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テントに戻った俺達はおばあさんに食材を渡し、鳥と兎を持って解体のために川へ向かった。

何羽かは血抜きが終わっているので、まだのものを血抜きしている間に解体していく。

スキルに解体があるのでそれなりのスピードで作業が出来る。そして、焼きやすい、食べやすい大きさに切り分けていく。


従魔達の食事としても少し大きめの肉に切り分ける。昔は生肉を食べていたがシャルちゃんの料理を食べてから火を通した肉も好きになったみたいだ。


テントに戻るとスープの良い匂いがしてきた。

どうやらおばあさんがスープを完成させてくれていたようだ。


「ただいま。」


「おかえり~!」「お帰りなさい…」「はい、お疲れさま。」


俺は解体した肉をおばあさんに渡した。


「まだ夕食には早いですけどスープが出来たのならもう肉焼いて食べちゃいますか?」


「そうねぇ、二人はお腹空いたかい?」


「まだ~」「大丈夫…。」


「ならもう少し後でにしようかね。スープはまた温めれば良いし。」


「わかりました。そうすると、やることが無くなっちゃいましたね。」


「それじゃあ、お茶でも入れようかね。」


「おちゃのむ~」「飲む…。」


「じゃあ俺もお願いします。」


俺はスープの入った小鍋を火から外し、別の鍋でお湯を沸かし始めた。おばあさんは茶葉とコップの用意をしている。さっき森で採ったハーブだ。


「今日はどうだった?」


「たのし~」「わ、私も…。」


「そっか、そっか。でも、まだ明日もあるから疲れないようにね。」


「あい!」「うん。」


その後も雑談をし夕飯の時間が近づいてきたので食事の準備を始めた。

まずは従魔達にご飯をあげる。手分けして餌を配ってもらってる間に俺は従魔用の肉を焼き始めた。

少し量は多いが味付けもせずにただ焼くだけなのでそこだけは救いだ。


従魔用の肉を焼き終え、俺達の分の肉を焼き始めると共にスープも温め直した。


食事の準備が出来、従魔達も一緒に食事を食べ始めた。

スープはシャルちゃんが野営用に作ってくれた特製スープの素を使った。と言っても現代風な粉末スープとかではなく、ハーブや香辛料等を一回分に調合してくれた物だ。

だが、ただ水に入れるだけで美味しいスープになるのだからかなりありがたい。と言うか、普通に冒険者や行商人等の旅人に売れるんじゃないか?


「おにいちゃん!ぱんもおいしい!」

「うん、美味しい。」


シャルちゃんのスープも美味しいが、パンも美味しかった。あの固いパンなのにだ。

以前孤児院で試食したときの不味さからは考えられないが、シャルちゃんが固いパンを食べられるスープにしてくれていたのだ。


「本当に美味しいねぇ。」


「お肉もどうぞ。」


串に刺して塩を振っただけだが、外で食べると一味違って感じるな。


「おいしい~!」「美味しい!」


スープ、スープに浸したパン、焼いた肉とよく考えるとあまり孤児院で食べる食事と変わらない気もするが、俺達四人と従魔達はお腹一杯食べた。


食事を終えた俺は後片付けをするために用水路へ行き洗い物をし、水を汲んでテントへ戻ってきた。

すると、妹ちゃんとサクヤちゃんがウトウトしていた。いつも寝る時間より早いが今日はいつもと違うことをしたから疲れちゃったのかな?

俺とおばあさんは二人に寝袋代わりのローブを着せて早めに就寝することにした。


本来の野営なら見張りが必要だが、さすがにこのメンバーでは無理なのでクイーン達にお願いしておいた。


「おやすみなさい。」

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