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ゲームやってたら異世界に行き最強になる  作者: ダブ
王都冒険者編
3/3

初めての夜

今回は前回よりも少しだけ多いです。

冬弥が何故か地球でやっていたゲームDMMO【リヴァイア・ワールド】に似て


いる異世界に召喚されて2時間が経った。


最も、時計なんてないのでただの体内時計だが…。


「ったく、此処は何処なんだよーー!」


俺は必死に叫んだ。何故なら……町が見えないからだ…。


否、100歩譲って道にでも出ればまだ良かったのだが、町どころか道さえ見え


てこない。更には、既に空が赤色(・・)になりつつある。


そう、つまりそれは火が沈みかけているということの証だ…。


町にいれば関係ないが、こういう森ではゲーム時代のモンスターは夜になると格


段に強さが上がる。なので、俺自身もゲームの時むやみに夜に外へは出て行かな


かった。


勿論、何かのイベントがあった場合は別だったので全くではない。それでも、昼


は普通に勝てるモンスター相手に苦戦したのは覚えている。


「仕方ないか…。平地でも探すか」


だから、夜のモンスターを相手にするのは、特に危険性が分からない場所の敵と


戦うのは得策とは思えなかったので、周りが最低限、せめて木が少なくなってい


るところを探すのだった…。


ここまで冬弥が夜を嫌うのには訳がある。


それはゲーム時代の事だった。


森で、日中でも危険なモンスターに夜に見つかり必死になってやり過ごそうとし


たことがあったのだった…。


お分かりいただけたろうか?


そう、その森にも木が生えていて周りをきちんと確認できなかったのだ。


完全にこちらの経験ミスだったので責めることはできないが、軽いトラウマもの


である。


後になって、しっかりと結界を張ればよかったことに気が付いた時は心が折れ


た…。


「あと食料も確保しなきゃな」


今のところホーンラビットしか戦っていないので冬弥の手元には食料が皆無だっ


た。


ゲーム時代に買っておけば良かった気もするが今更後悔しても遅いので仕方な


い。


「【探知(センサー)】」


第2階位無属性初級魔法探知(センサー)


初級と言っているが、普通効果範囲が200メートル前後のところを1キロ前後


にしているので完全に初級とは言えないレベルの魔法である。


「おっ、いたいた」


冬弥が大量のホーンラビットを狩ったので10匹程度しかいないが今日の夕食に


は十分な量である。


「手っ取り早くいくかな」


「【転移(テレポート)】」


第4階位移動魔法転移(テレポート)。転移先を指定すれば瞬間的にその場所に


移動することが出来る魔法だ。


「ぴぎゃ?」


突然目の前に現れた人物にホーンラビットは可愛らしい声を上げる。


「ギャーゥ!」


「悪いが俺の夕食になれウサギ」


しかし、直ぐに目の前の人物が敵と認識するとホーンラビットは戦闘隊形に移る


が、冬弥は夕食宣言をしたのだった。


「【水打ち(ウォーターショック)】」


本来なら相手を吹き飛ばしてダメージを与えるのだが、冬弥はこの魔法を応用し


て、ホーンラビットの体内の血を完全に水で満たした。


完全に魔力の無駄使いだがそこは大量の魔力を持っている冬弥に問題はない。


「ピギューゥ」


一瞬にして血を抜かれた体内の血をすべて抜かれたホーンラビットは死以外に取


れる方法はなかった。


「まず、ウサギ1匹ゲット!」


満足した冬弥は次の場所に転移したのだった。


冬弥はこの後もこの要領でやっていくと以外にも早く10匹のホーンラビットを


ゲットすることが出来たのだった…。


ホーンラビットを10匹手に入れた冬弥はそれを【自作アイテムボックス】に収


納して開けた場所を探そうと思ったが、少し歩くと直ぐに見つけることが出来


た。


ちなみに、自作アイテムボックスは空間魔法を利用して作ったものだ。この世界


に来てメニューらしきものは使えなくなっているのでアイテムの心配をしたがこ


の魔法を使った直後にゲーム時代のアイテムが全てこっちに移動したので問題な


い。


「【灯火(トーチ)】」


木を集めてホーンラビットに刺して火で焼いた。


そしてそろそろだと思い食べたのだったが…


「っ!旨すぎる!!」


旨すぎた…。


それはもう今まで何故商人から食料を買っていたのか疑問に思ってしまうほど


だった。


(これはウサギの価値観を上方修正する必要があるな)


心の中でホーンラビットの価値観を修正しながらこれからは出来るだけ自分で作


ろうと考えたのだった…。


そして、あとは寝るだけになったので火を消し結界魔法を張った。


「【結界(バリア)】」


寝る前に今日の出来事を振り返りながら冬弥は話す相手がいないことに気が付き


寂しさを感じた。


それの解決策として一刻も早く町にたどり着こうと思って夢の中に落ちた……。


冬弥はもう2度と後悔しないと、寂しい人生は送らないと誓ったのだから。

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