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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

イカサマージャンしてた男

作者: 湯飲みの茶

PSPだと○の中に1がある奴とかとか書けねぇ…

八月三十一日…

高校一年生である早見そうみかなではパソコンの前に座り、

マウスを動かし、必死にカチカチとクリックをしていた…


ヘッドホンから音が聞こえる…

大人しいめの曲と、カチッと言う、無機質な音だ…


「これは行けるかな?」


モニターに表示されている赤くリーチと書かれているボタンを押す…


三萬が横に河に置かれ、リーチ棒が置かれる…


ショートカットの黒髪、頭に赤と白のリボン、制服姿のCPUキャラが迷うことなく南を捨てる…


「ほい、ロン!!」


アガリボタンを押し、点数計算画面になる…


南東東東白白白発発発中中中 南


『大三元、字一色…』


CPUキャラの持ち点が一気にゼロを越してマイナスになる…


「負けちゃった~…」


CPUキャラが落ち込んでいる…


その後、画面が変わり

服を何も付けてないCPUキャラが現れる…


「お兄ちゃんってこんなに麻雀強かったんだね…

おまけだよ?」


と、台詞が現れる…

いや、実際に強いが、今回は別で…


イカサマ使っているだけなのだ…



字牌が沢山ツモるのと、相手の手牌が見れるのと、相手のツモ牌操作だ…





今やっていたゲームはfull g.o.d.という人から送られてきたゲームだ…


元々、人気オンライン麻雀しかしていなかったが、

フレンドになりませんか?といわれ、

メールアドレスなどを送った結果…


貴方の為に作ったんですよ~(ハート)

これでストレスを発散してね(ハート)


と言うらしい…


この人、メールを一日百件送るからイヤだ…


まぁ、メール内容は

貴方様の登録しておりますゲームは有料です。

○○日までに納金しなければ、貴方の家に入って色々するから納金しないでね(ハート)


迷惑メール九十二通、愛してるメール八通


…どういうことなの?



まぁ、いいや…

画面をクリックするとエンドロールが始まる…


制作・私

絵・私

妹・私

音楽・私

監督・私

感謝・プレイしている早見楓さん



へぇ~…やることキッチリしてるなぁ…


アレ?オカシイナァ…

オレのナマエ言ったっけ?


エンドロールはまだ流れる…


最後に早見楓さんへ…

この世からバイバイ!!

ようこそ!!愛する楓さん!!


そこで俺はお別れをした…




「ひっひっひ…さすがに虐めすぎたかな?

後もう少しでお前さんの娘さんが手に入るんだぜ?」

「そもそもアンタ、俺達三人相手に麻雀やろうって…

イカサマ無くても負けるぞ?」

「ごめんね~、娘ちゃん…

君のパパちゃんが借金作った挙げ句、君を賭けて麻雀やるのが悪いの♪

あぁ、それと…俺は興味ないけどこの二人は君みたいのが趣味だから♪」


今、家では麻雀が行われている…

借金取りの三人はまだ五歳の女の子に視線を向けている…

三人はスーツ姿でハッキリ言って気持ち悪いぐらい怪しい感じを出している…


女の子は泣いていた…

家族と離ればなれになる事…

自分がこれからどうなるのかの不安…


聞いての通り、殆どの場合、二人の男に陵辱されるだろう事が分かる…


ただ、女の子はまだ五歳…

そんな事を考えられる年ではない…


多分、想像しているのは、毎日毎日怒られるだけの生活なのだろう…


男達と一緒に麻雀をやっているのは女の子の父である…


麻雀で負け、借金を作り、それを麻雀で返す、とことんバカなのか分からない…


麻雀の腕も悪く、少し劣勢だからと言って役満にしか興味を無くしている…


それがなければさっきの東三局も少なくとも二盃口で上がれたはずだ…

それをどうして鳴くかなぁ…


まぁ、当然裏目った訳だ…


「親父…そんままだと負けるぞ?」


俺は言った…それに対し親父は

「うるさい!!ガキの癖に知ったような口を叩くなよ!!」


これである…


俺自身、妹が陵辱されるのを黙って見ているほど屑ではない…


「親父、頼む替わってくれ…」


「ふざけるな!!こっちは金が掛かってるんだ!!」


面倒な人だなぁ…なら…


「俺の臓器なら高く売れるだろう?」


その言葉に、その場にいた全員は固まった…


誰しもが思うだろう…

自分の臓器を売るよと言うガキが居るか?と…


「そうすれば親父の腹は痛まないだろ?」


「ははは、おもしろいガキも居たもんだなぁ…」


「おっさん、アンタこいつと代われ…

そうすりゃ、金の件は心配なくなるだろ?

あぁ、だからと言って、娘は負けたら俺たちの物だ」


「ほ、本当か?ありがとうございます!!

ほら手前は早く座れ!!」


ガツッ!!

