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今日も竜の森に採取に行く。

子供だけとはいえ、少し年上のクルス君とイリヤちゃんがいるために最近は町の門から出入りしている。

本来は子供だけで町の外には出さないのだが、門番の兵士の人達は孤児院の現状を知っているので、特別に外に出してもらっていた。

また、町に入るのに住民や冒険者・商業ギルド員以外はお金がかかるがこれもタダにしてもらっていた。町に住んでるから住民じゃないのか?と思われるかもしれないが、税金を払っていない俺達は名目上住民として認められていなかった。

お世話になりっぱなしは良くないのでいつも帰りに果物を少し渡していた。兵士の人達は喜んでくれている。



「お、孤児院の坊主どもか!!今日も竜の森か?」


「うん」


「気を付けて行くんだぞ!!」


「「「「はい!!」」」」


「あぁ、それと、最近冒険者の数が増えてガラの悪い連中が増えたから気を付けるんだぞ!?」


「ガラの悪い?」


「最近冒険者が多くこの町に来ているんだが、住民に迷惑をかけているのが多いんだよ。そのせいで俺らも忙しくてたまんないよ」


「そんな奴等がいんのか」


「一応冒険者なんだが、ギルドの仕事はほとんどしてないらしい。この間も竜の森で住民の収穫物を脅し取った奴がいたらしいぞ」


「そんな人達がいるの!?」


「どうやら領主様の所で雇われているらしいんだがな。まぁ、とりあえずお前ら気を付けろよってこった。何かされたら言うんだぞ!!」


「わかりました。ありがとうございます。では行ってきます」


「「「いってきます♪」」」

「ピュイ~」「キュイ~」


「おう、気~つけてな!!」






「最近治安が悪いって話はあったがあんな連中がいたのか~」


「私達も気を付けないとね。」


「お前らも町には一人で出歩かないようにしろよ?」


「「あい(うん)」」




その後、竜の森に着いた俺達はいつもの場所へ向かった。だが、確かにここ最近冒険者にすれ違うことが増えた。


昔と違い隠れることはしなくなったが、子供だけではあるので近づかないようにしていた。

しかし、ここまで増えると会わないようにするのにも限界がある。



「こんなに人が多いんじゃ、この辺りで採れる物も少なくなるな」


「そうね、少し場所を変えた方が良いかもね」


「とおくいく?」


「そうだなぁ~、場所を変えるとなると森の奥へ行くか街道口から遠い場所へ行くしかないな」


「奥へ行くのは危ないよ?」


「そうだな、まだ俺達じゃ奥へ行くのは危ないな。なら、今日は少し遠出して新しい場所を探すか!!」


クルス君の意見に俺は武器も防具もない状態じゃ危ないと思い否定した。そして、森の奥へ行くのは止め、いつも採取している町から繋がる街道近くから離れた所を探すことにした。



森の入口からおよそ一時間程の場所にやって来た。

途中いつもの場所で採取したかったが、やはり人の気配がするので諦めた。


そろそろ採取をしようかと思い各自周辺探査をした。ぴーちゃんの上空からの確認、俺の魔力探知、クルス君と妹ちゃんの嗅覚、イリヤちゃんとミュウの聴覚だ。


すると、弱々しい魔力の反応を見つけた。ただ、反応が弱すぎていくつあるのかちょっとわからない。クルス君も血の匂いを感じたようだ。


イリヤちゃん達は何かの鳴き声が聞こえると言っている。


俺達は確認をするために用心しながら近づく事にした。







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