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前回の失敗をいかし、今日はなんとか日があるうちに町に到着した。

街道を逸れ孤児院近くの抜け穴から町の中に入るとレスラーもビックリな高速タックルを喰らった。


「おにいちゃ~ん!!」


犯人は妹ちゃんだった。どうやら俺が帰るのを待ちきれなくて迎えに来たらしい。

ってか、よく気付いたな…。

その後、俺のライフポイントは0に近かったので10分ほどうずくまっていた。

回復した俺は妹ちゃんと孤児院に帰った。今朝も心配かけたお詫びに竜の森で見つけた花をプレゼントしてあげた。妹ちゃんは目をキラキラさせながら喜んでくれた。今も嬉しそうに踊っている。





孤児院に帰った俺は院長先生に帰宅した事を伝えた。院長先生は俺が怪我をしてないか身体中を触ってきたので、ちょっとくすぐったかった。

今回の収穫も多かったので子供達が大騒ぎだった。そんな子供達を見て、院長先生は優しく微笑んでいた。俺も自然と笑みがこぼれた。




今回新しい物を収穫した事で院長先生から、明日シャルちゃんと町中に行く事になった。新しい果物や薬草、キノコなどを探すのに知識ゼロで行くよりも何が竜の森に有るのかを確認してから行くのが良いんじゃないかと言われたからだ。



初めての異世界町歩き、楽しみだ!!

ちなみに妹ちゃんも明日は一緒に行くことになった。




次の日の朝、俺は途方に暮れていた。

今日も朝から妹ちゃんが泣いているのだ。

理由は簡単、昨日あげた花が潰れてしまったからだ。妹ちゃんは嬉しさのあまり花瓶に活けるのを拒否、肌身離さず持ち続けていた。当然寝るときも…。結果として、寝返りをうって自分で花を潰してしまった。

こんなことになるなら、もっと摘んでくれば良かった…

次行った時にまた取ってくるからと約束しなんとか泣き止んでくれた。




朝ご飯を食べた後、さっそく町に繰り出した。

町で賑わっているのは中心部、大通り沿いだが、何でも揃う反面少し割高らしい。その為地元住民は中心部を避けて外縁部よりのお店で商品を買う。

少し歩けばほとんどの買い物は出来るのだ。



「あら、シャルちゃん今日はお買い物?」



「おう、嬢ちゃん!!今日はどの野菜を買ってくんだ!?」



「シャルちゃんいらっしゃい。何か買ってくかい?おまけするわよ」



「おっ、今日はおチビ達も一緒か!?」



孤児院を出て、商店が近付くと沢山の人がシャルちゃんに声をかけていた。



「シャルちゃん人気者だね!!」

「シャルちゃんしゅご~い!!」



俺達は尊敬の眼差しでみていたが、


「あはは、これは私が凄いんじゃなくて、院長先生が凄いんですよ~」



そう言うが、いくら院長先生が凄くてもシャルちゃんに挨拶はしないだろう。きっと、シャルちゃんの人柄のおかげだと思う。



そうして、色々な人に声をかけられながら俺達は薬屋についた。ここで薬草類を買ってもらうのだ。



「いらっしゃい~、おっ、シャルちゃんか。今日はどうしたんだい?また子供用の傷薬かい?」



「おじさん、こんにちは。今日は薬草を買い取って貰いに来ました。」


「「おじさん、こんにちは!!」」


「はい、こんにちは。薬草かい?そういえば、先週も来てたね。」


「はい、少しですけど手に入れられるようになって。」


「そうかい。薬草はいくらあってもかまわないから、いつでも持ってきておくれよ。」


「ありがとうございます。後、勉強の為に竜の森で採れる薬草、どんなのがあるか教えてもらえませんか?」


「竜の森かい?まさか、シャルちゃんが採りに行ってるのかい!?」


「いえいえ、この子達が知りたがってるんです」


「お願いします」

「おねがいしみゃす」


「この子達か。まぁ、こんな小さければ竜の森に行くことはないか。よし、少し教えてあげよう」



その後、薬草を買い取ってもらい、竜の森の代表的な薬草や貴重な薬草を教えてもらった。











皆様のおかげで本作【孤児院テイマー】が

【HJネット小説大賞2018】を受賞いたしました。

それにともない2019年書籍化決定いたしました。

応援宜しくお願いします!


2019年5月24日金曜日

「孤児院テイマー」

HJノベルス様より発売決定いたしました。

皆様宜しくお願いいたします

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[気になる点] 「今回新しい物を収穫した事で院長先生から、明日シャルちゃんと町中に行く事になった。新しい果物や薬草、キノコなどを探すのに知識ゼロで行くよりも何が竜の森に有るのかを確認してから行くのが良…
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