謎の強化の正体
こんばんは!
KURAです!
奈 奈落ことアバドンです。
またよなかにすみません。
あと、間に合わなさそうなので来月には二倍になりそうです……。
奈 少なくとも今年中には終わらせないと。
はい……。もしもの時は冬休みに徹夜して書きます。
サイガside
「さて、何もすることねぇし。ぶらぶらするかぁ~」
「……ん? ……サイガ、俺ちっと用事出来たから離れるぜ」
悪い顔……。
……あぁ、そういうことか。
「はぁ……あのコバエみたいな奴らは放っておけ」
「……ちっ、バレたか」
「バレるさ。昔からの付き合いだ」
とりあえずぬらりひょんを小突いておく。
さて、指を鳴らす。
音響で場所を把握したいからな。
……そこか。『怠惰』
昔失敗してオークを絶滅させた怠惰も使えるようになったな。
……あ、ちゃんと手加減はしておいた。
さすがに殺しはせん。
何もしなければ3日ほど寝続けるだけだ。
「あ、ずりぃ! お前いま殺ったろ!?」
「殺ってねぇよ……。処理しただけだよ」
「んー? ほぼ同じに聞こえるのだけれど」
「お腹すいた~!」
「お、飯行くか」
「うん!」
……弟になったスイだが若干幼くなってね?
ま、そんなもんかもな。
年齢つったら一歳なったかなってねぇかくらいだろ。
……あ、金がねぇ!
ちっしゃーねぇ。
あの店でいいか。
「おい、ベル、ぬらりひょん、スイ。俺稼いでくるからそこの店で食ってろ」
「いいの?」
「おう」
「えー、おにいちゃん一緒じゃないの?」
「ははっ、あぁそうだ。待ってろ。すぐ戻ってくっから」
「わかった!」
「俺も手伝おうか?」
「いや、いい。すぐ終わるから」
そして、俺はベル達と分かれた。
さーて、やっぱギルドかな?
……手続きめんどいな……。
仕方ない。
……あれ? まずギルド何処だ。
「さて……どうするか……」
「ん……貴様人間か……?」
「ん……誰だてめぇ」
「我か? 我こそは! 大いなる高位吸血鬼、ロクナリスト・ヴラッディである!」
「へぇ、これはこれは。私はサイガと申します。それでは申し訳ありませんが新参者でして、ギルドの場所を教えてはくれませんかね?」
「ふむ、貴様。食えないな」
「ふむ、それは比喩的な意味で? それとも物理的な意味で?」
「どちらもだ。後、その気持ちの悪い敬語をやめろ。即刻やめろ」
「じゃ、お言葉に甘えて」
「まぁいい。俺もギルドには用があったのだ」
「ん? あんた我って言ってなかったか?」
「威厳ある喋り方だろう?」
「そうか。どっちも猫被ってたか」
「だな」
「クハハハハハハッ!」
「クーッハッハッハッハッハ!」
さて、行かなくてはな。
それにしてもこいつ面白いな。
貴族なんだろうな。
だが嫌いじゃない。
貴族は基本俺嫌いなんだが、な。
「さて、行こうか。友よ」
「友……友か。おう、友よ」
友……友か!
クハッ! クハハハハハハッ!
「クーッハッハッハッハッハ!」
「クハハハハハハッ!」
あぁ、気分がいい!
