表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
捕虜少女の行く先は、番(つがい)の腕の中?  作者: BBやっこ
第三幕 騎士団
122/411

第二十九話 意外な戦い方

(何も起きないなんて事、あると思うか?)

若い兵士達も熱気に浮かれてやがる。


やっぱ、難癖つけてくるやついたかあ。


第七の奴ら。

前々から、模擬戦では第七と第八の期待の新人が出る。

のが、慣わしだった。


そこの不満が出ると思ったが、

第七の新人は、現騎士団長の息子だ。


その相手に誰が出されるか?やられ役を誰もやりたくないわな。

体格、鍛え方は新兵の域を越えているという。


オレから言わせれば、お硬い堅物。

実戦で使えるか?まあ命令には反しなそう。って、だけ。


その点、セリちゃんは救いの手か。


試合前の挨拶程度なら見逃したが、明らかに威圧が入るもの。


試合の相手がいたが、ひと言も喋ってないな。

(会いに来ただけか?)


少し、温度の下がった空気を感じる。ちょっとロードが過剰だな。

その守りや睨みの利かせ具合を見て、カナンは思った。


そして

護衛と話しているのが不服なのかもしれないとも思う。


他の男と話すなって?

専門の話してんだから、許してやれよ。


衛生士の格好。名前はビクトールだっけ?


ちょっと(ロードの冷気のせいで)寒そうにしながら、セリと会話している

小柄な犬獣人。


セリが嬉しそうなので我慢しているが、ロードは愉快な状況ではないらしい。


お祭り騒ぎのその渦中にいる2人

オレもだが、


(オレは躱してたし?)

“護衛を増やして欲しい、セリちゃんに敵意がないやつ。”


その条件に合ったのが、この3人だった。


衛生士の犬獣人と薬草の話をして、後の2人は陣形のように守っていることから護衛の任務に慣れている様子だ。


(誰の護衛に当たってたんだ?)

今は任務が入っていないから、すんなり貸してもらえたんだが。


その情報を思い起こしながら

図書館に行き着いた。


5人は目立つが、近寄って来ようとする者もいない。

要人警護のような配置だった。


物々しい様相になりそうだが、セリはリラックスした感じだ。

ちっこいのがそういう役目か?


ひやっとロードからの冷気に気づく。

(イラついてるなあ。)


部屋に戻れば、3人をお役御免で返せる。

しかし、セリちゃんの要望だ。


“模擬戦で使って良い薬の話”になっている。


「昔、衛生士が模擬戦に出ましてね〜」


これは、聞いときたい話だろう。

それで我慢しているようだが、セリをとられた気分か?


我慢できず、椅子になりに行った。


それに慣れてきているセリちゃんである。


話込んだが

予定通りなら


屋根の上の散歩と称して移動。


「いつもこんな感じか?」


「いや、もっと激しい。」


もう1人の犬獣人に聞かれたので答えた。

見た目より、身軽で素早い。


「実は獣人だったり?」熊と犬が喋っている。

「猿の獣人は人族に似ているらしい。」


「それなら魔力量で違うか、鑑定でわかるだろ」


明かされていないが、そうなら情報が流されていそうだ。

仲間意識を持たせるため


人族への嫌悪に近い感情は、それほど溝があるのか?

疑問だった。



午後の散歩はぞろぞろとしたメンバーで、敢行されたのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
cont_access.php?citi_cont_id=127584147&size=135
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