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「ウォフッ!!」


クイーンが一声吠えると森へ走って行った。



建設地にコソ泥が出てからクイーン達狼四匹は交代で常に二匹は建設地に残り警戒するようになった。

二匹がいなくなったので狼車は使えなくなったが、夜間の警戒も頼んでいるので精神的にもクイーン達の負担は増えていただろう。

その事も含め冒険者組やクイーンと警備について相談していたのだが、塀が完成したことにより、多少なりとも警備態勢が整ったところでクイーンが


「ちょっと森へ行ってくるわね!」


と軽い感じで朝から森へ出掛けてしまったのだ。


「クイーンは何しに行ったんだ?」


「クゥ~ン?」


子狼達にもわからないようだ。


「まぁ、クイーンなら森でやられる事はないかな?しょうがない、今日は三人で留守番しててくれるか?」


「「「ウォン!」」」


ということで今日はクイーン抜きで作業することになった。


大量に木材を運ぶ冒険者と少し話題になり、ジロジロと見られる事が増えたが、普通の馬より大きなステップホースが馬車をひき、いつもはクイーン達が周囲を警戒してくれているので絡まれる事はなかった。

今日は狼がいなかったので微妙に近づく人はいたけどね。


本日分の仕事を終え、帰ろうと思ったがどうやらクイーンがまだ帰っていないようだ。

森へ探しに行くわけにもいかず、クイーンを待っていると、クイーンが森から帰ってきた。


「ウォン!」


「「「「「「ウォン!」」」」」」


後ろにグレイウルフ達を引き連れて…。


「えっと、クイーン、後ろのグレイウルフはどうしたの?」


「ウォン!ウォンウォン!」


「え~っと、配下にしたから連れてきたの?」


「ウォン!!」


「はぁ…、で、なんでそんなに連れてきたの?」


そう、クイーンが連れてきたグレイウルフは六匹いたのだ。


「クゥ~ン、ワフッ!」


「この子達を従魔にして護衛にするの!?」


「ワォ~ン!」


つまり、クイーン達四匹じゃあ孤児院、建設地、移動中の警戒の数が足りないから、その為の人(狼)員を連れてきたと…。


「わ~い、くい~んのおともだちがいっぱい!」


「なにか、狼だらけね」


「こんだけいると俺達より強いんじゃねぇか?」


どうやら妹ちゃん、イリヤちゃんクルス君は好意的なようだ。


「そうだな、世話が少し大変かもしれないが戦力が増えるのはありがたいな。」


冒険者組も特に問題はなさそうだ。


「じゃあ従魔にしてみようかな。クイーン、大丈夫?」


「ウォン!」


クイーンが吠えると後ろのグレイウルフ達は一列に並んだ。


「これ、完全にクイーンの配下だね。従魔にしなくても良いんじゃないか?」


そう思いながらも順番にグレイウルフ達を従魔にしていった。


「とりあえずは建設地の厩舎で住むことになるかな。食料はアイテムボックスの肉があるから平気かな。」


「ガゥガゥ!」


「ん?少しの間森で過ごすの?……あっ、ほんとだ。ならしょうがないかな。」


「おい、シュウ、クイーンは何言ってんだ?」


「それが、まだこの狼達はレベルが低いから森で修行してくるって言ってるよ。子狼達よりも年上みたいだけど子狼達よりも弱いみたいなんだよ。」


「そうなのか?そんな弱そうにはみえないけどなぁ?」


「逆よクルス、クイーン達が強いのよ。私達と修行してるんだから普通の狼より強いに決まってるじゃない。」


「なるほど、そういうことか。」


ということでクイーン達は少しの間レベル上げをすることになった。その間は今日みたいな仕事になるかな。


ついに狼が十匹かぁ…。

皆様のおかげで本作【孤児院テイマー】が

【HJネット小説大賞2018】を受賞いたしました。

それにともない2019年書籍化決定いたしました。

応援宜しくお願いします!

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