SS チューリップ
真菜が学校でチューリップの球根をもらってきた。
鼻歌まじりに、ベランダで、お世話をしてる。
陽菜はあまり花に興味ない子で、あくまで授業だから?みたいに観察していたけど、真菜はニコニコして毎日水やりしたりしている。
ほんとうはなにか動物が欲しいみたいだけど、まだ幼いし、私も春馬くんも仕事でそもそも不在だから、お世話ができない。
もう少し真菜が成長したら、自分てみれるようになるまで。
っていうと、
ー真菜みるよ!
ってかならず言うけど、これには、めずらしく春馬くんが絶対的なNOをつきつける。
だめだよ?真菜。
自分とは違う生き物だ。
そう言う。
人間ですら分かり合えないのに、動物ならわかるは、ないだろ?
たしかにペットセラピーは有効だと思うけど、子供が飼育は限界がある。
だから、親の補助がある程度までいるし、期待されるほど効果ないもたぶんあるだろう。
し、なにより責任がある。自分じゃない生き物だよ?
かならず春馬くんはいう。
最近春馬くんの可愛がってた実家の愛犬が煙になった。
お骨はペット霊園におさめられた。
春馬くんが久しぶりに下唇を前歯で噛んでたけど、私はただ春馬くんの手をそっと握ってるだけだった。
そんなパパをみたせいか真菜はチューリップの球根のお世話を毎日してる。
野菜も育ててみたい!
って笑う真菜をみながら、
「真菜って植物すきなんだね?」
って陽菜があきれた顔で、けどたまに植物の育てたかなんかを一緒にみてる。
来年、花が咲くといいね?
来年には、春馬くんが帰ってくる。