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眠り勇者(凍結)  作者: KURA
閑章 眠り勇者の紡いだ一年間
61/129

エルの心

こんにちは。

足をひねって足首にひびが入ったKURAです。

奈 だから平日昼なんですね。

いたっ!?蹴らないで!

奈 はぁ。早いのはいいですが、成績大丈夫なんですか?

ギクッ!ヤバイです。

体育大会出れませんし。

奈 体育大会……ですか。……ほんとは?

出れなくなってよk……こほんほんとに遺憾です。

奈 やれやれです。

私は無能……だから何も出来ない。

だから助けてもらった恩人を助ける事も出来なかった。

だからベルさん達やサイガさんが戦いに行く姿を見送ることしか出来なかった。

サイガさん達は帰って来た。

皆傷ついて帰って来た。

決して無事ではなさそうなサイガさんは明るい顔で帰って来て眠った。

でも続いて帰って来たベルさん達の顔は決して明るくなかった。達成感のようなものもなかった。

そう、言い表すなら……後悔や……私のような無力感……。

でも次の日からは普通になった。

後日サイガさんに聞いてみても何も無いと言われた。

ベルさんにも。

私みたいな無能……力の無い者には……知ることすらできないみたいだ。

……だからか……私以外は私を虐げた。

私に、関わる人すら虐げた。

私は力が無いから……私は両親の名前すらも知らない。

力が無いから……無知になり、虐げられ、殴られ虐められ、弱者になる。

でも私には力が無い。

才能なんて無い。

努力する方法すらも知らない。

……私にはうらやましい。

努力できる人が……普通になれる運のいい人が……うらやましい。

奪ってしまいたいほどにウラヤマシイ。

私には無い……全てが……ウラヤマシイ。

私には無い……全てを……ウバイタイ。

なんというのかな……。

表すとしたら……───────


「どうした?そんなしけた顔して」

「!?……サイガさんですか。なんでもないですよ?」

「……そうか?そうだったらいいんだが……昔の俺に似ていた気がしたんだが(ボソッ)」

「?」


何か最後に言っていたようだがわからなかった。


「何か悩んでるんなら俺に言えよ?」

「……はい」


言える訳がない。

恩人の力が羨ましいなんて。


「サイガァ!来たぞ!」

「クソジジィィィィィィィィィ!いきなり襲ってくんなぁ!」

「へあっ!?」


誰かが飛び込んできてサイガさんに斬りかかりました。

そして気づいたら二人の両腕が飛んでました。


「なな、なんですかぁ!?」

「あー、くそ。またベルに掃除しろって言われる。クソジジィ手伝えよ」

「チッわかったわい」

「な、なんなんですか?」

「あ゛なんだこの餓鬼。あー?へぇ?ほぉ?」

「なんだクソジジィ。修行はさせんぞ。被害者を増やしてたまるか」

「いやな、こいつ大罪の芽を持ってるぞ」

「へ!?」

「……なんでわかんだよ」

「カッカッカッカッ!儂ぐらいになるとな!サイガお前は見えんかったが。……まぁ当たり前か。なぁ嬢ちゃん、力か才能か恋か知らんが奪いたいのなら存分に奪え!生きるっつーのは何かしら奪って行かなければならん!……ただし、自分の芯があるなら曲げるなよ。奪っていって自分を見失うやつをみたことあるからな。儂は」

「こっち見んな」

「まぁ儂も同類だがのぅ。あ、サイガの機嫌を損ねないようにのぅ。こいつ、結構容赦ないから」

「は、はい」


サイガさんやその爺様が同類?

私の?

?????


「神死様ー?帰りm……ひぃぃ!?」

「次、その名で呼んだら今度は当てる」

「サーイエスサー!」

「かみじ?ハッ!中2くせぇ!」

「うるさいわい!」


サイガさんが大笑いしていると逃げるように帰っていきました。


「あー、腹いて。おいエル、ジジィが何か言ってたがあんま奪いすぎんなよ。お前を虐げた奴らみてーになりたくなかったらな」

「……はい」


私にはやはり羨ましい。

ベルさん達のようなサイガさんの隣にたてるような力が。

これは恋……などではなく。

ただの

─────嫉妬……なのでしょう。

奈 なんで足捻ったんですか?

いや友がね?ビリビリ缶というものを持って追いかけてきて逃げたんですよ。

奈 それで?

おもいっきり足ひねってこけました。

痛かったです。

友二人爆笑してましたが。

奈 貴方のせい……微妙ですね。

私のせいでは!ない!!です!

母にも私のせいと言われましたが。

こけたのが休めるから羨ましいとか言う友はギルティ。

奈 ま、早く治しなさいな。

……はい。

では皆様

次の更新までお怪我の無いように。

selamat tinggal

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