SS LEGOテクニック
イケカマ係長さんから、預かったLEGOテクニックの箱を春馬くんが、
…いやいや、開けていた。
「わくわくしないの?」
「だって、開けたら、完成させないと気が済まないだろ?そうしたら、3696ピース、しかも俺はLEGOやったことないぞ?」
って口をへの字にしてるから、私は素直に驚いた。
「えっ?」
「絵はかっこいいよなあ」
「えっ?」
「英語の説明書だ」
「えっ?」
「英語だよな?翻訳すらしてない」
「えっ?」
「英国かはしらんが、外車だよな?」
「えっ?て。あのね?本気だよ?春馬くん、LEGOしたことないの?」
これは通じそうにないから、言った。ほんとうにびっくりしたけど。春馬くんは肩をすくめてる。
「兄貴はLEGO好きだったけど、俺は、じいちゃんと外で基本的に遊んでたから、時期を逃したんだ。それに基本的に100均だ」
そういえば、この前も分光器ボールで空ちゃんと遊んでた。
もどきだけど、じゅうぶんに遊んでるし、春馬くんがたまに作る望遠鏡の世界は私も好きだし、そういえば、お義母さんが苦笑いして言ってたなあ。
春馬くんのために、お菓子の箱とかは、考えて買ってたら、ポテト好きだと思われたって。
いろんな形で遊んでいくは、たしかに?
ね?
春馬くん。
私がであう前の春馬くんは、どういう子だったのかなあ?
私がであう前の春馬くんかあ。
「なんかLEGOは、兄貴の遊びものだって思ったんだよなあ?」
って首を傾げてる。お義兄さんの話は最近、そういえばお姉ちゃんの話にでるかなあ。
カエル兄らしい。
春馬くんとは雰囲気が違うけど、やっぱりなんとなく、兄弟なんだなあ?とは思うけど。
春馬くんより大人っぽく見えるけど、私とも1学年しか違わないんだよね。
イケメンを見慣れた私でも、イケメンだって思うけれど。
「お兄さんと仲良くないの?」
「いや、明日菜が良すぎるだけじゃね?明日菜だって、お兄さんとはあまり連絡取らないよな?」
「そういえば、そうかも」
男女差もあるのかなあ?
って思いながら、私はもう一度きいた。
「イケカマ係長さんに、そのまま返すの?」
「いや、作るよ?だってLEGOは高いぞ?」
「でもそんなに大変そうなの初心者で作れるの?」
「そこは、大丈夫だ。むしろ4000欲しかった」
そういえば、簡単な数だと、そもそも興味を抱けないって、真央も言ってたなあ。
ただ、真央と違って、
「わけわからん」
組み上がりながら、首かしげてる。せっかく作ったのに、また分解して、同じ場所を繰り返してる。
…ウッドパズルなら、バキッ?
だけど。
ね?
春馬くん。
「「さすが世界のLEGO」」
って、私たちは、その作りに感心しながら、笑ったんだ。
そのあと、パーツがどうしてもなくて、LEGOサービスに問い合わせたら、神対応だけど、
デンマークから、パーツが届くらしい。
お預け?だね?
しゅんってなってる春馬くんがいた。
最初に3696パーツ確認したらよかった、らしいけど。
…楽しみ減る。
って悩んでた。
相変わらずに、私の旦那さんは変なことで、悩んでる。
し、
楽しいらしい。デンマークからの消印?あるかなあ?