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06

翌日ロベルトはその事でゼスタから王城に呼び出されたのでした。


謁見の間ではゼスタが大声でわめいていました。


「おい下民!!この俺の出した命令に背いて勝手に救助活動をしやがって。それにリウォード号を直さなかったのもテメエらしいな。この俺様に逆らったらどうなるか分かってないようだな。」


「そうよ、下民ふぜいがよくも私達を困らせてくれたわね!!あなたには厳しい処罰が待っているわよ。覚悟なさい。」


「俺は間違った事は何もしていないと思うが?人助けをして何が悪いというんだ。」


「下民というのは助けてはいけない卑しい存在なんだよ!!そんな事も分からないのか!!」


「下民って本当にバカで嫌になっちゃいますね。」


ロベルトの為にあと少しだけ時間を稼がなくてはなりません。


恐らくあと少しでロベルトの策が成功してこの状況をひっくり返す事ができるでしょうから。


私はゼスタに言いました。


「ゼスタ??これは私にも責任があります。ロベルトだけを責めるのは違うと思います。」


ですがゼスタとリアナは私の言う事を取り合いませんでした。


「婚約破棄されたバカ女は黙ってろ!!」


「そうです、バカすぎて婚約破棄された女は黙っててください。」


ロベルトが二人に言いました。


「はて普通は婚約破棄などをした方がバカ者なんじゃないか?」


二人は怒った様子でロベルトに言いました。


「おいテメエ??今なんつった??このゼスタ様がバカだと聞こえたんだが??」


「そうです、このリアナがバカって聞こえたんですけど??」


ゼスタが大きな声でロベルトに言いました。


「おい!!ちゃんと言い直しやがれ、このゼスタ様はバカじゃないとな!!」


するとロベルトが窓から外を確認しました。


そして私を笑顔で見つめました。


その笑顔の意味を私はすぐに理解しました。


そうか間に合ったんですね。


良かった。


それを知らないゼスタが大きな声でロベルトに怒鳴りつけました。


「おいよそ見してるんじゃねえ!!さっさと言い直さないか!!」


リアナもロベルトに言います。


「そうよ、ちゃんと言い直してください。」


ロベルトが二人に言いました。


「すまない、正しく言い直さないといけないな。ゼスタとリアナは救いようのない大バカ者だったな。」


ゼスタが怒りに震えて言いました。


「このやろう、テメエを処刑してやるからな。」


「私を大バカなんて言ったこいつは許せません。八つ裂きにしてください。」


ゼスタが衛兵達に命令しました。


「すぐにこの下民を捕まえろ!!」


ですがその命令が実行される事はありませんでした。


謁見の間に別の男性の声が響き渡りました。


「その必要はない。」


ゼスタは私達の後ろを見て震えていました。


謁見の間にとある人物がやってきたからです。



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