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大量に購入した小麦粉。さて、どうするかと思ったがどうしようもない。仕方がないので受付のお姉さんに頼み馬車迄運んでもらうことにした。そこで馬車に積み込むついでにアイテムボックスに仕舞うしかないだろう。

そんなことを考えている間に商人の子は受付のお姉さんとこの町で安く買える物やこの先の方が安く買える物等を聞き込んでいた。


「よし、皆を集めて買い物に行くわよ!」


ギルド内で調べ物をしていた妹ちゃん達と合流し商人の子達はお互いの得た情報を共有していた。商業ギルドに入ったのはそんなに前じゃないのにその行動力はどこで身に付けたのだろうか?


「う~ん、今のお店は品物の質が悪い気がするわ」

「そうね、次のお店に期待しましょ」


仕入れた情報を頼りに10軒程の商店を巡った。そのお店も品質、値段、品揃え等色々と差があり個人的に買うなら各お店を回ってもいいが、商売となると面倒そうだ。

結果的には食料品は安い。その他は高い。という感じなのかな。やはり基本的に産地に近ければ安くなるということだ。これから王都方面に向かうので食料品を買えば高く売れることになる。ただ、今回は初めての行商なのであまり無理はしないようにしよう。

結局買ったのは日持ちする野菜に乾燥させたキノコや豆等、それと孤児院用に葉物の野菜を多めに買った。アイテムボックス様々である。


「これは……」

「いっぱいあるの!」

「凄い……」

「あんた達、いったいどれだけ買ったのよ……」


商店巡りに妹ちゃんとサクヤちゃんが飽き始めたので、俺達は小麦粉を仕舞いに馬車屋までやって来た。そこには馬車に積み込みきれないであろう量の小麦粉が山積みされていた。


「こんなに買ったとは思わなかったのよ!」

「だって、ポーションの代金分しか買ってないのよ?」


そういえば、お金のやり取りをしてなかったな。この量を見るにポーションが高く売れたか小麦粉が安かったからか……。いや、金額を確認しないわけはないからもしかするとサービスの部分もあるのかもしれないな。


「とりあえず見ててもしかたがないから皆で馬車に積み込もう?」


俺がそう言うと皆で積み込み始めた。商人組も何だかんだでレベル10を超えているので力仕事もドンとこいだ。小麦粉も明らかに量が多いが途中でアイテムボックスに仕舞ったのでなんとか馬車に収まった。これは積んだ分も途中でアイテムボックスに仕舞わないと馬車で活動が出来ないな。


積み込み作業が終わるとすでに夕方近くになっていた。ちなみにお昼ご飯はギルドの受付のお姉さんオススメのお店で食べた。野菜たっぷりのスープに焼きたてのパンがとても美味しかった。値段も安かったのでオススメなのもうなずける。

俺達は屋台で肉串やらパンやらを購入し、門の外にいるクイーン達の所へ向かった。冒険者組に合流するのとクイーン達の様子を見るためだ。


しかし、町の外に出るとテントはあるが誰もいない。キョロキョロとテント周辺を探していると


「お~い、確か狼の飼い主達だよな?」


と、衛兵達に声をかけられた。


「はい、そうです!」

「今お前達の仲間と狼はここにはいないぞ。この先の川沿いにいるはずだ」

「川ですか? なんでそんな所に?」

「行けばわかる。あまり迷惑をかけるなよ!」


迷惑というのがどの事を指すのかわからないが、とりあえず川を目指して歩きだした。


「クイーンが何かしたのかなぁ?」

「どうせクルスがバカな事したのよ」


何があったのか話をしながら歩いていると遠くに人が大勢集まっている所が見えてきた。


「ねぇ、もしかしてあの集団かしら?」

「川のそばって言ってたから多分そうだと思うけど……」

「おにいちゃん! クイーンがいるよ!」


どうやらあの集団が皆のいるところみたいだ。

孤児院テイマー第二巻、いよいよ今週発売です。

皆さんご予約宜しくお願いします。

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