ライトノベルを書こう!
国語、文法などに未熟な者が執筆しております。あらかじめご了承ください。
※挿絵は、兄に描いてもらいました。
「3人でラノベを書いてみないか?」
ファミレスの席でのこと。俺の友人 北瀬 世有の言葉だ。
高校を卒業した俺 島村 七理は、特に目的も無く。1年ほどフリーターをしていた。
北瀬は、卒業後に就職したが3ヶ月ほどで仕事を辞めて俺と同じくフリーターをしている。
もう一人席に座っているのが北瀬の妹。明後日から高校二年生。
三、四日ほど前 俺は、北瀬から連絡を受けてファミレスで会うことになった。
午後三時に待ち合わせ。俺は、10分前に来て席に座っていた。
ま、あいつのことだから10分くらい遅れてくるだろう と思っていたら
「よう、おつかれ。」
2時55分。へぇ、遅れずにやって来た。
「お前が時間前に来るなんてめずらしいな。エイリアンに乗っ取られた別人てことないよな?」
言った後にちょっとスベったと思っていると
「そりゃ大げさな話だな。でも そういう発想を期待して今日 声をかけたんだよな。」
「?」
「島村さん ゴブサタです。」
ん、妹も一緒か。
「彩奈ちゃん 久しぶり。今年から高2か。」
「明後日からですね。」
制服か。紺のブレザーにタイの位置には、赤リボン。高校生は、着る服 選ばなくていいから楽だよな。
…のど渇いてきたな。
「とりあえず、フリードリンク3つにしとくか。」
「おー、いいねいいね。フリードリンクのコーヒーにしようかな俺は、」
なんとなくテンション高い気がするなコイツ。いや前からこんなもんか?
「彩奈もコーヒーな。」
「いや、グレープフルーツ飲むし」
「いや、ここは、コーヒーか紅茶の流れだろ~。」
「知らんて そんな流れ。そんな流れだった?」
俺に目をやる彩奈ちゃん。
「さあ?」
「ホラね 誰もわからない。グレープフルーツジュース飲みます。」
「俺は、紅茶にするか。」
「おー、いいぞ紅茶いいぞー。」
今日のコイツなんなんだ。やっぱ ちょいウザなテンションだな。
「よし! じゃあ、本題に入る。」
「…」
俺は、飲んでいた紅茶をテーブルに置いて北瀬の言葉を待つ。
「3人でラノベを書いてみないか?」
「ラノベ?突如としてなんだよ それ?」
「ラノベ知らないか? ライトノベル。」
「いや、それは、知ってる。なんならちょっと読んだこともある。俺がわからないのは、お前のラノベを書こうって発想のことだよ。」
「ラノベってあれですよね?なんか美女子が出てくるエロそうな小説ですよね?」
…美女子。
「そういうのばかりじゃないけど大まかには、合ってると思う。」
「なんでそんなん書こうと言うの?そしてソレになんで女を誘うの?」
俺の疑問も大体そんなとこだな。
「2人は、今に。現状に満足しているか?」
…
「ん~、フツウ?」
「満足ってほどじゃないけどあんまり不満もないかな。今んとこ。」
彩奈ちゃんと俺のおもしろみの無いかえし。
「そう!そこでライトノベルだよ!そこで!」
どこでだよ。会話が嚙み合ってないだろ。
「エンタテイメントだよ!」
熱が入ってきてるなあ。
「マンガとか小説とかさ、当たればけっこうデカそうだろ?アニメ化!映画化! なんかになればさ。」
「これから俺らでそんなことが起こる作品を作ろうって?楽観的すぎないか?そんなにうまくいかないだろ。」
あっ。あの台詞でるか…
「宝くじは、先ずは、買うこと。」
やっぱり来たか。じゃあ 俺が後を続けてやるか
「でなきゃ当たらない。か?…買っても大抵は、当たらないけどな。」
もっとも北瀬は、【大抵じゃないところ】に入ろうと思ってるんだろう。きっと根拠もなしに。