何故か共鳴しあって仲良くなった彼ら。
彼らが肩を組んで高笑いしながら歩いていくさまはとても奇妙だったという。
「さて、着いたぞ! 友よ!」
「おお、ついたか。そういえば名前、ロクでいいか?」
「いいとも! 友にそれくらい許してやらぬやつはただの馬鹿だ」
「おう。ロクはギルドに何しに来たんだ? 高位にもなればここに来ることもないだろう?」
「まぁ、そうだな。でも暇だろう?」
「ま、そうだな。何年生きてんだ?」
「さぁな。数えてない。さて、サイガよ。手続きしてこい。どうせ、金稼ぎに来たんだろ? 俺も手伝ってやろう」
「はいはい。お手伝い有難うございますっと」
「クハハッ! 俺にそんな扱いするのお前くらいだぞ?」
「だろうな」
手続き、手続きっと。
何か紙貰った。
うわ……めんど。
「ぬ? 手続きの紙で迷ってるのか? 貸せ。書いてやろう」
「いいのか? 能力とかあるぞ?」
「あ? 不明とでも書くさ。どうせ皆嘘書いてやがんだから。敵になるやもしれん奴に能力の情報を渡すか? 普通」
「なるほど」
じゃあ出してくるか。
……内容は見なくていいか。
創にとりあえず言語はわかるようにしてもらったが、読むのがめんどい。
「書いてきました~」
「あ、はい。拝見しますね~。……え!? ヴラッディ様が親!? し、失礼しました!! しょ、少々お待ち下さい!」
あ、あいつ……!
絶対こうなるって思っててやったろ……!!
そう思いますロクを見るとサムズアップしていた。
ぶん殴ってやろうか。
「失礼。待たせてしまった。で、君がヴラッディ様が親と言う者か。……ふむ。ふざけているのか? ヴラッディ様が親なのにここまで存在が脆弱な筈がない。嘘を吐くならもっとましな嘘を吐きたまえ」
ほらー!
こんなんなったじゃねぇか!
さて、どう言い訳するものか。
「ふむ、我の配下に何を言っておるのだ?」
「ヴ、ヴラッディ様!? いえ……この方がヴラッディ様の配下!?」
「ん……? 何故そのように疑っておるのだ?」
「い、いえ。あまりにも存在が脆弱であったため」
「ふむ。サイガよ。力を解放してみなさい」
こ、こいつ! 嵌めやがった!
元から俺の力を解放させるつもりで書きやがったな!?
さすがに全力じゃ駄目だよな。
じゃあ……魔眼で見えたロクぐらいの力を出すか。
手加減部分解除!
「これでよろしいですか?」
「……チッ……よろしいか?」
「はっ……感謝致します。では、 ルールですが」
「良い。我が説明しておく」
「わかりました……。では失礼致します」
手加減発動。
ふぅ、ひやひやしたぜ。
俺が全力出したらどうなるんだろ。
創は越えてると思うんだよな。
アザトース達は越えてるから。
「サイガ……貴様手加減したな?」
「……バレた?」
「バレるわ。俺を誰だと思ってる。だがそれでも我と変わらぬくらいの力……。末恐ろしいな」
「クハハッ! よほどの事が無いかぎり敵にはなんねぇよ」
「ま、力を知ってて敵対するやつはただの馬鹿だな。さて、クエストだが……これはどうだ?」
「なになに? ……法を破りし高位吸血鬼の殺害……か。いいんじゃね? 場所は不明……と。特徴は片足が義足であり、炎魔法の使い手と」
「だな。問題はどうやって探すかだが……」
「……見つけた。吸血鬼だけに片足の奴が少ないな」
「まじかよ。じゃあ行くか」
炎の魔力を感じるのは一人しか居なかった。
さて、ちょっと遠いな。
「『転移』……やっぱ楽だな。これ」
「転移とか大昔にしか使われてないぞ? 実用性とかじゃなく使い手が居なくなったから。幻の魔法ってくらい言われてんのに……。お前ほんと何者だよ」
「ただのしがない睡眠愛者だよ」
「寝るのが好きか! アーッハッハ! そりゃいい。じゃあ気持ちいい眠りのためにもさっさと終わらせるか」
