第6話
智昭は返答を聞かずに走り出した。
智昭「はーーーっ」
恭輔「おいっ、待て」
一番近くにいた感染者に向かって優勝旗を振りかざし、倒そうと決めたその時だった。
恭輔が何とか追いつき、智昭を抑え込んだ。
智昭「おい、なにすんだ。ここで止めなかったら僕たちは食われてしまうんだぞ!」
恭輔「何も考えずに突っ込んでいくのはよくないだろう?とりあえず落ち着け」
智昭「そんなこと言ったて早く片付けないともっと増えてくる可能性があるんだぞ」
恭輔「だから落ち着けって。別に放置して逃げるって言ってるわけじゃないぞ。なるべく安全に、そして早く片付けたいんだ」
智昭「じゃあどうすると?」
恭輔「俺が奴の背中から押さえ込む。そのあいだにお前が旗を刺すんだ」
そう言い、恭輔は感染者に近づいて行った。恭輔がさっきの感染者にゆっくりと回り込み見事押さえ込むことに成功した。
恭輔「今だ!」
智昭「ああっ」
智昭は感染者の心臓に深く優勝旗を突き刺した。
智昭「やったー」
しかし感染者はなおも生命活動を続けていた。
智昭「なんで死なないんだ?心臓にはしっかり刺さってるのに」
恭輔「どうでもいいけど早く倒してくれ。こいつ、力が半端なっうわあー」
恭輔は押さえ込もうと感染者に意識しすぎて、足元にまで注意が行き届かなく、地面に置き去りになっていたままの筆箱に引っ掛かり、転んでしまった。
恭輔「うわっ、こいつ、来るな!」
智昭「恭輔!今助けに行く...」
智昭が向かおうとしたとき、智昭と恭輔の間に先ほどまで後ろにいた感染者が佇んでいた。
恭輔「はっ早く助けてくれ。もう力が入らない」
智昭は目の前にいる感染者のせいで助けることができないでいた。
智昭(このままでは恭輔が危ない。でもどうすれば...)
その時別の方向からまた一つの足音が聞こえてきた。
智昭(もう僕たちは終わったな)
そうあきらめたときだった。
ーガコーーンー
音が響き、恭輔を襲っていた感染者の活動が止まった。
どうも、カラスです。投稿期間が空きすぎて申し訳ありませんでした。ちょっと忙しくって、って前も言ってましたね。