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冒険者組が護衛依頼をこなし、無事にランクアップを果たした今、俺達が何をしているかというと生産活動に勤しんでいた。


まずは女性陣。ファイティングブルの皮という良い素材が手に入ったので鞄を中心に作ってもらっている。リュックサックや肩がけカバン等いくつか作ってもらっている。

また、防具もいくつか作ってもらっていた。素材によって性能が変わるので新しい素材が手に入る度に作っていた。


男性陣は大工仕事に勤しんでいた。新しく従魔になった馬のモンスター、ステップホースの馬車作りだ。

これは種類も多く、大きな物なのでなかなかに手間取っている。

ついでに馬具も作っているので大仕事になっていた。


そして、俺はというと魔道具作りに精を出していた。

野営の練習で火と水の必要性にかられ、おばあさんに習って火が出る魔道具、水が出る魔道具を作ったのだが、これがまた便利なこと。


野営用の魔道具としては火種、というか小さな火の玉を出すタイプ、ライターのように火を出し続けるタイプがあった。

俺はそれに加えてコンロのようなタイプを作ろうとしていた。前の二つのタイプは火も小さく単純な物なので、作るのにそこまで難しくもなく値段も頑張れば買えるものだ。冒険者の多くもこれを買う。


「う~ん、もともとあるんだから小型化出来ると思うんだけどなぁ…」


今は携帯出来るコンロを作ろうとして躓いていた。貴族の屋敷等には大型の魔道具のコンロというものは存在した。だが、なぜか小型の携帯用コンロというのが見当たらなかったのだ。


「逆か?ライターのをでかくすれば良いのか?」


逆転の発想というかライター型の魔道具を複数組み合わせる事で無事に携帯用コンロを完成することが出来た。

火力調整は魔道具の数で調整することにしたので数は必要だがなかなか良いものが出来たと思う。

その代わり、魔核も魔道具の数だけ必要になり、スイッチもその数だけ必要になったのは残念だ。


「これを応用すればあれも出来るか!?」


その後の俺は魔法を使ったり、木工仕事をしたり、鍛治仕事をしたりでとあるものを苦労の末作り出した。


「みんなー、良いもの出来たよ!」


俺の呼び掛けに皆が集まってきた。


「何が出来たんだ?」


「これだよ。」


俺がアイテムボックスから取り出したのはお風呂だ。

作りとしては五右衛門風呂が簡単だったが、孤児院で使うとなると大きさが足りないので、湯船と湯沸し器を作り出した。

今回はお試しというか、実験も兼ねているので三~四人が入れる大きさで作ってある。


「なんだ?これ。」

「何に使うの?」


孤児院組はやはり知らなかったが、おじいさんとおばあさんは知っているようだ。


「これは…風呂か?」

「あらあら、お風呂なんて久しぶりねぇ~」


「ちゃんと作れたかはわからないですけどね。」


「んで、風呂ってなんだ?」


「ん~と、お湯でやる水浴びの場所?道具?まぁ、使ってみればわかるよ。」


ということで、湯船に水を貯め沸かすことにした。

また、お風呂は外に出ているので地魔法で壁を作り、入口に毛皮をカーテン代わりに吊るしておいた。

水の出る魔道具も基本は水袋型と水差し型があり冒険者は水袋型を、家庭で使う場合は水差し型を使っているが、お風呂の為に蛇口っぽいのを作ってみた。

ただ、水量を調節するのが難しいので要注意だ。


今回はお試しなので水を貯めるのもお湯を沸かすのも魔道具だけでやったのでずいぶんと時間がかかってしまった。

お風呂の入り方はおばあさんとおじいさんが知っていたので順番に入ることになった。

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