1章、説明
あいかわらず長いしgdgdです
感想等は作者が喜びますのでどしどしやってください
目を瞑っていると、突然体が空から落ちる感覚がする。
「うわっ!」
おもわず声が出てしまう。
そして、水の中に入っていく感じがした。
すると、
「目を開けてくれ」
「あ、ああ」
目を開けると、そこは、何か空間のようなところだった。
「ここは?」
「簡単に言えば、世界と世界の境界かな」
「へぇ」
すると、どこからか人が現れる。
「はじめまして、俺は神の神埼だ」
「は、はじめまして、俺は天条章です」
神崎と名乗る男は、身長こそ変わらないものの、イケメンである。
「えっと、神野神崎さん?」
「違う、神様の神崎だ」
「神様?」
「そうだ。でも、気軽に神崎とでも呼んでくれ」
「わかりました」
「敬語もなし、だ」
「わ、わかった」
普通にいい人(?)である。
「そうだ!」
「?」
「なんで、殺されそうだったんだ?」
「っ……」
そう言われて、あの光景を思い出す。
人が人としての形を無くしていた光景
悲痛に歪んだ顔
そして、それらを嬉しそうに食べる化け物
「お、おい大丈夫か!?」
「え?」
「ひどい顔をしてる」
「そう…か?」
「………すまなかった」
「いや、いいんだ。でもあまり検索しないでくれたら助かる」
「ああ、わかった」
神崎は申し訳なさそうな顔になる。
助けてほしいといったのでその理由が気になるのもしかたがない。
だが、あの光景はあまり思い出したくない。
「ところで」
「どうした?」
「異世界って簡単に行き来できるのか?」
「うーん……時間……周期みたいなものがあってそれでズレができるんだ。で、そのズレが直るまでと、強大な力があれば大丈夫だ」
「そのズレってどれくらいでできるものなんだ?」
「だいたい………世界にもよるが……う~ん………800万~1000万年ぐらい…かな?」
「途方もない数字だな」
「そうだな」
そう言って先のことを考える。
そこで、世界を救ってほしいと彼がいっていたことを思い出す。
「そういえば、世界を救ってほしいってことは、やっぱり……」
「ああ、戦争や力を持ちすぎた者を倒す、といったことをしてもらうことになる」
「………そうか」
「……すまないな」
「いや…いいんだ。すこしぐらいはわかっていたから。第一俺が決めたことだからな。それに神崎には感謝してるんだぜ」
「そういってもらえると助かる」
そうは言ってみたものの不安はなことは沢山ある。
「あの」光景より酷いもの見ることになるかもしれないし、なにより自分が死ぬことになるかもしれないからだ。
そういったことをこれから行うのだ。
不安でないほうがすごいと俺は思う。
「まぁ、章は死ぬことはないと思うわ」
「どうして?」
「世界の補正と…俺の力があるからだ」
「そういえば……前にも言ってたけど…世界の補正?と神崎の力ってなに?」
「あれ?まだ話してなかった?」
「ああ」
「あっちゃー、ごめん」
と、手を合わせた。
別に聞かなかったことだったのでそんなことしなくてもよかったのだが。
無視するのもなんなので「いいよ」とだけ言っておく。
「普通は気になるよな…自分の命をあずけることだから…」
うんうん、と一人納得する神崎。
そして、椅子をひくような動作をすると椅子があらわれる。
「!?」
「遠慮しないでかけてくれ少し長い話になるから」
「わ、わかった」
俺は椅子に腰掛ける。
それを見た神崎はまた同じような行動をして椅子を出して自分も座る。
「えーと…まず、どっちから知りたい?」
笑顔で聞いてくる神崎。
どちらでもよかったのだが、今の自分の身体は知っておきたかったので、
「じゃあ…世界の補正ってやつを」
「わかった。……あ~、すまん先に質問いいか?」
「いいけど…?」
神崎から聞くこととはなんだろか?と疑問に思う。
「それじゃ質問、世界の補正ってのはどんなものだと思う?」
(そういう質問か)
「そうだな………元いた世界が違う世界にいっても生きていけるように力をくれる…とか?」
「うん、大体それであってる。少し詳しく言えば…そうだな……世界が生きてきた記録を全部消すって言ったのはおぼえてる?」
「ああ」
「その記録は世界の力で出来ている。また、その記録を消すには記録以上の力がいるんだ。そして、思ってる以上に、記録を消す力は沢山いる。だからその記録を力として与えて記録を消すってわけ」
「そーなのかー」
生きてきた記録は世界の力で、その記録を消すのではなく人に与えて消すための余分な力を使わないようにしていると。
「詳しく言っていると終わらないので次にいくけどいいかな?」
「大丈夫だ」
「次は、俺の力についてだが…基本的には何でもできると思ってくれ」
「何でも?」
「ああ、何でもだ。まぁ魔力か気があればだけどな」
「なるほど」
まぁ、何の消費もなしにできたら世界の補正のことは言わないはずだ。
何でも出来るのだから身体能力が上がっていてもおかしいとはあまり思わないはずだ。
軽くそんなものがあるとだけ言うと思う。
「そんな感じかな」
「そうか……それで、神崎の力は俺にも使えるのか?」
「もちろんだ。章は俺より強くなってるからな」
「そうなのか?……自分ではわからないもんなんだな」
俺は自分が変わったなんてとても思えない。
「それは章の器が大きくなっているからだろう」
「器が?」
「そう…どんなものでも器が大きくないとこぼれてしまう。それは人も同じで、人にも決められた量しか入らない。そして、その器は生まれたときから決まるもんだ。まぁ章は世界の補正で力をもらうだろ?だから世界がその力が全部入るようにと章の器を大きくしているのさ」
「なるほどなー」
あげた力が漏れないように器を広げてくれると……べんりだなー。
「っと…もうすぐ着くな」
「えっ……ここ移動してたの!?」
ここにきて一番の驚きかもしれない
「こんなことしか言えないのが残念だが頑張ってくれ」
「まかせてくれ」
「あっ…忘れるところだった」
「どうした?」
「これを持っていってくれ。邪魔にはならないはずだ」
そう言って声がしていたあの石を差し出す。
「これは?」
「俺の魔力が凝縮された石だ」
「ありがとう」
俺は石を受け取る。
そして俺は未知なる世界へと
歩き始めた