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「なんじゃ、また従魔を増やしたのか?」

「ちっちゃい……」

「あらあら、可愛い子達ね」


俺達と暮らすことになったコボルト達のために早めに帰宅したのだが、出迎えてくれたおじいさん達は呆れと好意の半々といった様子だった。

その後も牧場にいた子達は


「なんだ、またシュウの従魔か?」

「クルス、お前兄弟がいたのか!?」

「クルスくん、いつの間に子供産んだの!?」


といった反応をしていた。もう従魔が増えることには何も感じないみたいなのだがコボルト達は従魔じゃないんだよね。


「なんとなく見つけたらクルスくんに懐いちゃったんだよ。だから、従魔としてはクルスくんの従魔になるんじゃない?」

「それに、この子達はコボルトよ。この見た目でクルスとは関係ないんだって」


コボルト達の事を話すとやっぱり驚かれた。主にクルスくんと繋がりが無いことに。やっぱり誰から見ても似てるんだろうね。それにいまだにクルスくんのそばを離れないのでクルスくんの従魔というのも嘘ではないと思ったみたいだ。


「なぁ、シュウ、こいつら俺の従魔なのか?」


今更ながらのクルスくんの質問だが、


「それだけ懐かれてればね。俺の従魔は魔力を通す特殊なものだと思うよ。むしろクルスくんみたいのが普通の従魔じゃないかな? ほら、チーズの村のミルホーンも魔力を通してないけど飼われてたでしょ?」

「そういえばあのミルホーンも従魔なのよね?」

「むしろあれが普通の従魔なんだけどね」

「シュウの従魔とはどう違うんだ?」

「ん~、俺は魔力を通すやり方しか知らないけど従魔と意志疎通出来るのは大きな違いじゃない?」

「なるほど!」


皆で従魔について話していると日が沈み始めたのでコボルト達の話に戻した。


「それで、コボルト達はどこで暮らすんだ?」

「まぁ、町で暮らすのは難しいからここかな?」


コボルト達は見た通り小さいので町で暮らすのは難しいだろう。それに森からもあまり離れたくないだろうしね。だったらおじいさんの家、牧場で暮らすのが良いだろう。


「ならミルホーン達と寝るのか?」

「と思ってたんだけど……」


俺がコボルトの方を見ると他の皆もコボルトの方を見た。そこにはいつまでもクルスくんにしがみつくコボルト達がいた。


「離れないな……」

「離れないわね……」


こうなるとクルスくんと一緒じゃないと暮らすのは難しいだろうなぁ。


「しょうがない。クルスくん、この子達と外で寝て」

「は? なんで?」

「なんでって、この子達クルスくんと離れないから一緒に寝てほしいんだけど、さすがに家に全員は入れないよ。かといってミルホーン達の所で寝るのも嫌でしょ?」

「そりゃぁ、まぁ……」

「だから、とりあえず外でテント暮らししてくれない? その間に家を作るからさ」


まぁ、テントも改造したものなので中は広くクルスくんとコボルト達が使っても十分な広さがある。

さっそくテントの準備をし中にベッドを用意した。さすがに一人用のベッドなので寝るときにコボルト達は離れてくれたのだが、コボルト達の寝る場所が問題だった。ベッドを嫌がったのだ。どうしたものかと考えていたら子狼達が通訳をしてくれて、ミルホーン達のように藁を敷いて寝ることになった。今までも落ち葉等を敷いて寝ていたのでこれが落ち着くらしい。今度コボルト達にベッドや毛皮を試してみよう。

「孤児院テイマー」好評発売中です。

コミカライズのほうも着々と進行中のようで今から楽しみです。

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