宝くじは、先ずは、買うこと…これを北瀬は、気に入ってるみたいでちょいちょい使ってくるけど最初に言ったの俺なんだよなあ。聞くたびになんとなく ちょい恥ずだ。言うんじゃなかった。
「だからってハズレくじかどうかなんて、わからないだろ。大抵じゃないトコ狙っていくんだよ。きっと当たるって。根拠は、ないけど。」
…俺が北瀬の心を読んでんだか北瀬が俺の心を読んでんだか。
「兄貴 今の 宝くじは、先ず…ってトコ、ちょっとカッコイイじゃん。」
そんなことは、ない。
はぁ、とため息は、俺。
「それでなんでラノベなんだよ?なんか当てたいって言うなら他にも色々あるんじゃないか?例えば動画屋(俺は、ユーチューバーなどのことをよくそう言う)とか。」
「それは、ちょっと考えたりもしたけど あれって個人情報を特定されたりしそうだし、なんかなあ。」
「北瀬ってそういうの気にするタイプだったのか。」
「それにさ、俺らの作った話がアニメとかドラマとかなったらおもしろそうだろ?」
ラノベがドラマになることは、めったにないとは、思うけど 自分たちが作った作品が映像化すると想像すると…ふむ。確かに楽しそうでは、あるな。
北瀬は、つづける。
「マンガなんかもけっこう好きだから描ければ おもしろそうだけど俺らの中で絵ぇ描けるのいないだろ?」
まあ一朝一夕では、絵を描けるようには、なれんは、なあ。絵が描けてない漫画もあるには、あるが…
「そんなわけで文字だけで書ける小説ってわけだよ。」
消去法で小説か。ただ言わせてもらいたいのは、
「小説は、文字を書いてるんじゃなくて物語を書いているんだけどな。」
「それに島村は、俺よりマンガや小説 読んでるし、あと映画とかも見てるだろ?その気になってくれれば いけるかなって。」
「読むのと書くのは、全然 違うだろ」
「ま、そう言わずやってみようって。ラノベとか簡単に投稿できるサイトなんかもあるみたいだしさ。」
「『小説家になろう』とか?」
「そう!それ! なんだよ島村 知ってたのか。まさに、そこに投稿しようと思ってたんだよ。」
「ふーん。たまに読んだりしてるな。」
ちょっとハマってた時期もあったし
「おー!完璧じゃん!」
お前の完璧のハードル低いな。
「こう言っちゃなんだけど『小説』って聞くと難度 高いイメージになるけど『ライトノベル』って聞くとなんとなく踏み込みやすそうじゃん?」
う~ん。その考え方は、ラノベ作家に失礼じゃないか? しかしながら………
言いたいことは、わかる…気は、する。
「俺らで創作活動か。」
…ふむ。でも まあ なるほど。部活みたいな乗りでちょっとおもしろそう かもか。
「ん~、なんか私向いてない気ぃするな~。」
「彩奈には、読み手になってもらおうと思ってるんだ。変なトコあったら指摘してくれたりすると助かる。」
意外とちゃんとしたこと言ってきた。
「アドバイザー的なポジションか。確かに客観視は、欲しいな。プチ編集者って感じか。」
「ふ~ん。なるほどねえ。」
だとすると今日 彩奈ちゃん来る必要は、無かったと思う。
「あと雑務とか。」
「ええ~、なによ雑務って~。」
「なんか色々ある。多分。」
…
「な、どうだよ島村。やってみようぜ?」
なんだか乗り気になってきたな。…うん。ノンリスクなのは、よい。
「そうだな。ちょっと面白そうだ。やるだけやってみるか。」
もっとも…
買っても当たらない宝くじ。
ノンリターンでもあるんだろうけどな。
読んでくれた方どうもありがとうございました。
少しずつ書いていけたらと思います。気に入っていただけると嬉しいです。
挿絵を描いてくれた兄にも感謝。