行き着く先は皆同じ
※サイトからの再掲載です。久々に眺めてて懐かしくなっただけの暴挙…何か続けられそうな気もしたりしなかったり←
こいしいきみと、おなじところにおさまる。
今までに歩いてきた道を思う。躓く。立ち上がる。迷う。立ち止まる。省みる。逃げる。前を向く。走る。追いかける。追いかける。追いかける。追いかける。追いかける。
懸命にひたむきに、ただただ傍にありたいと思っていた。実際に隣を許し合うまでにはひどく長い時間がかかった気もするし、この先の事を思うとほんの数行ずつで収まる挿話達のような気もする。歴史に名を残すような事はなくとも人はそれぞれに物語を綴ってその生を生き抜いていく。名もなき物語たち。
未来がどうとかは誰にもわからなくて。けれど今の自分に悔いる事はないのだ。もんどり打ちたくなるような事は確かにあるけれどそれは自分ばかりではない。そういうものは相手にもそこそこあるもので、きっと未だに知らない・知らされない余談があるのはお互い様である。いつか話す事があるかどうかはある意味お楽しみ的要素。
手を伸ばせば届く距離に想う相手がいる事はそれだけで幸福と言えよう。ならば自ら離す事はない。離したくないと思うのはやはり自分ばかりではないらしいなと感じる事もしばし。
どんな未来を描こうか。楽しい事ばかりではないけれど、それもきっと最後には笑って振り返れるはずだ。
いつか分かたれる日まで、どうかこの人との物語が綴られますように。
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ここには膨大な数の書籍がある。建物外観を見る限り収まりきらない量のはずなのだが、床に積まれる事なく全てが整然と棚に並んでいる。背表紙にタイトル等はなく、けれどここの主人はどこにどのような物語があるかを把握していた。古いもの。新しいもの。長いもの。短いもの。凄惨なもの。穏やかなもの。楽しいもの。悲しいもの。どれも大切に納められるべくして集められたものだ。
「いらっしゃい。……うん、今日も忙しくなりそうなんです」
先ほど増えたばかりの本が文字通り山積みされたカウンター。棚に納めるところだったらしい数冊を大切そうに抱えながら、彼は最初の客にそう言ってにこりと笑いかけた。
(20120618;up0624)
そしてまたそれぞれのページがめくられる。
命の終わりがこんな風に収まってたらいいなと思って。かっとなってやった!←
そしてサイトにあったのを懐かしくてまるっとコピペしたままというスミマセン
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