報告
こんばんは~。
KURAです。
えー夜中にすみません……。
「どういうことだ!」
「いや知らんがな。俺は報告に来ただけだし、もっと言うならクレームをつけにきたんだよ。なぁギルドマスター」
俺はあの妙に強い吸血鬼をギルドに報告しに来ていた。
そしたら奥に通されギルドマスター直々に聞かれてるってわけだ。
「ぐっ……確かにこちらの情報ミスだ……。だが我々ギルドが知り得る情報ではなかった」
「まぁ、そうだが。俺達が倒されていたらどうするつもりだったんだ?」
「そ、それは……。それは! 何者かに補助を受け強化された吸血鬼として強力で信頼できる吸血鬼に頼んでたさ!」
……ほう?
ほうほうほうほう?
くくく……クハハッ……アーーッハッハッハッハッハ。
笑いそうだ。
コイツ……馬鹿だ。
「なぁ、ギルドマスター? てっきり俺はあの吸血鬼禁術とか使って強くなったとおもってたんだが、そうか! あいつは誰かに補助されて強くなったのか!」
「あ……!!」
「お前……何かしら知ってたろ」
「ぐ……!」
するとギルドマスターは重い口を開き始めた。
話を聞くにそういった吸血鬼は前にも報告があり、噂もあったそうだ。
誰かが犯罪者を使って禁術の実験をしている……とかな。
そして、吸血鬼の体を調べるとやはり禁術の痕跡があったようだ。
……クハハッ。
ならば犯罪者のクエストに注意くらいしてもいいのになぁ。
ギルドだってメンバーを殺したくないだろうに。
う~ん、それにしても。
「ギルドマスターあんた、い~い嘘の吐き方知ってるね」
「っ! ……なんのことだ?」
「そのポンコツさも演技か?」
「……糞餓鬼が。仮面なんかで顔隠しやがって。表情も何もわかりゃしねぇ」
「本性出しやがって。で? ほんとの所どういうことだ?」
「はぁ……俺も鈍ったか? こんな餓鬼に見破られるとか。簡単なことだよ。上からのお達しだ」
指を上にあげるジェスチャーをしながら話す。
上……か。
どこの国にも闇はつきものか……。
「だから俺達ギルドは注意書きもしねーし、注意もしねぇ。対処もしねぇ。まだ俺ぁ息子がいんだ。心臓に杭を刺されるわけにゃいかねぇんだよ」
「そうか。まぁ、俺には関係ねぇし帰るか」
「ちょーっと待てよ」
「……あ?」
「さすがにそこまで知られてのこのこと帰すわけにゃいかねぇなぁ」
「……クハッ! で?」
「死んでもらおうか」
ギルドマスターが指を鳴らすと五人ほどの吸血鬼が部屋に入ってくる。
「こいつらはこの国で最強の五人だ。安心しろ。多分痛みもなく逝かせてくれるさ」
「ま、そゆこと。諦めなさんな」
「ねみぃんだけどかえっていいか?」
「別俺達コイツに従わなくていいしいんじゃね?」
「お前ら……」
「というか俺達のほうが地位&力上だし~」
「うるさい! とりあえず二人を殺せ!」
……最強?
おいおい、冗談はやめてくれよ。
これならあの中位吸血鬼の方が強いぞ?
まぁ、とりあえず。
「フォクシー、殺るぞ」
「は~い。話にはついていけなかったけどとりあえずこの人達倒せばいいんでしょ?」
「あぁ、そうだ」
「おっけ~」
「お前らこいつらを倒せると思ってるのか!?」
「ん~五人か……割りきれないな。……あぁ、あのハゲも倒すか。ついでに」
「はげてないよ?」
「もういっそはげさせろ。俺あと三人するからお前はハゲとあの二人な」
「わかった~」
さてと、俺は俺の分をさっさと殺してしまうか。
「諦めろっていったんだがな」
「ぬ……帰るタイミング失った……!?」
「あのハゲ地位も力も低いくせに……いつかはげろ! つか狐の女の子いっそはげさせてしまえ!」
「ん~とりあえず……『エレキマリオネット』」
「ん?」
「あぶなっ!」
「ひゅう! やるね」
中指、人差し指、薬指からアンテナ撃ってみたけど一人しか当たらないだと……。
ま、いいか。
一人当たったしね。
「か、からだが動かん……」
「とりあえず死んどきな」
「やめろやめろやめろやめろやめろ! とまれとまれとまれとまれとまれとまれとまれとまれとまれとまれ! 俺のうでだろ!? 止まれよぉぉぉ!」
首に当たったから頭は動かせるのか。
男は腰にさしてあった剣を取り、心臓があるところへ突き刺した。
そして、灰になった。
やっばりか吸血鬼殺しに来てるから武器も対吸血鬼用か。
「……エグいことすんね、あんた。おめおめ寝てらんないよ」
「油断すんな。イニクシ。こいつ……化け物だぞ」
「『神経操作』さて、チェックメイトか?」
「―――――――――!」
「―――――――――――!?」
今度は消費がちょっと激しいけど体内の神経を通る電気を止めた。
そして、体を動かなくした。
ちゃんと筋肉は硬直させてるから倒れてないけどね。
灰になった男の短剣を取る。
そして歩み寄っていく。
「じゃ、さようなら」
「―――! はぁ……はぁ……マジックキャンセル習得しといてよかった……」
一人はそのまま灰になったが一人は解除されてしまったみたいだな。
……あ、脳の電気止めるの忘れてたわ。
だからか。
「『アクアバリア』……『絶縁体』対雷トカゲ魔法……」
「水玉か……『電龍!』からのただの『雷』」
「アクアバリアが一瞬で蒸発するだと!? だが今の俺に電気はきかん!」
アクアバリアが蒸発して出来た蒸気に雷が突っ込んでいく。
さぁ、あとは簡単だ。
そして、爆発する。
「な……なにが……」
「ま、理解できねーと思うが死んどきな」
サクッと短剣を刺す。
そして灰になる。
掃除大変そうだな。
さ~て、フォクシーの方はどうなったかな~。
少し短いですね……。
すみません……。
では皆様。
アディオス!




