シック
こんにちは!
KURAです!
寝落ちしました!!!!
奈 この愚図め。
すみません! すみません!
暗殺者に雇い主の暗殺を命じた。
そうして、俺は暗殺者の後をおっていった。
あいつらが万が一、億が一、兆が一演技をしていて裏切られないとも限らないからな。
まぁ、無いとおもうが……な。
……あのギルマスのおっさんじゃねぇな。
だが高位吸血鬼が持っているような大きい屋敷じゃない。
あ……予想だがな。
じゃあ俺は屋根裏あたりに潜もうか。
幸い、闇魔法でナイフは作れた。
『闇夜を切り裂く刃』
これは切れ味がとても良い。
それも瓦を、屋根をスパッと切ってしまうほど。
音がでなかったから多分気付かれてないだろう。
気づかれてても別にいいしな。
「報告に参りました!」
「ほう? それで」
「これを……」
「なんだ? これは……奴の秘密か?」
「じっくり見ていただけたらわかるかと」
「ふむふむ……!」
ほう。驚いたな。
暗殺者の渡した玉から刃が無数に生えてきたのだ。
そうなればおそらく中位吸血鬼であろう男は至近距離なのでただではすまない。
「我々は主を得ました。なので……古い主はいりません」
「我等、暗殺集団シックは貴様を主と思うておらぬ」
「西洋を蝕む病と言われた我等の力お見せしんぜよう」
「主よ。見ていてくださいませ」
……!
俺に気づいてんのか。
それにしてもシック……病のことか?
ならば見せてもらうとしよう。
「ちっ……下僕共! 俺を逃がす礎となれ!」
「無駄なことを」
「我等の手からは」
「逃げられない」
「ここは通さぬぞ!」
さて、移動するか。
ここからじゃ廊下の様子は見えないし。
移動すると、男が黒ずくしの男に襲われていた。
……いつのまに……!
気づいてなかった……。
もともと外に居たのか……。
それとも元々どこかに潜んでいたのか……。
「言ったであろう? 逃げられないと」
「ちっ……さすがだなぁ、シック。流石の意識統一だ。お前らは接続してるから造作もないことだろうが」
「首を自らで跳ねることをおすすめしよう」
「はっ! ただで終わってたまるかってんだ! 『自爆!』……は? 何で発動しねぇ!」
「我等の毒には魔力すらも蝕まれる」
「さて、どうする愚かな者よ」
「……降参する」
「そうか。……では」
「愚かな者に」
「祝福を」
「安らぎを」
「次なる生では」
「我等に逆らわぬ事を教訓に」
「生きるが良い」
なんと……!
強い……!
暗殺者としては一級だな……。
『ご満足頂けたでしょうか』
「……やっぱり気づかれてたか。あぁ、満足した。褒めてやろう」
『……!!!!!!!! 感涙の極みでございます……!』
いや……褒めてやろうでなんでホントに泣く奴がいんの!?
やっばい……設定ミスったかな。
つーか、俺がこいつら支配できたのって意識が繋がってるからか。
あの数人から伝染していったのだろう。
それにしても何人いるんだ? これ。
「シックは何人いるんだ?」
「およそ……二百ほどかと」
「ほう。名前とかはあるのか?」
「我等シックは個体名にして、群名。名前などありませぬ。シックと呼んでいただけるだけで良いです」
「そうか。ではシック。情報を集めてくれ。そうだな……中位吸血鬼についてだ。弱味、企み……なんでもいい。高位については……いらないかな。一晩で出来るだけでいい。明日の朝に報告にこい。……あ、あと死ぬな。せっかく手に入れた手駒だ。失いたくはないだろう?」
『全ては主様のお心のままに!」
そしてシックは散っていった。
それにしても老若男女ごちゃ混ぜの集団だな。
……あ、そういえばあいつらまだ食べてるかな?
いや……待ってないだろうな~。
体感で三時間……は経ってそうだし。
おい! マナ! 待ってるか?
《おや、ようやくですか。え~、私とヴルーさんとサンさんだけ残ってます。ノーフェイスさんとフォクシーさんさフォクシーさんが寝てしまったので先に帰ってます~》
……!
まじか。
うん。今から行く。
待っててくれ。
帰り道をいつもの三倍ほどのスピードで戻る。
待たせてるからな。
「あ、やっと来た……ってなんでそんな息切れしてんだよ」
「すまんな……待たせて……。ちょっと走った……だけだ」
「おいおい、あんま無理すんなよ? 若い内に体壊しちゃ年取ったら大変なことなるぞ?」
「わかった。で、この店何時まで?」
「あ? あと二時間だな」
「そうか。じゃあゆっくり食べられるな」
時間が無かったら急いで食べなきゃいけないがそれは俺がやだ。
せっかくの料理、味わいたいだろう?
そのあと食事をし、談笑したあと宿に戻り寝た。
久しぶりに今日は充実していたかもな。
……ん? 悪夢の夜とか言ったわりにはあんまり悪夢じゃなかったな。
ちっ、拷問くらいしときゃよかった。
今日も更新します!
奈 寝落ちしないように。
はい!!
頑張ります!
土日の内に12話を削っておかないと。
さて、皆様!
これにて、curtainfall!




