃんの声が聞こえるが、ベッドかな。

この状況なら、番に不埒な事はしないだろう。


『俺が番の嫌がる事するわけないだろう?」

いけしゃあしゃあと言うぜ?しっかり手を出すくせにな。


オレに議長からの密命が出ている。“ロードからセリを守ること”


傷つける訳はないが、番への執着はまだ幼さのあるセリには酷だ。


(オレかよって思うが、キース様の役目じゃないよなあ。)

「はあ。」


温かい部屋に入って、首元を緩めた。


もう、テントって言うか部屋だな。座って警護しようと思ったが、

グスタフの手伝いに駆り出されたのだった。


周囲は一般的に兵士が使うテントが立っている今後、次々に来る兵士の分も続々立つだろう。


ここに来るのは、5部隊。

4部隊を探索に当て、1部隊分休みと拠点を守る。


侵略ではなく探索。

大々的な任務行動だ。急な変更だらけだったが、兵士の数は揃っている。


今いるのは護衛、キース付きの護衛が主の部隊なため落ち着いているが。

他が加わったらどうなるかなー。


増えればトラブルも多い。

キースは支配者階層だが、団長ではない。兵士を動かすのに反発は真正面からないものの、摩擦はある。


それがキースにはいかず、手近な存在に行くってのがパターンだよなあ。


今回は、そっちにいっちゃまずい。

“番”なんだぞ?しかも竜人だ。


それがわからないやつが多過ぎる。その上、この状況じゃ護衛に


ロードが出てきたら?

手加減なんて言葉皆無だぞ。



(後始末めんどいな。)

まあなんとかなるだろう。セリの護衛に集中する。


なーんかキナくさいし?


贅肉がなんか仕掛けてるとかあ

ないかな?影響力も薄れている。

それよりキースに取り入った方が、上に行けると考えそう。


そういう行動するやつを?


だって、金とか名誉で動くんだろ?

扱いやすくても裏切りやすいやつ近くに置くわけねーわ。


オレがってパターンは…

群れるのに、興味がないな。


まあ、セリちゃん見てるの楽しいし?竜人相手は、大変そうだしー。

尻尾が凍るのは勘弁だが。


キースがいる、ロードもだが番がいる必要が?

子供が紛れ込んでいるのを不快らしい。


情報提供者なんだがなあ。


人族なら後から2人、こっちに来る。組織だし、だから。


中央で一緒に食べる。


更に、書類や地図が運ばれているようだった。

その様子に構わず食べる。


軍の動きだ、ロードはもちろんセリにも関わらない命令系統がある。


シュルトもか。

食材関係は関わっていそうだ。



起きて出た、セリの第一声。

「増えた。」


「まだまだ増えるぞ?」


「そ。」

「オレ、ここで仮眠とるわ。」


「おやすみ」

ナデナデ



いや〜。おっちゃんちょっと恥ずかしいかな?


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