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捕虜少女の行く先は、番(つがい)の腕の中?  作者: BBやっこ
第三幕 騎士団
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第十七話 分かった事

“暮らしぶりを見に来た”


とエルフの議長、アンドレアスが部屋にきたが

それだけじゃない事を話すのに来たと思っている。


警護のために止まると煩かった“終始煩い人”を出て行かせ

部屋には、議長とカナンにシュルト…ということは、


「3人と2人分」5人の飲み物をセリが、準備した。


紅茶を淹れるセリに、シュルトが器と茶菓子を用意した。

あられという米菓子は甘さより香ばしい。


味見をしたが、食感が面白い。


けど、セリは甘いものが良いなと思った。

食後なのでそれほど欲しいわけじゃないけど。


「ありがとう」と輝きそうな笑顔で議長に言われ、いつもよりリラックスしている

様子に思えた。仕事の場ではないからか、表情が柔らかい。


ロードと会話していたが、「ああ。」「そうだな」の返事のみになってしまっているが、

それも慣れているらしい。


和やかに話し(?)ていたところ

セリ達が座ったところで(セリはもちろんロードの膝の中)、


「分かったことを伝えに来た。」


部屋に訪問しに来た目的を議長が告げた。


「セリの会った獣人の子の特徴の合った、行方不明者がいる。」


(なるほどクロウの身元は分かりそうか。)


本人に、帰りたいか聞いたら

『顔は出しておきたい』と言っていた。


心配している人がいるんだろうと思ったが、

同時に警戒している人、もしくは人達がいるのだろうと思った。


礼儀正しいし、子供の相手も上手かった。

良い家の子だろうなと感じていたけど。


「ここの団長を務めている子なんだ。」


「クロウは、獅子じゃなかったけど?」

猫の耳と思われた形に、黒髪に埋もれていた。


「第二夫人の子だ。婦人は黒豹の獣人でこの城で療養中だ。」


セリが治療棟にいた時のは、大人の姿を見なかったので会ってはいないだろう。


「療養中の大人は、病室にいるか家族と住んでいているカラ。

会う事ないんじゃない?」


子供だけだったのは、塔の事情で分けているかららしい。


「見舞って話をしてやって欲しいんだが」


ロードを見た。

反対しているようだがそれ以前に…


「クロウがその人の子か断定できてない。」

ぬか喜びさせないか気を使った。


「そうだな。だが彼女は気落ちして体を悪くしている。

その子の話で、元気付けられたら快方に向かうかもしれないと医師も話している。」


薬学の発達したこの『極北の城』でも、心の病を簡単には治す事はできない。

議長は重ねて言った

「話し相手になってくれないか?」


セリの答えは

「会ってみたい」だった。


ふいっとロードを見て、


「一緒に行ってくれる?」

ロードが頷いたので、慰問が決定した。


その後は、最近の事を話す。

勉強の事、不便はないか、やりたい事はないか?


こういう会話っていうのが、家族の雰囲気なのかなと思ったセリだった。

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