表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
178/314

178

コボルト達が住み始めてから一週間ほどたった。うまく生活に馴染めるか不安だったのだが予想以上に順応して生活していた。食事についても何を食べるかわからなかったが雑食なのか何でも食べたので安心した。



コボルト達はこの一週間、じっとしているのが耐えられないというくらいに活動していた。

まずはコボルトの集落の確認。

生き残りがいないか毎日見に行き、仲間が来たときにわかるように各所にマーキングをしていた。その時にコボルト達が「ワオ~~~~~ン」と遠吠えをしたのだが、おそらく仲間に伝えようとしたのだろうが、代わりに近くにいたモンスターを呼び寄せてしまい逃げ回っていた。しかし、クイーンにとっては戦う相手が来てちょうど良いのかコボルト達へのスパルタ修行が始まってしまったのだった。


牧場でもコボルト達は器用さを発揮していた。餌やりや小屋の掃除は道具を扱う器用さがあったので問題無かったのだが、狼達がしてくれている牧羊犬の仕事、詳しくいうと牧場からミルホーン達が森へ行かないように見回りをしてくれているのだがコボルト達は四足歩行で走り出し、見事に牧羊犬となってくれていた。ただ、見た目通り小さくて力がないのであまり迫力はないのだが……。


コボルト達に話を聞いてみたところ、二足歩行でも四足歩行でも活動出来るとのこと。しかし、四足歩行での能力はクイーン達狼より劣り、二足歩行ではクルスくんのような狼族(犬族?)に劣るらしい。

なんとも中途半端な気もするがクイーンはコボルト達をずいぶん気に入ったようだ。コボルト達もはじめは恐がっていたが段々群れのボスと認識し始め共に活動するようになっていた。……たまにクルスくんの側に引っ付くことはあったが。


そして、クイーンが気に入ったということは当然修行がまっていた。いちおう力が弱いコボルト達に狩りは大変だろうとボウガンやボーラ、ナイフを渡してみた。よく考えると最初に森に行っていた頃の装備に似ているな。

あの頃は『アイテムボックス』があったから重い荷物は持たなかったけどコボルト達にはきついかな? と思いコボルト用に魔法の鞄を作り持たせたのだが、それがいけなかった……。

今までは獲物を持ち帰れなかったので自分達だけで狩りに行くことが出来なかったクイーン達。だが、コボルト達の魔法の鞄の存在を知り今まで以上のペースで森に行きまくってしまったのだ。あれはコボルト達に悪いことをしてしまったな……。



そんな生活をして一週間たったのだが、見間違えだろうか? コボルトが増えている?


「ワンワン」

「キャンキャン」

「ガウガウ」


うん、鳴き声が増えてるな。最初にいたコボルト達はクルスくんに似ていたが、今見るとチワワのようなコボルトや秋田犬のようなコボルト、ブルドックのようなコボルトまでいる。


「お~い」


仕事なのかはわからないがいつの間にか仲良くなって子コボルト達と走り回っていた妹ちゃんを呼んでみた。


「なぁに? おにいちゃん」

「もしかしてコボルト増えた?」

「うん! くるすくんのおともだちいっぱいきたの!」

「アンアン」

「キャンキャン」


俺達の会話がわかるのか子コボルト達は鳴きながら周りを走り続けていた。

妹ちゃんの話によると行方不明だった集落の仲間達がマーキングや遠吠えから存在を知り匂いをたどってやって来たみたいだ。

俺の知らないところで食事や睡眠をとりやっと動けるようになったらしい。

犬小屋……コボルト達の家を見に行くと、いつの間にかコボルト作の家がいくつか出来上がっていた。どうやら森に出掛けていた時に魔法の鞄で材料を集めていたみたいだ。


その後もコボルト達は数を増やしたので新しく長屋風な犬小屋を作り、彼らは乳搾りや畑仕事なども手伝ってくれるようになった。どうやらこの牧場に新しい仲間が出来たようだ。

暑いです!皆さんも熱中症には注意してくださいね!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