86
次の日はおじいさんの所だ。
午前中は小屋建設、剣の練習、裁縫等々だ。
その中でおじいさんに色々質問してみた。
「クルス君のロングソードに切れ味増加みたいな付与はつけられないんですか?」
「あの折れた剣と同じやつか?」
「はい。」
「あ~、無理じゃな。あれは製作過程で付与するもんじゃからな。小僧が打つときに教えても良いが、今は意味がないの。」
「そうですか…。じゃあ、前に教えてもらった魔力で覆うのは!?」
「あれは本人がやらなきゃならんから、狼の小僧には無理じゃろう。」
「じゃあ、現状ロングソードを強化する手は無いですね…。」
「いや、普通に付与魔法を使えばええじゃろ。」
「……はい?」
「じゃから、普通に付与魔法を使えばと言ったんじゃ。」
「えっ?付与魔法ってあるんですか?」
「あるに決まっとるじゃろ。そもそも付与魔法を固定化したのがあの折れた剣じゃからな。」
「あ~~、なるほど。考えればそうですね…。じゃあ、それは俺でも使えますか?」
「小僧ならば問題無く使えるじゃろ。これはばあさんのが詳しいから後で聞いてみると良い。」
「わかりました。」
そうして強化方法を相談しながら家作りをおこなった。
その後、昼食の時にお裾分けとしてスネーク唐揚げをおじいさん達にご馳走した。
スネーク唐揚げは予想以上に好評でおじいさんはスパイシー、おばあさんとサクヤちゃんは塩ハーブが気に入ったらしい。おじいさんからは作り方を聞かれ、おばあさんに教えてあげた。
ただ、揚げ物はおばあさん達も知らなかったみたいなので、今度一緒に作ることになった。
ついでとばかりに森に香辛料が生っていないか聞いてみたところ、いくつかは森で見た記憶があると言う。どこで見たのか覚えてないらしいが、森にあるのはわかったので、今度探してみよう。
これまたついでに森で卵を見つけられないか聞いてみた。
ぴーちゃんが狩ってくる鳥達はモンスターでないのが多いので卵から生まれてくるはずである。ので、卵が取れないかと思ったのだ。
「ふむ、野性の鳥の卵か…。労力を考えたらあまり効率は良くないのぅ。それならばモンスターを育てて卵を回収した方が早いじゃろ。」
「卵を産むモンスターがいるの?」
「おるぞ。鶏のモンスターでそやつの卵は美味く町中では高く売られておったぞ。」
「そうなの?ならそのモンスターを従魔に出来れば良いね!!」
「そもそも卵など何に使うのじゃ?孤児院でも食べておらんじゃろ?」
「いや、ハチミツが手に入ったから卵とミルクがあればお菓子が作れるかなって……。」
「「「お菓子!!」」」
俺の声に女の子三人が反応した。それに、おじいさんが反応し、
「サクヤ、お菓子食べたいのか?」
「食べたい…!!」
「良し、おじいちゃんが卵とミルクを手に入れるから小僧に作らせような~!!」
と甘甘な対応をし始めた。
「ということで、小僧、今度卵とミルクを作れるモンスターを用意しておくから従魔にするのじゃ。」
「あ~~、了解です。」
従魔を増やすことになったけど、卵とミルクが手に入るならありがたく従魔にしようかな。
そして、俺達は昼食を終えて狩り兼修行に出掛けた。