と頭に拳を入れられる…


「あらあら、かわいそうな子…

俺はあの子みたいな女の子には興味ないけど、君みたいなカッコいい男の子は好きなんだ…あぁ、likeの意味ね?

…もし、負けたら俺が養ってあげる」


「良いですね…それは俺が勝っても同じ様にして頂けないでしょうか?

この家にいるのは嫌なんですよ…」


「…良いよ、妹さんも一緒にね…」


「ありがとうございます…」


こんな…自分の妻を男共に売った奴の家には居られない…


「じゃあ、始めましょうか…」



配牌開始…


四つずつ掴んでいくが、まだ俺は六歳だ…

手が届かない…


切実だなぁ…


そう思っていると妹が、俺がよく使っているマジックハンドを持ってきてくれた…


しっかり掴めるで有名なやつだ…


周りに笑われながらも十四個、牌を持ってきた…

親だからだ…


理牌をする…


うん…悪くない手だ…最初からリャンシャンテン…


とにかく、1打目…一筒を切る…


次に南家の男が七筒を切り、それを、西家がポンをし、西を切る…


ちなみに、俺を養うと言った男は西家だ…


俺は山から一枚、牌を持ってくる…

四萬をツモり、五萬を切りテンパイ…


リーチはせず、ダマテンにする…

俺の待ち牌は誰かが絶対捨てる…


なぜなら、残り一枚の七筒だから…


三順四順五順と続くが、アガリ牌はこない…


テンパっていたので、ツモ切りのみ…

誰だろうと張っているのが目に見えていた…


安牌を切り、ロンをさせない気でいた三人だったが…


「おっ?ここはカンしとこうか…」


カンッ!!と大きな声で七筒をカンした…


「安牌だと思いました?

…ロンですチャンカンのみ」


七筒単騎待ちのチャンカン

点数は低いが、そもそも全くと言っていいほど

チャンカンは珍しい役だ…


スタートとしては良い始まり方だった


今回、彼は負けるわけにはいかなかった…

自分の命が掛かっており、なおかつ妹の人生が掛かっている


「終わらせよう…完全なる終わりで…」


彼の言葉に男共は訳の分からないことをと鼻で笑った…


しかし、男達は見る…

彼の本当の強さを…

彼の本当の驚異を…

彼の本当の豪運を…



配牌が開始された…


親である彼は最初に一索を切る


南家の男が北を切った…


その時だ…

「ポン…」


カシャ!!と音を立て、北が雀卓の端に寄せられる…


トッ…

彼は静かに二筒を切った…


南家の男が少し苛付きながら山牌から一枚取る…


「ひひひ、リーチ!!」


どうやら南家の男は張ったらしい…

さっきまで苛付いていた表情がまるで嘘みたいに消え…

代わりに、西を横にして置き、リーチ棒を置いた…


この時、男はリーチ二盃口ドラ3だった

しかし…


「カン」


彼が西を四枚端に寄せる…


ドラが新たにめくられる…


二筒がめくられる…

南家はリーチ二盃口ドラ3からドラ5に変わった


男は心で感謝した…

何故なら彼が、自分で自分を追いつめられているからだ…


これで娘は…


しかし…


そこで終わるはずがない


「カン」


牌を王牌からツモり、宣言…

東が寄せられる…


「おい…ちょっとまてよ…」


だれもが字一色を思った…

いや、思うしかなかった…


「リンシャン…カン!!」


南カン…


これで彼の手牌は合計四枚…


王牌から一枚つもる…

ちなみに、南の男はドラ七に跳ね上がっていた


「カン」


しかし、乾いたカンの宣言がそんな事をどうでも良くされた


「リンシャンか!?」


「違うよ、まだだ…

リンシャン…いっておいで…

カン!!」


最初にポンした北に加カン…


そして…






「ツモ…字一色・大四喜・スーカンツ…

トリプル役満だよ…


跳べ…」





その後、一悶着があったが、こうして始まったのである…


彼…少年は中学二年になるまで成長…

妹は中学一年だ…


少年の名はあの時の男に名前をもらった…


生前と同じ、早見 奏という名を…


妹の名は早見 立奈りつな


どこでどう間違ったのか、立奈は麻雀が好きになっていた…


異能な俺でもたまに負ける…

それほどだ…


あぁ、ちなみに俺は今…


「ロン、リーチ・ドラ1」


《終了~!!今大会の優勝者は早見 奏だあぁぁぁ!!》


麻雀の大会に出て、賞金を集めていた…


はぁ~…早見さんが足洗ってから毎日が大変だ…


奏は今後はどうなるか考えるが、すぐ止めた…


「そんなことよりも、晩飯のおかずが何か考える方が幸せ…だな…」




これが早見 奏の人生だ…


フルは見ていた…


暴力的ではない力で、平和な世界を歩く彼を…


「待ってて、すぐ逝くから…」


サイコロが回り、牌も配られた…


そして、彼らは牌を切り始めた…

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