第三十八話 前々夜
シュルトが持ってきてくれた、イベントプログラムというのを見た。
どう催し物の予定があるかが書かれている。
劇など催しがある場所
前夜のマーケットが立つ位置
マーケットから部屋へ食事を運んでくれる店もある。
兵の巡回が強化され、休憩も交代になるそうだ
「オレは関係ないけど。」
模擬戦に出る者は配慮される、と。
午前は団体の見せ場。部隊での演目が見られる
観覧は“ヴィジョン”という
魔導具が設置され、広場などで様子が映し出される。
実際に見たところ大きな四角い鏡に見えた、巨大な城壁の飾った絵画のようだった。
室内でも集会を開くような広いところなど複数、設置されている。
子供たちの遊ぶ場、セリの行ったことある
医療棟の場所にも設置されたらしいが、セリは別のところに招待されている。
参加の特権ときいたが、やはり一番気になるのは
「屋台も並ぶ」
2日後に出番だと、食べ歩きは難しいかな?
「オレらの出番は、昼飯の後だな」
もう数日後。
防具もあり、武器の手入れもオッケー
その日を迎えるだけ
のんびり過ごしている一方
商人の面会申請が出ているらしいので、部屋から出ない事にした。
(ロードは鍛錬など良いのだろうか?)
武器を振っている姿を見せてくれたが、
様子はなかった。
セリは自分に合わせての事に心配していたが、ロードの優先はセリで
大事だった。
「食事は持ってきてもらうか?」
「シュルトに相談する」
ロードの提案だが、シュルトに要望を伝えて任せようと思う。
詳しいだろうし、押し寄せようとする商人は避けたい。
「料理だけ持ってくる方法をとってくれると思う」
押しかけ商人はお断り
セリも嫌がることはさせないとロードが目を光らせている中
カナンと今日の予定を話す
「日が暮れてから、ちょっと運動くらい出るか?」
とカナンと話し、夕食までには戻ると決める。
その前に
いよいよ、魚の日!
魚の調理をする。
「昼食に焼き魚
夕食用の煮魚と、酒の魚いや、肴ネ」
シュルトに習いながら、セリが覚える。
内臓を使えること、薬味効果つけ合わせに相性。
「焼いている間に、薬味の準備。」
たたき、団子を作っておき、夕食の仕込みをし楽しみにとっておく。
「人数増えるワヨ」
グスタフとキースが来ることを予見する。
「きのこはグスタフが持ってくるし、
香草もカシラ?キースも何か持ち込んでくるカモ。」
そんな話を聞きながら、
今からの昼食には
バターの旨みと塩気の昼食のメインを仕上げる。
4人で食べる機会も増えた。
肉以外も美味いとセリの味わっている姿
“それをガン見しているロードが怖い”とは、大人2人の意見だった。




