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話がそれてしまったが、領主が捕まった理由はやはり風龍達を龍王山から出してしまったことらしい。未だに風龍が出現した理由は判明していないが、領主の軍隊が原因ではないか、というのが国の考えらしい。

竜の森に近いとはいえ今までフレイの町には何も無かったし、新しく出来た市場もある程度経ったが特に何もなかった。風龍が現れたのは今回も前回も規模は違うが軍を派遣したからと考えたのだ。その為国を危険に晒した罪で捕まった。

また、その風龍が王都を襲ったのも問題だった。実際に風龍による被害は無かったのだが、王城の回りを風龍が飛び回っていたので王族への殺害未遂も罪に問われたとの事。王族への罪はこじつけのような気がするけど風龍が原因だから仕方がないのかもしれない。


その後も領主を調べたところお金に関する不正が次々と出てきた。その中には孤児院にいくはずだったお金を横領しているのもあった。結局領主は王都で処刑されることになった。

本来ならこの町で処刑されるべきなのだが王族に対する罪と王都の住民に「風龍がやってきたのはこいつのせいだ!」というのを知らせるためなので王都に運ばれるのはしかたがない。


さて、領主が処罰されるということでこの町はどうなるのか。普通なら貴族の称号剥奪に領地没収で王家が管理する事になるのだが、さすがに風龍が出る土地を管理をしたくはないとの事で、いるのを知らなかったのだが、領主の弟が爵位を継いで(降爵して最低位の爵位になっている)この町を治める事になるそうだ。

なんでも文官としては優秀らしく跡は継げなかったので王城で働いていたらしい。正直家を出たのに家の尻拭いさせられて可哀想だと思うけど前領主様のように好い人らしいので町の人達もきっと協力してくれるだろう。


領主が捕まって一週間、騎士団が残って警戒してくれていたので町に人が戻り始めていた。ただ、市場だけはあまり人は戻らず孤児院がほぼ独占状態だった。もちろん新人商人は何人か商売をしていたが、やはり風龍が怖いらしく商人は竜の森には近づきたくないみたいで今まで通りフレイの町で商売をしていた。フレイの町は安全かといえば相手は風龍なのであまり変わらない気もするが今まで大丈夫だったのでその安心感があるのかな。


フレイの町に人も増え、騎士団がいるため最近は冒険者達の活動が活発になっていた。騎士団はある程度の荷物は持ってきているがさすがに一週間以上も経つと持ってきた品物は無くなってくる。そのため現地で仕入れるのだが、騎士団の人達が森に向かえば風龍が出てくる可能性があるために冒険者に依頼して食料や薬草などを依頼していた。そのお陰で新人冒険者達も依頼が出来て生活に困ることはなくっていった。


うちの冒険者組も依頼を受けてギルドランクを上げるのに必要なポイントを稼ぐのに頑張っている。国からの依頼なのでギルドランクに関係なくポイントを稼げるのでお得な依頼だ。さすがにあまりお肉の納品は出来ないが森の幸に薬草類はしっかりと集めたのでそこそこ稼げただろう。


商人組もここぞとばかりに食料を売りに出した。買いだめしてあった小麦粉や今も大量生産している干物が中心となったがそれなりの量を売った。騎士団の方も小麦粉は安く買え、この辺りでは珍しい海産物の干物を安く買えたので喜んでくれた。これで騎士団にうちの商会の名前が売れたと思うので次は各種ポーションを売ろうと考えているみたいだ。

あとはこの生活がいつまで続くかなんだけど、もうおじいさん、というか風龍達は来ないから帰っていいんだけどなぁ……。

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