2023年10月10日ー2023年10月17日 12日分
設定としては、ある世界の数年前の誰かの日記です。
その世界はとてもエネルギーにあふれており、日夜光が絶えません。謎のエネルギーを燃料とした機械は毎日休まずに働いています。
二酸化炭素などもでない、環境に配慮しなくてもいいまさに夢のような世界です。
そんな世界が作られたのも、どこかの誰かの考えの具現化なのかもしれませんね。
誰かが右を向いたら、それを見た誰かが右を向く。それの連続で、みんな同じ方向を向く。
誰かが有名になったら、みんなでそれをはやし立てる。みんなでその人を批判することもする。
誰かが悪いことをしたら、みんなでそれをたたく。もしかしたら見間違いかもしれなくとも、たった一つの間違いで、一人の人間が作った積木は、音を立てて崩れてしまう。
見間違いで、その人が冤罪だったとして。みんな、自分のために風に乗る。あるいは風を起こす。自分が善人であるかのように見せて、気持ちのいい風に乗る。
人間は一つの粒子、空気なんだと思う。ちょっとした原因があれば、すぐに波が生まれて、どんどん強くなって、次第に風になっていく。自分たちが風そのものだと気づかずに、あたかも自分たちが風を起こしていると思い込んで。
もしこの風が観測できるのだとしたら、力があるのだとしたら、私は迷わず発電機を作るだろう。きっと儲かるし、社会の役にも立つ。それに資源は人間。ほぼ永遠になくならない。今も増えている。何年も、何十年たってもきっと発電できる。
どこかの研究の話によれば、昔の人たちの習慣と、私たちの習慣はほとんど同じだそうだ。だから、きっとそんな発電機があればエネルギーは永遠に生み出される。そうと決まれば作ろうじゃないか。そんな夢みたいな発電機を作ろう。そう決めた日だった。