SS 夢
「ママはいまの職業が夢だったの?」
って、めずらしく真剣に、次女の真菜が言って、私は内心でびっくりした。
手に鉛筆を持ってるから、宿題かなにかかなあ?
「ううん。なんにも考えてなかったよ?まったく予想外のことかなあ?」
目指す子はたくさんいて、それこそキラキラした瞳が純粋に夢見てくれるも知ってるけど。
「えっ?ママ、夢じゃなかったの⁈」
って、すごく真菜が驚いて、私は陽菜をみた。なんか、これは、きっと、
ー陽菜の翻訳がいる。
陽菜はウンザリした顔で真菜をみていた。
「陽菜?」
どういうこと?ってうながしたら、
「真菜ね、爆睡するから、夢をみたことないんだって」
「…そういえば、そう言ってたよね?あれ?真菜?」
わりと真菜には、深刻な悩みらしいは、最近気づいた。
「なんでみんな夢見るのに、真菜は見れないの?覚えられないの?」
って落ち込んでたような?
それくらいぐっすりだし、寝言は賑やかだけど。動画まわした方がいいのかなあ?
ただ、
「真菜、将来の夢はその夢じゃないからね?夢が正夢は、たまたまな結果だよ?」
「えっ?じゃあ、ウーパールーパーになる夢を見ても、ウーパールーパーなれないの?」
「育てる人にはなれるかな?」
ショックをうける真菜に、陽菜がため息つきながら、なだめてる。
真菜がすがるような目で私を見たけど、
「飼育していいかは、パパにきこうね?」
「ちっ!この手もダメかあ」
「舌打ち、ペットショップのモモンガみたいだね?」
って姉妹で会話が続くから、放置して私は冷蔵庫をのぞく。
まえに、
「真菜、結局はどっちの夢のことだったの?」
「両方!」
元気よく答えたから、まあ、いっかあ。
いつか進路についての悩みとか、きいたりするのかなあ?
ってなんとなくおもいながら、
ー自信ないかも。
だったりする。




