欲の強さが力の強さ
こんばんはー。
KURAです。
奈 奈落ことアバドンです。
まぁ書くことないんで。
奈 ま、そうですねぇ。
「誰だ貴様」
盗みに入った所で声をかけられた。
「……おい、アモン」
「……何だグライン」
「盗みに入ったのに、人のいる場所に行く馬鹿がいるか!」
「いたたたた!」
奇っ怪な行動をしたアモンの頭を拳でグリグリする。
これじみに痛いんだよ。
……はぁ、正直に言うしかないか。
声をかけた奴の方をむいた。
「やぁ、俺はグライン。お前の財宝でもなんでもいいから、奪いにきた」
「俺はコレクションを探しに来た」
「ふざ……けるなぁ!」
男が指を鳴らすと無数の剣が俺たちの周りに出現し、飛んできた。
「ほう、プレゼントをありがとう」
「……なっ……!」
まぁ、そんなものはコイツにとってプレゼントと代わりない。
剣達は闇に包まれて消えた。
アモンが回収したんだろう。
すると、男の雰囲気が変わった。
「……舐めやがって……! そんなに死にたいなら殺してやる……! 少々早く、世界は無理だが……この城くらいは……! 闇に還れ! 《world is dark!》」
「……暗い……」
そう俺達の視界は闇に包まれた。
光などないようだ。
完全な闇。
目も慣れない。
「フハハハハ! この暗闇では夜王のこの俺こそが最強なのだ!」
「……この程度でか? そうなら随分と名前負けしているようだぞ?」
「ふざけるな! お前から殺してやる!」
男とアモンの話し声が聞こえる。
なにも見えないが聞こえる。
まぁ敵の位置は把握した。
でも今手をだすと後でアモンにぐちぐち言われそうなので我慢する。
「『神剣 神の残骸』闇ごと斬れろ」
「……ッパァ……ガハッ! ……てめぇ……なにもんだよ」
闇にひとつの筋が走り、闇が晴れていく。
すると、無骨な剣を振り切ったアモンとその横で倒れている男がいた。
俺も聞いた話だが、あの剣は法則ごと切れるらしい。
まず男とアモンの距離では剣が届かないのだがそれすらも切り、男を切り裂いた。
そして、普通は切れない闇でさえも切り裂いた。
サイガの世界で言うチート武器だ。
「さて、再開しようか」
「……かぁ……はっ! やってやろうじゃねぇか! 夜王の名に懸けて、てめぇを殺してやる」
そういうと男は濃密な闇を背中から出した。
それは触手のように蠢いている。
「しねぇぇぇ!」
「『神器 夕焼け神の隠れ蓑』さて、『邪剣 ヴァンパイア』コイツは珍しくてな、同種の血しか受け付けないんだ」
「が、ああああああああああ!」
アモンの姿が消えて男の後ろに現れた。
背中に刺さる邪剣。
ドクンドクンと胎動しており、何か産まれるのかと言ってしまいそうだ。
そして暫くすると、満足したようにその剣は消えた。
「はぁ……はぁ……来い! 邪刀 イビル!」
「……『神刀 天照らす鋼の刃』」
アモンの出した神刀は男の邪刀を豆腐のように斬るとそのまま男を切り裂いた。
が、男の邪刀も豆腐のように斬れたため勢いが落ちずにアモンを切り裂いた。
「……ガハッ! あー、まずったな。光の刀なんて使うんじゃなかった。闇を照らす、ねぇ。照らしても他の場所の闇は消えねぇのかよクソ」
「消えるッ! 俺がっ! ああああああああああ!」
すると男はくるしみだした。
多分照らされたからだろう。
彼自身闇だったから照らされると消える。
だが、アモンが許さなそうだ。
「……あぁ? お前消えんなよ」
「そう……は! いって……も」
「はー、じゃあ消える前に、コレクションしとくか。《アモンのコレクションルーム》ようこそ俺のコレクションルームへ」
「や、やめろぉぉぉぉぉ!」
男は闇に包まれて消えていった。
あーあ、行っちゃった。
ま、すぐ死ぬだろうけどね。
魂ごとコレクションされそうだけど。
「ふむふむ、スカーレットって名前か。『記憶閲覧』ほう。中々お宝があるじゃないか」
「……あ、あの」
「……ん? 何だ。少年。お前は……吸血鬼ではなさそうだな。どっちかというと人間みたいだ」
「そ、そうです」
「……めんどい。帰りたいか?」
「は、はい!」
「……『神器 カミカクシ』行きたい場所をイメージしろ。それじゃ行ってら」
アモンが勝手に帰したが……俺が送ってやったのに……。
まぁいいか。
それよりお宝だ。
お宝。
っと、その前に。
「来たみたいだぜ? アモン」
「おーおー、ようやくご到着か」
「そこまでだ! 侵入者! スカーレット様の仇!」
「あ? 何でそこまで伝わってんだ?」
「何か加護的なもんが消えたんじゃね?」
「あーそうか。じゃ、殺るぞ相棒」
「……こういう時だけ相棒呼びかよ。まぁいい。行くぜ、相棒」
俺が収集した邪剣を強欲の使い手専用の空間から取り出して襲い掛かってくる魔物を切り伏せる。
「あー、今から槍の雨が降りそうだ。なんてな」
パチンッと指を鳴らすアモン。
そして降り注ぐ槍。
「その戦いかた、サイガ様の世界のアニメでいたな?」
「ちょっと参考にしたのさ。ん? 魔法隊か。『魔法銃 グレスター五十二式』さて、蜂の巣にしてやろうか?」
「な、五十二式!? お前が持ってたのかよ! 俺がほしかったやつなのに! はぁ、しょうがねぇか。『魔法拳銃 ズリライト伍弍弍参』消し炭になっても文句言うなよ?」
俺たちから放たれる魔法とあちらの魔法隊から放たれる魔法。
勝つのは当然俺達の魔法。
「お前のほうがずるいわ。ズリライト伍弍弍参とか俺が欲しいわ!」
「じゃあ交換するか?」
「やだね。コレは俺のコレクションだ」
「そうか。俺もお断りだしな」
そして槍にかえ、剣にかえと戦っていると、相手が全滅した。
「はぁ、根性ねぇなぁ」
「良いのねぇなぁ。そう思うだろ? 相棒」
「すまねぇが死体収集癖は俺にないんでね」
「あーそいやそだな。まぁお宝を見に行くか」
「おう」
そして宝物庫まで行ってみると、結構お宝が多くて驚いた。
ちなみにお宝の分配方法は早い者勝ちだ。
奈 コタツは良いものです。
へー奈落さんコタツ好きなんですか。私毛布派。
奈 へぇー。……って雑談しすぎでは?
まぁまぁ話すことないですし。
さて、雑談もこれくらいにして。
作 奈 さようなら~。




