二人の道化
こんばんはー。
KURAです。
今回も奈落さんは不在です。
残念ながら……。
そして、明日更新します!
余程疲れてなければ。
サイガside
んー、でも絶対バレたくないとかならさすがに性格悪すぎるか……?
じゃあ……
「どうしてもバレたくないとか事情があるなら何も言うな~。そいつはばらさないから」
「……私はそういうわけではありませんね。別にバレてもいいですし~。バレたら困るのムクロさんですし~」
「て、てめぇ……後で覚えてろ……?」
「……ハイマが言うならいっか。おっさんはねぇ、魔王さ~一応オーガの所のねぇ。鬼神王って言われてるよ」
「……私をその名で呼んでほしくないんですが。というか私は魔王とは言ってませんよ?」
「あ……」
「俺もそこまで知らなかったなぁ~。強いって事だけはわかったけど」
「あ……やっば……」
このじじぃ普通に自分で暴露したな。
ぬぬぬぬぬ! どうしても後ろから感じる視線が気になる……。
「つーかさ、覗きはよくねぇぞ?」
「おもいっきり俺隠れてたよな? なんで昔からお前は俺に気付くんだよ」
「当たり前だろ。ぬらりひょん。お前は気配が若干あんだから」
「いや、殺奇衛門じゃねぇんだから……」
「じじぃは特別だしなぁ……」
じじぃなら絶対気づくだろーな。
飛んでくるナイフを気配か何か知らんが気づいて回避するくらいだからな。
何か投げると少し気配が移るんだと。
まぁ……最近少し分かるようになってきたけど。
「で、そこの道化とじじぃは何のためにそいつらと一緒にいんの?」
「あら、タイルヘクトの年齢までバレてる。私はただの娯楽ですね~。五億ほど生きてたらそりゃ暇になりますよ」
「俺は……ってかじじぃって言うな! あとハイマも俺の本名言うな……。俺は里での居場所が無くてな~」
「いわゆるボッチですか貴方。しかも若く見られたいからせめておっさんって言っておっさんイメージ付けようとしてるんですか」
「いや、言うなよ……。暇人のお前よりかましだよ……」
「ま、待てよ! エマは知っていたがヘクト! お前もかよ!」
「……カイト~? 貴方も知ってたの?」
「あ、やべ」
「俺は教会をもう信じてないしあの国も信用してないから魔王なんて関係無いな。生活しててお前らを悪いやつとは感じなかったし、良かったらこれからもよろしく頼むよ」
「私は……わからないけどそんな悪い奴じゃなかったし……いいんじゃないかしら」
「まぁ私は断られても着いていきますけどねー」
「おいおい……ヘクト……。俺はまぁ……行くとこ…………………………あるっちゃあるか。つーか俺は追い出されたから魔王じゃないし。元魔王だし」
「……ん? 魔王って何か条件でもあるのか?」
……確かに。
それは俺も気になるな。
「ステータスで魔王と書かれてたら……名前の横に書かれてたら魔王と名乗れます」
「あー……確認してなかった……。……………………ある、な……未だに俺らも条件とかはわかってないんだ」
「……俺魔神って書かれてるし!! 俺は魔神じゃねーーー!」
全く、失礼な。
……何か周りからドン引きされてるけど。
けれど事実だし。
俺まず神じゃねーし。
……終わったみてーだな。
「サイガ……終わった。疲れた……回復か何かないか?」
「……やろうと思えばできるが得意じゃねー。あっちの道化にやってもらいな」
「私ですか? ……まぁいいですけど」
「……こいつエマ・ハイマじゃねぇか。ま、いいか」
「貴方もいいんですか……」
「先にコイツ見てると何も怖く感じんな」
「でしょうね」
だから何故俺を引き合いに出す。
……ちっ。
ロクの背後から感じるもぞもぞとした気配に舌打ちをする。
「おいおい、ロク。ちゃんと止めささねーと」
「……生きてたか? ちゃんと殺したと思ったんだが」
