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院長先生におじいさん達が明後日来ること、そして、もしかしたら泊まるかもしれない事を伝えた。
泊まるときに備え、お礼を兼ねて腕によりをかけて食事を作るとシャルちゃんが張り切っていた。
子供達も今までお肉をくれていた人が来るということで、孤児院の掃除を頑張っていた。
そして、おじいさん達が孤児院に来る日、俺は竜の森に迎えに来ていた。
そこにはやはりというか、なんというか予想通りの光景が広がっていた。
モンスターが山のように積んであったのだ。
「おじいさん、これ、何?」
「見てわからんのか?町に持っていくモンスターじゃよ」
「俺言いましたよね?変なのを狩ってこないでって…。」
「変とはなんじゃ、変とは。こいつらは人間の間では高ランクモンスターで高く売れるはずじゃぞ?」
確かにモンスターは見るからに強そうで、しかもでかいのばっかりあった。あげく、ワイバーンもまた狩ってきていた。
「うん、多分高く売れるね。で、どうやって持っていくの?」
「そりゃあ、荷車で………あっ。」
「うん、こんなの乗るわけないよね」
「な、なら空間魔法で仕舞えば…」
「そんな魔法使える人はほとんどいないらしいよ?そんな事したらかなり目立つよ?」
「ぐ、ぐぬぬ…。」
「ほら、諦めて他のを積みましょう。今まで捕ったビッグボアやビッグホーンディアーやマーダーグリズリーで良いじゃないですか。」
「しかしじゃな、その程度のモンスターでは人間に驚かれんじゃろ!?」
「……人間を驚かせてどうするんですか?」
「高ランクモンスターを倒せると人間が感謝し、それを見たサクヤがおじいちゃん凄いと…」
「なりません!!」
ほんとにこのおじいさんは爺馬鹿だな…。
「とりあえず俺のアイテムボックスにあるやつを適当に出しときますね。」
「あらあら、おじいさんが馬鹿なことしてごめんなさいねぇ~」
そう言って、家の中からおばあさんとサクヤちゃんが出てきた。
「あっ、おはようございます。さすがに慣れましたよ…。」
「お、おはよう」
「おはよう、サクヤちゃん」
サクヤちゃんは小さなリュックを背負っていた。
「何か手伝う事はあるかしら?」
「旅の支度は良いんですか?」
「えぇ、私もサクヤちゃんも準備は出来てるわよ」
「それじゃあ従魔達にこれを結んでもらえますか?」
そう言って俺は赤いスカーフを渡した。
「あらあら、これはクイーンちゃん達とおんなじ物かしら?」
「はい。孤児院の従魔だっていう目印で、町では着けないとダメなんですよ」
「あらあら、そうなの?なら着けて来るわね。サクヤちゃん、一緒に行きましょう?」
「う、うん」
「お願いします。」
そうしてサクヤちゃんとおばあさんは竜の森にいる従魔達を集めにいった。
「それで、おじいさんは旅の支度は出来てるんですか?」
「ん?いや、特に必要ないじゃろ。必要な物があれば買えば良いしな。そもそも、買い出しに行くんじゃから適度に買うものも必要じゃろ」
「孤児院だとそんなお金は無いんですけどね~」
「確かにそんな金があればここへは来ておらんな」
「ですよ。さて、荷物はこれくらいで大丈夫かな。クイーン、ちょっとこっち来て!!」
荷物を出し終えた俺はクイーン達を呼び、荷車に繋いで運べるかの確認をした。
少し重そうにしていたが、道中は荷物を少しアイテムボックスに仕舞う予定なので大丈夫だろう。
確認を終える頃にはおばあさんとサクヤちゃんもやって来たので出発準備は万端である。
「それじゃあ孤児院に出発します!!」
そうして俺とおじいさん、おばあさん、サクヤちゃんと従魔がたくさんで孤児院に向けて出発したのであった。




