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洞窟内はやはりどこかに空気穴でもあるのか、新鮮とは言えないが十分問題なく呼吸が出来た。

まずは内部調査のため、中に入るのは俺達四人とクイーンだけにした。あまり人数が多いと移動に時間がかかるし、索敵は俺とクイーンで十分だからだ。


洞窟内を索敵しながら小走りで進むと三十分もしないうちに前回採掘した広場に着いた。その間モンスターや動物には遭遇することが無かったので、どうやら侵入者はいなかったらしい。


これから採掘をここでおこなうので広場を念入りに調べると天井の方にいくつか穴があり、そこから空気が流れているようだった。雨の時が少し心配だが、その穴からモンスターが入ることはなさそうなので一安心。


ここを三人に任せ俺とクイーンで皆を迎えに行く。

入口に着き狼達に見張りをお願いしようとして隠れるところも休むところも無いのに気付き、地魔法で簡単な小屋を作った。と言っても壁と屋根があるだけの簡易的な物だが…。

ここには何度も来ることになるのでもう少ししっかりした小屋を考えた方がいいかもしれないな。



問題ないとは思うが生産組と冒険者組の半分を連れて索敵しながら広場へ戻った。

広場に戻った俺達は早速ツルハシを手に取り採掘を開始した。

俺は鑑定を使いいくつかの採掘ポイントを見つけ冒険者組に割り振った。

生産組の皆には自分達でポイントを見つけてもらう。これも一種の目利きの練習だ。


「よし!誰が一番か勝負だ!」


クルス君は一人張り切り採掘し始めた。

生産組は採掘場所を見つけるところからなので少し出遅れている。


ここを皆に任せ、俺は洞窟内をうろつき始めた。洞窟内を補強するためだ。

岩で出来た洞窟なのでそう簡単に崩れたりはしないと思うが要所々々地魔法で補強(確認)していった。


「「「クゥ~ン」」」


二時間程かけて補強し終えた俺は洞窟を出ていた。

そこには大量の死骸が山積みされていた。

どうやらクイーンが狼達を連れて狩りという名の訓練をしていたらしい。さすがに全員連れていくと見張りがいなくなるので交代でしていたみたいだが、なかなかのスパルタらしく狼達はみなヘバッていた。


「なあシュウ、これどうするよ?」


見張りをしていた冒険者組はクイーン達が狩ってきた獲物の解体をしていた。せっかく小屋を作ったのだが、血の匂いなどがするために洞窟の入口からは離れた所で解体していた。


「う~ん、とりあえずアイテムボックスに入れておくけど、出来るところ迄でいいから解体しといてほしいかな。周辺の警戒は狼達とピーちゃん達がしてくれるし、近くの動物達はクイーン達に狩られてそんなにいないと思うし。」


「わかったよ、なら悪いんだが穴と水を用意してもらえるか?」


「じゃあ少し離れたところに用意するね。」


俺は洞窟の風下の方に深めの穴と樽をいくつか出し、水を入れておいた。

解体するときに血や内臓を入れる為の穴だ。

後で燃やすか埋めるかしないと大変な事になるから処理はしっかりしないとね。

ちなみに一部の内臓はクイーン達のおやつになった。



採掘を始めてから三日、大量の鉱石、モンスターの素材や薬草類を手に入れることが出来た。

さすがに一日洞窟内にいるのは辛かったので食事を外でしたり、気分転換に採取をしたりした。

魔鉄のほうもそれなりに採掘出来たのでいくつか武器を作れるだろう。



クルス君が言った採掘勝負だが、掘った石の量は圧倒的にクルス君が一番だったが、鉱石の見分けがつかなかったためにハズレ石が多く結果的に生産組に負けていた。

まぁ、良い修行が出来たと喜んでいたので負けた事は気にしてないみたいだ。

【HJネット小説大賞2018】受賞しました。

2019年ホビージャパン様から小説発売予定です。

応援、宣伝宜しくお願いします。

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