「まぁいい。洗脳でもするか」
「やめろ! 人間風情が……殺してやる……!」
「クハハ、自分の立場をわかろうか。……さて、俺はそういう方面はあまり得意じゃない。なので……《魔王の影》だから君に任せるよ」
「……普通僕に任せる?」
「お前しかいないだろう。後、慣れてるだろ?」
「慣れてないよ。記憶戻ったんたならわかるでしょ……」
「そうか? 俺よ」
「そうだよ。僕」
「……これは、私も予想外です。わかります? カイトさん。……というかみんな偽名関係無くなってますね」
「だな。それはいいが。わからん。そっくりな顔の二人が喋ってるが……二重人格みたいなものじゃないか?」
「おっさん的にはもう魔神なんだから人智を超えた存在と思った方が楽な気がするなぁ」
「そうだろうな。サイガはもう人じゃない」
『誰が人じゃないって?』
「そんな怒るなよ……」
「とりあえず何をするんですか?」
「君は敬語話なれてるね。青鬼君」
「そうだなー般若と違ってな」
「その代わり狐ちゃんが真面目そうだね」
「だな。剣も真っ直ぐだったし。顔無しちゃんは何か……特徴があんまねぇな」
「確かに。おっさんピエロ君は何か弱いけど隠すみたいな感じだね。漫画で一番カッコいい役になりそう」
「確かに。……ま、雑談もこの辺にしてそっち力解放しろ。俺結界はって力が漏れないようにするから」
「おっけー。……うん。さて、僕達に従順になるようにしようか」
「ぶ、無礼であるぞ!」
「ハハハ、面白いこと言うね。力の弱いものは強いものにひれ伏すんだよ」
「お、横暴だ! 権力には暴力は勝てないぞ! この国で私にさからってただですむぉ!」
「権力はね、国があって成り立つもの。国を滅ぼせる相手に権力を振りかざした所で何も起こらない。だからそういうこと。……えいっ」
「ぐぎゃああああああ!」
「何? 腕もいだだけでこんな叫ぶの? 馬鹿じゃない? さーて、くっ付けー。付いたね。はーいもーいっかーい。……えいっ」
「ぐぎゃああああああ!」
「慣れようよ。くっ付けー。次は爪剥がしてみようか。俺ー針ないー?」
「あー? あぁあった。ほらよ」
「奈落の中何でも入ってるね。猫のポケットみたい。さて……ぺリッと」
「あああああああ!」
「うるさいなぁ……今度は人差し指……ぺリッと」
「がぁぁぁぁぁぁぁ!」
「だからうるさいって……」
腕をもいで爪を剥がしてるんだが……。
想像以上にあの仮面ズが引いてる……。
あとロクも引いてる……。
「そんな引くことか?」
「いや……引くだろ」
『うんうん』
「まじかよ。俺にとってあれくらい序ノ口だろ。なぁ? 僕!」
「ん? あぁ、そだね」
「ほら」
『……』
もっとドン引かれたんだが。
ただ腕もがれて爪剥がされただけだろ?
電気流されたり耳の中に蜘蛛入れられた訳じゃ無し。
「……僕よ。痛覚弄ってないか? それ」
「弄ってるよ~。コイツ中々おれそうになかったから」
「そうか~。長くなりそうだから帰っていい?」
「別にいいよ。僕君から自立してるみたいだし。終わったら君の影に還るだけ」
「そうか。じゃー帰って寝るわー。ふわぁぁあ」
「俺達も上まで送っていってくれないか?」
「べっつにーいいぞー。……ほら」
パチンッと指を鳴らしてそれを転移のタイミングにした。
転移! みたいに心で唱えるよりこっちのほうが楽なんだよ。
あとカッコいい。
「さてー、俺帰って寝る。それ砕いたらおれが呼び出されるからー。じゃなー」
「俺も帰るか。人んち行って飯食ってもいいがサイガから怒られそうだ」
「たりめーだ。なに異世界まで来て特性発揮してんだ。じゃ、テメーらおやすみ」
さて帰ってまた寝た。
おやすみ
眠いので早く切り上げますねー。
ではでは皆様。
おやすみなさい。