「おう」
「貴様ら……我を無視するだけでなくふざけたことをぬかしやがって……!」
「ん……? お前見たことあるような……」
「思い出したか。ヴラッディ! お前に片足をもがれた吸血鬼だ!」
「あ~そんな奴もいたようないなかったような。ま、その程度の奴か」
「ふ、ふざけやがって……! 後悔するなよ!」
瞬間男の魔力が膨れ上がる。
ふむ……禁術か……、それとも何かしらのサポートか。
いや、両方だな。
『これは解剖したい!』
「ん?」
「あ?」
「気が合うな」
「だな。さて、俺が全力出したら余裕で捕らえられる。だが少し時間がいる。稼いでくれるか? ロク」
「愚問だな。俺としても捕獲したい。そして何より友の頼みだ。何時間だ?」
「そんなにいるか! 一分でいい」
「楽勝。じゃあ行こうか。名を忘れてしまった吸血鬼よ!」
「ならば、思い出させてやるよ! 『豪炎化!』」
男の体が炎に包まれる。いや、炎になる。
ほぼ物理無効か。
対するロクは拳に魔力を纏わせるだけ、か。
あいつも結構余裕だな。
さて、見せようか。
俺が、僕が、一緒になったとき進化した魔法を。
『僕は滅びを目指し全てを滅ぼそうとした。だが失敗した。俺は辛さから逃れるために寝た。そして絆を紡いだ。だが俺は僕によって眠った。そして僕は今度こそ滅ぼすために魔王になり、神すら配下にした。だが僕は俺に邪魔をされ、失敗した。そして勇者と魔王は一緒になった。そして今こそ俺の目覚めの時だ。滅ぼす物は滅ぼし、絆を紡ごう。『眠れる魔神の目覚め』
闇より深き黒が、黒より深き闇が、俺にまとわりつく。
そして、目は黒と金のオッドアイに。
髪は白く、だが黒く。二色の髪が混ざりあって混沌とした色に。
服は魔王降臨と違い変わらず、色が闇色と光色になった。
そして、自動的に手加減が解除される。
さて。
「頭が高い。誰の許可をもって炎を纏っている。立っている。消し炭になりたくなければ跪け」
「……!」
「…………おいおい、まじか……」
二人は跪いた。
精神ではなく本能で。
「眠れ、片足の男よ」
「……」
……ふぅ、解除。
手加減発動。
「……なんだそれ。……はっ! 敵う気がしねぇ!」
「そうか?」
「そりゃそうだろ。本能で死ぬと思ったのははじめてだぞ。あっはっは、笑いが出てくらぁ」
「ま、じゃあ仲良くしていこうぜ」
「だな!」
「クハハッ!」
「クーハッハッハ!」
さて、解剖するか。
終わった。
ふむ、やはり禁術のようだな。
寿命を作ってる。
これ。吸血鬼に寿命は無いのに造られてる。
これ、俺らが殺さなくても来月には死んだな。
多分同化具合から予測して……先月くらいからだと思うからこれを付けると2ヶ月後に、死ぬ。
「なんちゅうエグいもん作ってんのかねぇ」
「力のために2ヶ月の命を取るか」
「理解できねぇな。長生きするのはいいことだ。友がいるならな」
「だな。こいつにも仲間くらいいたろうに。俺は覚えてねえが」
「ま、元をいつか殺したいな。個人的に気に食わねぇ」
「俺もだ。誘ってくれ。拷問でもするから」
「わかったよ。さーて、こいつギルドに届けて飯だ~!」
「お、俺も行く! こいつが六千ヴラドだっけ? 相当な奴が依頼したんだろうな」
「ま、金が足りなかったらまたクエストすればいいだけだしな」
「そんときは俺が貸してやるよ」
「お、サンキュー。じゃ、転移するぜ」
「おう」
やっぱこいつ面白ぇな。
さて、転移っと。
その後、この吸血鬼をギルドに提出して、金を貰った。
さてー飯だ~!
えー、何回も約束を破ってしまってすみません……。(更新の)
私が気ままなせいもあるんですがね……。
奈 しっかりしてくださいよね。
すみません……。
では皆様。
さようなら!




