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キングスネークを倒した俺達はおじいさんに手伝ってもらいながらビッグスネーク共々血抜きをした。
普段のホーンラビットやボアならば頑張れば小屋予定地でも血抜きは出来るが、さすがに10メートル超えのモンスターは森の中、それもある程度中に入った所の木に吊るさないと出来ないからだ。
蛇の血抜きをしている間に通常の狩りも少し。ぴーちゃんやクイーン達、ミュウが俺達が蛇と戦っている間に鳥やホーンラビット、ファングボアを狩ってくれていたので助かっている。
蛇の血抜きが終わる頃おじいさんに蛇の解体の仕方を教えてもらった。
種類によって毒などがあり、その部分に違いはあるが基本的な構造は同じなので、同系統のモンスターは解体が楽になる。
ビッグスネーク、キングスネークは毒がないでかいだけの蛇で身は食べられ鳥っぽい味らしい。
素材として売れるのは肉、皮(鱗?)、それと蛇によっては牙や毒なども売れるらしい。
解体も終わり少し急いで小屋予定地に帰る。血抜きに時間がかかり、少し帰るのが遅くなっているのだ。
無事にたどり着き、おじいさんにお礼を言い、おばあさんとサクヤちゃんにお別れをしてから孤児院へと帰った。
次の日は一日休みにしてある。さすがにこの歳で毎日竜の森に通うわけにもいかないし、院長先生に怒られる。
今日は内職を頑張るとしよう。
まずはクルス君のロングソードの整備。これは冒険者予定の子達にも見せながら行う。
刃が通らないモンスターを叩いていたので何かあるかと思ったが、特に異常はなさそうだ。
俺は皆に説明しながら剣を研ぎ整備した。
クルス君にはこれをやってもらいたいが、上手く研げないらしい。
皆にはショートソードで練習してもらう。
皆がショートソードを研ぐ練習している間に俺は矢の改良を考える。
普通に考えれば鉄の矢や鉄の鏃にすれば良いのだが、買うには高いし作るのは俺の腕も設備もない。
そこで、石の鏃を作ることにした。
魔法に慣れたおかげで地魔法で鉱物は無理だが、固い石位は出せるようになった。
まずは木の矢を用意し、その先端になるべく固く、そして鏃の形になるように石を出した。
その石を研いだ。ただひたすら研いだ。
10分程研ぐと中々鋭い石の矢が出来た。
効果があるかはわからないが、全部で10本程作ってみた。やってるうちに慣れてきて全部で1時間で作ることができた。
砥の練習をしていた子達はあまり上手く出来なかったようだ。まぁこれも積み重ねでなんとかなるだろう。
ショートソードは俺が研いで終わりとなった。
最後は妹ちゃんの武器だ。今は石を、最後はボーラっぽいものを投げてたが、将来的には投げナイフあたりに落ち着くだろう。その為、さっきの石の鏃の要領で石のナイフを作ってみた。
これは重さや形、それこそナイフだけでなく手裏剣やクナイのような物まで作ってみた。
その中で妹ちゃんに合うものを鉄で作れたら良いだろう。
次にボーラ?ハンマー投げのハンマー?まぁボーラで良いか。そのボーラの改良だ。あの場ではただロープに石を付けただけだったので、今回は魔法を調整し重さや大きさ、密度等を変えてみる。
また短いロープが無いので丈夫な蔦で作る。
何種類か作りアイテムボックスにしまっておいた。
難しかったが、トゲトゲの球が出来たのは自信作である!!
そう言えば、魔法使い用の杖みたいのはないのだろうか?俺だけ何も作っていなかった…。今度おじいさんおばあさんに聞いてみよう!!




